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『3C』を活用し、「試合に出るために、今取り組むべきこと」の精度を高める。(3/3)

前回の記事。


前回の内容をザックリ整理すると、、、

サッカー界であまり体系化されてない『試合に出るまでの一連のプロセス』を整理するために、
マーケティングの『4C』("お客さん"が商品を選ぶ際に大きな影響を与えている4つの要素)をサッカーに置き換えて、『監督の求めている要素』についてまとめてみました。


そして今回は、試合に出るまでの次のステップである、『ピッチ内外で行動し、監督のニーズを満たす』について、意識した方がいい要点をマーケティングの視点で整理してみました。

(今回も選手が無意識にやっていることを、ただ可視化させているだけなので、頭の整理だと思って読んでいただければ。笑)


『試合に出るために
今取り組むべきこと』
その優先順位を決める


監督が求めていることをある程度整理したら、次はそれを体現し、監督が求めているニーズを満たしていく必要があります。

ただ、当たり前ですが、時間や労力には限界があるので、「今、取り組むべきこと」の優先順位をつけなくてはいけません。

その行動の優先順位を決めるために、マーケティングの『3C』を軸にすると整理しやすくなると考えました。

3Cとは?



『3C(分析)』とは?

①「市場や顧客(Customer)」
②「競合(Competitor)」
③「自社(Company)」

の3つの要素をまとめて分析し、成功への必須要因を把握するマーケティング手法と言われています。

ただ、時に
④「協力者(Co-Operator)」
をプラスして考える時もあるらしいです。

せっかくなので、今回はこの4つの指標をもとに整理してみました。



①「市場や顧客」→『サッカー界の風潮や監督が求めていることなど。』

監督(顧客)のニーズに関しては上記で整理したので、ここでは『市場』の部分を整理を。

個人的に『市場』は、サッカー界の風潮や求められていること、自分が目指している場所で求められていること、などに置き換えてみました。


ではなぜ、監督のニーズだけでなく、市場のニーズも意識して、行動の優先順位を決めた方がいいのでしょうか?

それは試合に出るために、監督から求められることを体現しようとしているものの、それが最終的に目指している場所(市場)に繋がっていなければ、本末転倒になる場合があるからです。

例えば、身長が低いAという選手がいました。

Aの監督は「ヘディングが強い選手を使いたい。」というニーズを持っています。

それに伴いAは、ヘディングをめちゃくちゃ練習して、ヘディングが強くなり、そして結果的に試合に出れるようになりました。

ただ、『ヘディングの強さ』を身につけたものの、そもそもAは身長がそこまで高くないので、同じポジションで、Aよりも身長が高い選手がいれば、すぐにでも取って代わられる能力でした。

その結果、試合には出れていたけど、選手としての価値は高める能力になりづらいし、自分が目指しているチームに行くためのアピールポイントには繋がらなかった。。。

極端ですが、これは本当に力を入れるべきことの優先順位を間違えてしまった典型例だと思います。


これを『手段の目的化』と言われたりしますが、
その選手にとって今いるチームで試合に出場することは、あくまでも目標に近づくための手段の一つ。

しかしながら、いつしか試合に出ることが目的になってしまい、長期的な視点で考えられなくなってしまう。

これを避け、監督のニーズを満たし、試合にも出れること(今)にも繋がるし、自分が目指している場所(未来)にも繋がる取り組みを選ぶために、市場の視点は意識した方がいいと考えています。


②「競合」③「自社」→『自分とライバルの強みと弱み、特徴を整理。』

当たり前ですが、自分だけでなくライバルの特徴を整理しておくことで、周りとの差別化も図れる取り組みを見極めることができると思います。

「監督が求めている要素の中でA~Cがあるけど、Aに関しては自分の強みでライバル選手の弱みだから、ここに力を入れた方がよさそう!」みたいな感じで。


また、『監督とライバルor自分』の関係性や、
「監督はどのニーズを軸に、自分とライバルを比較しているのか?」
ということも意識して整理しておいた方がよさそうです。

その理由の1つにポジション争いをするライバルを絞ることがあります。

例えば、ライバルにAとBの2人がいて、以下のような状況だった場合。

・選手Aは監督とも良好な関係を築き、絶対的な信頼を勝ち取っていて、不動のスタメン。
・選手Aの強みと、監督が求めていることがかなりマッチしている。
・Bは試合には出ているけど、Aほど信頼はされてない。

この時にライバルであるAとBの両方の特徴を踏まえ、今自分が取り組むべきことを整理してもいいのですが、

Aからポジションを奪うのは至難の業だということを受け止めて、ターゲットをBだけに絞り、「じゃあ監督が求めている中で、自分が得意でBが苦手な部分はなんだろう!」と、取り組みことの優先順位を整理した方が効率的だと思います。


④「協力者」→『仲間との関係性。』


サッカーはチームスポーツなので、「仲間とどれだけ相乗効果を生む関係性を作れるか?」という問いも重要で、選手間の組み合わせの良し悪しが試合に出れる指標になったりします。

例えば、自分のポジションがサイドバックで、
監督が「サイドハーフで不動のスタメンの〇〇と、どのサイドバックを組み合わせるのが一番いいか?」と考えていたとする。

ちなみに、不動のスタメンの右サイドハーフの特徴は、圧倒的なドリブルを持っているけど、守備ができないタイプ。

そうなると組み合わせとしては、圧倒的な攻撃力を持っているサイドバックよりも、守備に安定感があり、バランスを見てサイドハーフをサポートできるサイドバックの方が監督は使いやすいかもしれない。

であれば、普段の練習から攻撃のアピールもするけど、より守備のパフォーマンスに重きを置くように意識してみる。とか。


また、『仲間と武器を作り、計算しやすい状況を作る』みたいなことも大切だったりします。

例えば、スタメンでよく試合に出ている選手の特徴が『裏抜けからのシュート』だった場合。

意識的に普段の自主練のタイミングから、自分がスルーパスを出して、その選手が裏抜けからシュート。という形に磨きをかけていたとします。

そして、紅白戦や練習試合といったアピールする場で、その二人の関係性を存分に披露できれば、
監督が「(スタメンの)〇〇とお前が一緒に出ると、良い相乗効果が生まれるな!」と感じ、試合に使ってくれやすくなるかもしれません。(仲間と一緒に計算しやすい武器を作っている)

こういったように、仲間との関係性を1つの指標に、今やるべきことを整理するのも大切なのかもしれません。

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かなりザックリではありますが、ザッとこんな感じで3記事にわたって整理してみました!

マーケティングの『4C』を軸に監督の求めていることを整理し、
さらに『3C』を踏まえて、『自分の現在地』と『試合に出るために、今自分がするべきこと』を明確にする。

たぶん多くのサッカー選手がこういったことを無意識に考えていることだと思うのですが、こうやって事前に要点を整理しておくと、よりスムーズに考えられそうですよね。

たぶんあと100倍ぐらい解像度を上げて、それぞれの部分で具体的に細かく整理することができると思うのですが、
自分のライバル選手が増えてしまうので、今回はやめておくことにしました。笑


あと、めちゃくちゃ当たり前ですが、
今回整理したのはあくまでも『試合に出るために、今自分が取り組むべきこと』という行動の優先順位を決める方法の話なので、
これを実際のプレーなどで表現できなければ、試合には出れないので、最後は気合いになります。笑


ということで、あくまでもこれは正解ではなく、「こんな感じで他分野を学ぶとサッカーが整理しやすくなるよね!」という1つの事例として紹介してみました!

第2回では、「とはいえ、監督が求めていることだけしかやらない選手の価値って高いんだっけ?」という問いに対して、
『イノベーションから考える本当に価値のサッカー選手とは?』というテーマで書いてみたいと思います!


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