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エレメントと「青年の死」について

エレメント~前半~作画と演出が最高すぎてもう思い残すことはない...って感じなんですけど、後半見たらどうなってしまうんでしょうか...

渉が読んでた台本が「青年」までしかイベストのスチルで見えてなくて、アニメとフォロワーさんのおかげで、この時読んでたのが芥川龍之介の「青年と死」だった事が判明したわけなんですけど、あまりにも内容がエレメントにあてはまりすぎていて、うわ!うわーってなったので、感情を吐き出したいと思います。

「青年と死」は青空文庫さんで読めるので、読んでみようかなという方は最初に読んでから、感想にお付き合いいただけると嬉しいです。
文章は難しいんですけど、短いお話なのでサラッと読めると思います。
※青空文庫は著作権がきれた作品などを掲載している電子図書館です。


以下「青年と死」のあらすじです。

快楽という罪を犯しながら共に行動する二人の男がいて、Aは死がすぐそばにあることを理解した上で行動し、Bは死はいずれ訪れるものではあるけどそれを見ないふりをしてまるで自分には関係ないかのように行動しています。

ついにその罪が暴かれた時、一人の男が現れ、彼は「死」を名乗ります。

死が訪れることを理解していたAは「死」を名乗る男に対して、「お前を待っていた。顔を見せてくれ」と言い「死」を受け入れますが、死ぬことに気付かないふりをして生きていたBは、「死」を拒絶し命乞いをします。

しかし、「死」を名乗る男は「生」と「死」は表裏一体であり、死が訪れる直前まで死を忘れていた男は、生きる事を忘れたも同じことであり滅びるしかないと告げ、Bは死んでしまいます。

残されたAは死を願い「死」と名乗る男の顔を見ます。「死」と名乗る男は美しく、「おまえは己を忘れなかった」という理由でAを助けます。そしてAを連れて夜明けとともに光の中へ消えていき、あとには兵士にひきづられていくBの死体が残る...


...というお話なんですけれども。

ちなみにアニメで渉が読み上げているところが、「死」を名乗る男がBの命乞いを拒否してBに愚かさを突き付けるシーンです。

Aが英智でBがつむぎで、渉が「死」だとしたらあまりにも、あまりにもぴったりすぎやしませんか...

イベストだとつむぎって英智に利用されただけなのかなって感じの側面が強かったんですけど、アニメだとfineに入ることがいつか夏目まで排除してしまうことがわかった上で、英智の大望のため、そして英智との友情のために手を貸すことを決意したように見えました。

英智は体が弱いから死がすぐそばにある事がわかっているというのもそうなんですけど、理想のために何の罪もない五奇人を罠にかけて殺していく事が罪であり暴かれれば何もかもがなくなる=死ぬ事を理解した上で行動していたのに対し、つむぎはすべての罪に気付かないふりをしてもしすべてが暴かれることになっても何も壊れるものはないと、いつか起こるべき悪い未来から目を背けて行動していたと思うんですよ。

てっきり渉の処刑台なのかと思っていたんですけど、殺される事がわかったうえで処刑台にあがる渉は美しい「死」そのものであり、英智とつむぎの元に訪れる避けようのない「死」であり、断罪されるのはすでに死そのものの渉ではなく、英智とつむぎの方だったんじゃないかって...

最終的に英智とつむぎの友情は失われ、二人は大切なものを失った喪失感に苛まれますが、英智の元には罠にはめて殺した渉がいるんですよね。

ここで「青年と死」のラストですよ。

「死を待っていた」A=英智は、「死」を名乗る美しい男=渉と共に新しい世界へと歩き始め、「死にきづかないふりをした」B=つむぎは置き去りにされるっていう...

B=つむぎについて
ここまで考えて、やだ!やだ!つむぎがかわいそうすぎるよ~~~~!!!って頭抱えたんですけど、大丈夫、夏目ちゃんがいるから。
つむぎの続きは「プレアデスの夜」で回収してくれてるから...これも良ストでしたね...

A=英智、美しい「死」を名乗る男=渉について
なんでこのふたりが一緒に行動することになったのかイベストでがっつり教えてくれよって数年思い続けてたんですけど、「青年と死」の最後に罪を犯し死を待っていたAをたすけた美しい「死」は言います。

「しかし己はすべてのおまえの行為を是認しているわけではない。己の顔をよく見ろ。おまえの誤りがわかったか。これからも生きられるかどうかはおまえの努力次第だ」

己=わたしと同義語です。

まさにこれ....

これですよ.....

渉は自分の行動で死ぬことを厭わなかった英智をたすけ、つむぎの代わりに新しいfineで英智と一緒に闘ってくれる事になるけど、英智の行動すべてを正しいと認めているわけではなく、これからもこの世界で生きられるかどうかは英智の努力次第っていう...


もうなんだよ数年ぶりの謎が解けたような気分ですよ。っていうか渉のスチルに「青年」まで書いてあったから、数年前からこうだってわかってたっていう!?そういう!?なんかもう世紀の大発見しちゃったみたいな気持ちになったんですけど、すべてははじめから仕組まれていたってそういう事か!?

あまりにも配役がぴったりすぎて、思いを吐き出さずにはいられなかったので書きましたが、「何言うとんねん」みたいなとこもあるかと思いますが一意見としてご容赦していただけると幸いです。あと勢いで書いたから誤字脱字しまくってると思うのでそれもすみません。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました!



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