この世にはバカしかおらんのか?
◆概要
B「またまた、物議をかもしそうなタイトルやな…」
A「あ、今回は上記事のような筑紫のところではなく、三郎君のところに御厄介になっております」
B「なんか一念発起、渡邊選手のファンサイトを作ったそうやないか」
A「仲間内で一番バスケに興味がなかったのにな(笑)」
B「まあ、渡邊選手と同郷で、八村選手みたいな日本語情報が少ないから、自分が提供しよう、ということらしい」
A「ついでに、いちおう日本国籍のキャム・トーマスも応援するみたいね」
B「それで依頼があったのは、そもそも渡邊選手の評価はどうだったのか、という件やな」
A「これについては、我々は一貫してナビーを高く評価してきた」
B「まあ、基本的には3Dで、良い3Dは10Mかかるんやから、それぐらい払えやって感じやったわな」
◆これまでの世間の評価
A「それが、なんかミニマムとか、今回の無保証みたいな契約ばっかりで、全然評価されてない」
・ニコラス武さん
B「そんで世間の評判を見てみようということで、日本語話者では代表的な
youtuberであるニコラス武さんの評価」
A「まあ、これは本人が最初に自分はバカだって言ってるからな」
B「それでも、これまでの渡邊選手の守備力をどう評価してたんかな? 上手くなったのか、元々上手かったのか」
A「そこら辺がはっきりしてないんやけど、いくら守備は年齢上がってからも上達するとはいえ、ナビーもう28やで?」
B「なんか、良くわかってなかったんやろな」
・ハレルヤさん
A「この人は話が長くてまとまってないんやけど、どっちかというと攻撃面に着目してたわな」
B「攻撃面言うても3Pとかじゃなくて、もっとスキルの部分やな」
A「まあ、スキルコーチやから自然にそうなるんやろう」
◆我々の評価
・守備編
B「我々の評価は、あくまで彼を3Dと捉えた上で、優秀だという理屈やったわな」
A「抜粋してみようか」
フォワードの3D
身長は206あるからPFも行けるし、スピードもあるからSFでもエエ
細い分俊敏性が高いから1から4は守れるって感じやわな
守備力に関しては折り紙付き
B「普通に褒めてるな」
A「その上でナビーの職場として相応しいチームとして、マイアミ、シカゴ、アトランタ、シャーロット、NYK、メンフィス、LAL」
B「ヒートとブルズはそもそもPFがいない、その他の5チームは選手層が薄い
A「スタメンかと言われると微妙やけど、重要な戦力にはなるでしょう、と
B「で、意外とここでは挙げなかったネッツに拾われた、と」
A「我々も別に他のチームは、タンクチーム以外は、使えんことはないと思ってたし、クラウダ―問題があってからはPHXもありやったわな」
B「今ごろ、多くのチームが悔しがってんちゃう?」
A「バカなんだから仕方ない(笑)」
・攻撃面
B「攻撃面に関しては、3Pがメインになるやろから、ここの確率がどうなるかやわな」
A「ナビーはここ3シーズンで37.5、40.0、34.2%やった」
B「ちなみに、35%は最低合格点、40%は優秀というところやから、まあ平均したらそこそこって感じなんやろな」
A「守備も良くて3Pも40%ぐらいで安定してる選手なんてほとんどおらんから、こんなもんやろ」
・その他
B「スタッツでいうと、ブロックは昨季36分換算で1.3、今季も1.4」
A「腕も長いし、タイミングの取り方が上手いから、そこそこいけるわな」
B「それから、これも36分換算でリバウンドがここ2季で7.9、7.4やった」
A「これも単純に手が長いし、ちゃんと狙ってるから、それなりに取れるわな」
◆謎のスタッツ(DIFFとOn/Off)
B「ただ、ひょっとしたらこれが渡邊選手の評価を難しくしたんじゃないかというスタッツがあんのよ」
A「DIFFか?」
B「まず1つ目はDIFFやな」
・DIFF
A「DIFFってのは、相手のシュートの確率を何%下げたかの指標」
B「DIFFが-5%ってことで、対戦した相手の平均的なシュートの確率を例えば50%から45%にしたってことになる」
A「単純な1対1の指標としては便利やな。相手の実力も関係ないし」
B「ところが、渡邊選手のこの数字は-2.4、7.3、0.6、0.1、-0.9と決して優れてない」
A「まあ、最初の2年はまだトップレベルに慣れてないっていう部分もあったやろうけど、これだけ評判の高い今季でも-0.9ってのは意外な数字やな」
B「ちなみに、守備の優れた選手はこれが-5.0ぐらいになったりします」
A「ただ、これらの数字には全部傾向があって、例えば今季の-0.9の内、対3Pは4.5、対2Pは-5.2。これは過去も同様の傾向や」
B「単純に考えたら、2P、ミドルシュートやレイアップを止めるのは上手いけど、3Pシュートを止めるんは下手、ってことになるな」
A「実はこれがDIFFというスタッツの問題点なんよな」
B「どういうことや?」
A「DIFFは自分が『マッチアップ』した選手のシュートの確率から計算する
B「ほいほい」
A「昔みたいに完全に1対1が分かりやすい時代はそれでも良かったんやけど、今みたいにゾーンとか誰が誰を守ってるのか分からんときはどうなってると思う?」
B「そう言われると、それは大事な問題やな」
A「正確なことを言うと、俺も知らん。なんせデータを作ってる会社に問い合わせても返事がこんからな」
B「どうしょうもないがな」
A「まあ、ただ過去の経験から、シュート打つ直前に最寄りにいた守備の選手の担当になりそうなんや」
B「つまり、例えば、ドリブルが上手い相手に1人目がぶっこ抜かれて、2人めがヘルプに行って決められたら、2人目のせいになるってこと?」
A「そういうこったな」
B「それは酷いすぎるやろ」
A「しかし、統計作るって面倒やからしょうがない部分もあるのよ」
B「そんなもんかねぇ」
A「実際、ガードの守備がボロボロで相手に好き放題抜かれて点を取られるチームがあって、そのチームのガードのDIFFはそんなにひどくなくて、殷サイドの選手の数字がボロボロやったってことがあったわ(笑)」
B「なるほど。それで、渡邊選手の場合はどうなるんや?」
A「彼は対人守備が強いだけじゃなくて、ローテーションも真面目にやる」
B「フリーになった敵に素早く寄せるってことやな」
A「とはいえ最初ッからマークしてる訳じゃないから、どうしても決められやすくなる」
B「なるほど。それで3PのDIFFの数字が悪いんか」
A「実際、1対1でナビーが上から3P決められたことなんか、ほとんど見たことない」
・On/Off
B「もう1つのスタッツはOn/Offというやつで、そのチームで選手が出てた時と出てない時の成績の差を示すってものやな」
A「ここでは守備力を考えてるから、相手のORTG、つまり攻撃レーティングに与えた影響で、やっぱりこれもマイナスの方が望ましい」
B「これも過去に遡ってみても、やっぱりあんまりパッとせんのよ」
A「これもOn/Offにも2つの問題があるんやな」
B「1つ目は何や?」
A「On/Offやから、問題は自分か、自分以外かの比較になる。もちろん、理想論は味方の平均との差がええけど、実際には特定の選手に偏る」
B「まあ、全然違うポジションの選手とかにはならんわな」
A「ナビーはここ2年これが-2.6、+2.6やった」
B「なんか微妙な数字やな」
A「でもさ、ナビーの代わりに出てた選手考えてみ?」
B「ここ2年はラプターズにいて、ポジションが近いのはシアカム、アルノビー、バーンズとかかな?」
A「こいつら全員守備が上手いって褒められてる選手やで?」
B「あー、そいつらに比べられてもってことか」
A「逆に言うたら、そいつらとそんなに変わらん守備力の持ち主ってことやな」
B「むしろ、渡邊選手の守備力の高さの証明やったんやな」
◆最後に残された謎
A「ここまでの話をまとめると、守備力はリーグでも上位、攻撃面では3Pに波があるって感じやな」
B「そう考えたら、どっかのチームのスタメンか、重要なロールプレーヤーになっても全然おかしくないな」
A「せやろ? しかも今季はPFが足りんとか、そもそもおらんチームななんぼもあったんや」
B「渡邊なんか最低保証金額で契約できるのにな?」
A「なんで、ネッツ以外のチームはスルーしたんやと思う?」
B「だから、それが謎なのよ」
A「1つは単純にフロントがアホやってことやろな」
B「実際、訳の分からん契約とかよっけあるからな…」
A「あと、アジア系に対する差別もあると思うで」
B「昔、リンサニティーいうて、アジア系の選手が一瞬大活躍したら、大騒ぎになったからな」
A「その後も姚明ぐらいしか活躍したアジア系はおらんわけで、まあしゃあないんかなとも思うで」
◆今後の展望
B「それじゃあ、これから渡邊選手は出世街道まっしぐらかな?」
A「うーん、やっぱり3Pの確率にもよると思うで。今季は54.5%とバカつきしてたけど、流石にこれは維持できる数字じゃない」
B「ネッツにはほかにも優秀なシューターが多いしなぁ…」
A「ただ、守備をできる選手はあんまり多くない」
B「ロイス・オニールとかええんちゃうの?」
A「年齢のせいか若干微妙になってる。ケガ上がりのハリスもイマイチ。マーキーフもやっぱり年齢で動きが落ちてる。他にフォワードで守備のええ選手はおらん」
B「それなら、少なくとも守備を買われて起用される可能性が高いってことやな」
A「というか、ナビー起用せんかったらネッツ勝てんと思うで(笑)」
B「鬼に笑われるかもしれんけど、次の契約とかどうなるやろ?」
A「ネッツみたいな目立つチームで今みたいな活躍してたら、1年10Mは固いやろ」
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