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半年ぶりの麻酔勤務

こんばんは。はじめまして。お疲れさまです。

本日、産休入りから6ヶ月ぶりに麻酔勤務致しました。復帰ではなく、単発のバイトです。

長女は保育園、次女は義理母にお願いして、数時間だけの麻酔バイト。

久しぶりにいい頭の体操になり
デイサービスにきたジジババの気分です。

麻酔の準備から、導入、挿管、維持、覚醒、抜管まで、手前味噌ですが、半年やってなかったとは思えない程スムーズでした。

と、いうのも。
麻酔というのは基本的に単調な作業で、よく例えられるのは「飛行機の操縦」です。(わたしが言ったのではありません。麻酔の偉い先生が言ってました。

麻酔科の役割はもちろん、手術中に患者さんを「寝かせる」ことではあるのですが、それと同じくらい重要なのが、「痛みの管理」です。

手術中の流れとしては、全身麻酔の場合、
まずは患者さんを寝かせて、口の中に管を入れて(挿管)人工呼吸器で管理をします。手術が始まってからは全身麻酔下では患者さんは「痛い!!」と言えないので、術中はバイタルサインと言われる、脈拍、血圧、酸素飽和度などをモニターで確認しながら、「痛みの確認・察知」をします。

バイタルサインを正常に保ちながら、疼痛管理を適切に行い、術後も痛みを感じないように術中から鎮痛薬を投薬をします。

手術が終わったら、麻酔から醒まして、口に入っている管を抜いて(抜管)、帰室します。

これが麻酔科の仕事の一連の流れです。

これを1日に長いオペであれば1件やることもあれば、短いオペだと3、4件やることもあります。

わたしはこれを5、6年毎日続けてきたので、半年ほど期間があいても、一連の動きが身体に染み付いていたのでした。日課の散歩みたいなものでしょうか。違いますね。すみません。

上級医が以前「麻酔の技量は頭打ち」と言っていました。ある程度のレベルまで上がれば突き抜けることはなく、みんな同じくらい同じことをできるようになると。麻酔科はいろいろな手技を必要とする科でもありますが、得意だったはずの手技で失敗を繰り返し凹んでいた際に、手技は上手くできたりできなかったりを繰り返して、最終的にコンスタントに成功するようになると教えて下さいました。要はアップダウンを繰り返して、最終的には平坦になるとの言うことです。

わたしが麻酔科を選んでよかったなぁと思う理由の一つが、「1人で動けること」。今回のように単発のバイトでひょっこり現れても、麻酔科1人いればオペが成立します。

もう一つが「ブランクがないこと」女性は出産育児で臨床から離脱しがちで、男性と肩を並べて切磋琢磨する科だと、どうしても同期に抜かされたり、育休から復帰しても下積みが続いたり、マンパワーとしてカウントされにくかったりします。ですが、麻酔科は前述した通り、ある程度までレベルがいくとみんな一緒なので、ママさんになっても1としてカウントしてくれるし、復帰してすぐ即戦力になります

女性としての人生も、キャリアも諦めない!

そんな女性にぴったりなのが麻酔科です。

大きな声では言えませんが、

わたしは麻酔科は消去法で選びました。(大声)

ですが、一度も麻酔科を選んだことを後悔したことはありません

未来のキラキラ女医たちが麻酔科を魅力に感じてくれますように。

そして未来の爆イケ男性医師たちも完全9時17時シフト制を可能にできる麻酔科を魅力に感じてくれますように。

(入院患者さんを担当する多くの科は、自分の患者さんの状態次第で拘束時間が左右するし、大事な患者さんを他の医師に頼まず、責任を持って自分でみる医師が多いので、9時17時キッカリというのは難しいのが現状です。そして17時を過ぎて医療行為をしていたり、研修医の教育をしていたとしても(今話題の)自己研鑽という扱いになりなけなしの時間外勤務料金もでないという生粋のブラック企業です)

何が言いたいのかよくわからなくなってきたのでここまでにします。

バイトに行かせてくれた義理母、そして「絶対行くべき」と背中を押してくれた旦那さん、優し過ぎやで。ありがとう。

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