【編集部取材】 大手私鉄に続き、地方私鉄も宿泊特化型ホテル事業に進出。ホテルは鉄道を支える「柱」となるのか? 福井県福井市

208.03.12

近年、相鉄・京急・京王・名鉄・西鉄など、大手私鉄グループによる「宿泊特化型ホテル」の展開が加速中だ。

出店場所も自社の沿線を飛び出しており、既存チェーンの買収(相鉄によるサンルートの買収)や、新ブランドの立ち上げ(名鉄による「ホテルミュッセ」)などもあって、活況を呈しているように見える。

もちろん、大手私鉄グループによるホテルチェーン展開は、近年に始まったことでなない。

東急・西武・近鉄・阪急などによる、シティホテル・リゾートホテルを中心とした全国展開は、既に「歴史的事実」となっている。

ただ、宿泊特化型ホテル(=ビジネスホテル)となると、比較的早い段階でチェーン化が進んだ東急イン以外には見当たらなかった。

しかし、かつてはサンルート・ワシントンホテルと並び、ビジネスホテルチェーン御三家と呼ばれた東急イン(現在はリブラドにより改称)も、近年はすっかり撤退モードだ。

一方、相鉄・京急・京王・名鉄・西鉄などによる「宿泊特化型ホテル」のチェーン展開は、「御三家」と入れ替わるように急展開を続けてきた東横インやルートインにほぼ近い路線と言える。

インバウンドの増加など、市場全体に吹いている「追い風」の影響もあるが、「宿泊特化型ホテル」のチェーン展開をグループ全体の「注力領域」としている大手私鉄もあり、こうした動きは今しばらくは続きそうだ。

では、中小の地方私鉄の動きはどうだろうか。

富山地方鉄道や一畑電気鉄道など、チェーン展開とまではいかないが、シティホテルやリゾートホテルを手掛ける例は以前からあった。

しかし、今のところ、宿泊特化型ホテルのチェーン展開にそれなりの兆しが見えるのは、今年夏に4店舗目を福岡に初出店する静岡鉄道くらいであろう。

こうした中、京福電気鉄道(京都市中京区、岡本光司社長)は3月16日、福井駅前で「ホテル京福 福井駅前」の営業を開始する。

福井国体開催・インバウンド誘致・北陸新幹線開業等により、宿泊需要の増加が見込まれる福井市で、交通事業者ならではの「安全」「安心」「快適」な宿泊施設と宿泊サービスを提供すると同時に、交通事業をはじめ他のグループ事業とのシナジーによる収益基盤強化を目指すのが狙いだ。

<目次>

■「ホテル京福」の1号店は「看板」を掛け替えるのみでスタート。

■「親会社」の動きが気になる大井川鐡道・「古民家」との連携を図る小湊鐡道。

■紀州鉄道・富士急行の例は「極論」なのか?

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