【編集部取材】 コーヒーで「地方創生」はあり得るのか?その鍵は、あえて世界を意識しない「独自進化」。 岡山県岡山市
2018.05.14
昨今、この国では、「地方創生」や「まちおこし」に関するニュースの中に、「コーヒー」を媒介とする話題が増えている。
今さら説明するまでもなく、原材料となるコーヒー豆は、ほぼ100%が輸入品だ。
近年、沖縄や徳之島などでコーヒー豆の生産が始まったが、これらはまだまだレアケースである。
普通に考えたら、輸入依存の原材料と、「地方創生」や「まちおこし」は馴染まないかも知れない。
しかし、このコーヒーという商品、原材料は外国産でも、ブレンドや焙煎、バリスタの技量などにより、流通や小売りの過程で、相当程度、「日本オリジナル」に化けるのである。
日本では、どこの地方に行っても必ず存在する、「純喫茶」と呼ばれる喫茶店。
それぞれにこだわりを持つ各店の個性は、今や、「日本固有の文化」のひとつとして認識されるようになってきた。
2015年に日本に進出したアメリカの某コーヒーショップチェーンが、実は日本の「喫茶店文化」に大きくインスパイアされていたことは有名な話だ。
今回は岡山と鳥取で、「地方創生」の視点から、コーヒーの可能性について考察してみた。
<目次>
■売上は、東京にもシアトルにも吸い上げられず、岡山で循環。
■ドリップコーヒーは今や、お土産の主役?
■鳥取「すなば珈琲」の仮想敵国は、シアトルではなく県内の米子?
■狭い地域間での競争は、「独自進化」に必要な演出。
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