【編集部取材】 インバウンドで潤う?札幌市のホテル市場。新規出店VS既存店舗という、単純な構造ではなかった。 北海道札幌市
2018.02.05
フルサービスを提供する老舗のシティホテルから、ドミトリー(相部屋)中心のゲストハウスまで、多種多様な宿泊施設が競い合う札幌市。
もともと観光・ビジネス需要が旺盛なうえ、道内では「札幌一極集中」の状況が長らく続いており、内地からだけでなく、道内各地からの宿泊需要も大きい。
このまちに「出店」している宿泊施設は、地元ローカル資本に加え、全国チェーン、道内のローカルチェーンなど多種多様だ。
以前から新規参入の「チャレンジャー」も多かった。
平成29年10月に観光庁が発表した宿泊旅行統計調査によると、日本の宿泊施設の稼働率は、全国平均で63.3%。
このうち北海道は67.6%で、その内訳を宿泊施設タイプ別でみると、旅館が55.6%、リゾートホテルが51.7%、ビジネスホテルが79.7%、シティホテルが80.9%。
言わずもがな、北海道内でビジネスホテル・シティホテルのマーケットが突出して大きいのは札幌市だ。
インバウンドを中心に、札幌市のビジネスホテル・シティホテルが北海道全体の宿泊施設の稼働率を大きく「牽引」していることは容易に想像できる。
<目次>
■インバウンドのグループ・ファミリー層に標準を合わせ、「伸び代」獲得を狙う新規ホテル。
■独自のブランド力で粛々と営業展開、後発を「静観」する老舗ホテル。
■気になるのは、ドミトリー(相部屋)型宿泊施設、民泊、既存ホテルのリブランドの動き。
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