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10/21の遊馬的心は【寿大学で真景累ヶ淵⁉︎】

遊馬『3年、4年ぶりですかね?』
担当『昨年もやってますけど…』
遊馬『あははは…そうでしたね…』
まずい昨年のネタ帳が残っていない。
となると、久しぶりなので初めての落語で、落語らしいネタを演ったはず!?』

さて、今年はチャンスが有れば【真景累ヶ淵】を演り倒すぞ!と意気込んでいましたが、

来年の落語会の会場取りの為の手続きやら、来年は【乳房榎】だし、一門会は圓朝モノではなく普通のネタでもそれなりのネタを勉強せねばと言い訳しますが、

やはり、寄席の主任を断ったのは大きいかったか。すっかり緊張感が無くなってしまっておりました。

時間を気にせず演れる事は滅多に無い訳ですからね。

でも、ココは昨年に続いて笑いを期待しているに違いない。
司会の方も今日は大いに笑いましょ!と言ってるしと
理由を付けて演らない方へ逃げようとした。

数少ないネタの中からウケるネタ、昨年演ってなさそうなネタを演ろう、なんなら昨年何を演ったか客席に聞いてみればよいとギリギリまで悩んで、お客様に聞いてみたらお客様は覚えていないと言う。でも中には覚えている人はいるものだと【真景累ヶ淵】を選択。
こうなれば
ボイトレの成果をそして注意している、ゆっくり響きを生かしての発声で入ろうとしたら、
座布団の向きが違ったので
直しながら座布団の向きの話。ツカミは良かったけど、発声はどこかに飛んでしまった。
それから
せっかくボイトレの先生に教わったストレッチもやり忘れていたのを思い出した。

今日は独演会同様に①②中入り③を演ろう。もしウケが悪ければ、中入り後にネタ変更。
となると
【豊志賀の死】まで演るとなると【お園新五郎】を
抜いて演ってみるのも面白いなと思いつつ、
最初の宗悦のお園を呼ぶ一言目のセリフ『お園や』がすっと出ず、頭はお園が浮かんでいるのに口ではお久と言いそうになる始末。

まずは宗悦、お園、お志賀、深見新左衛門、奥方様、お熊、下男の三右衛門、勘蔵、それぞれを台詞で表す…その他諸々考えていた事を出せずに話を進める。反省が生かされていないし我ながら雑と思いつつ、ココはコレ位で良いのか??いやいややはり雑過ぎる。

酔った新左衛門と
お金を返して欲しい宗悦のやり取りもアッサリだった。
宗悦を3回斬って、胴巻を奪い合う取る場面にするのに立ち位置がハッキリせず
奥方様と三右衛門が上手く動かず、なんと無く誤魔化す。

お熊が女中として深見の家に入り、殿様がお熊に手をつけて種を宿す所もプラン無くあっさり地の文に。

その後、奥方様の病気の為に呼び入れたあんまが宗悦の怨念になる所で、なぜかウケた??ような気がした。
何故だろう??
気のせいか。

そこから、狂って深見新左衛門はその勢いのまま隣に暴れん込んだ方が良いかなと、後日、手水場で宗悦の怨霊に取り憑かれる部分はカット。あらすじパターンになってしまった。そして
【お園新五郎】に。

新五郎を助けた下総屋惣兵衛が命の大切さを説くのですが、腹にも無い事を言うから説得力が無い。
けど、惣兵衛の若い頃はコレでも堅かったという場面、イマイチながらウケたのは嬉しい。

酒の助けまで借りて思い切った新五郎…まだまだだね。
ココは親父の新左衛門の酔い方と似ていると面白いかな。

思いがつのった新五郎がお園を蔵の藁の上に押し倒すと藁の下に押し切り包丁で歯が上を向いていた。で、客席がザワザワ付いてなんか嬉しい。お園が死んでしまったのに。
三年後に新五郎も押し切り包丁ででザワザワ。
『ココからますます面白くなりますがこの続きは中入り後に』

すると、表は暗くなり雷と突然の雨でお昼なのに暗くなる自然の演出。

中入り後に『あれから19年後』とすんなり入れば良いのに、
『こんな噺をするから、雨カミナリですかね?』と余計な事を言う。

豊志賀のヤキモチをもっと違う形で表現出来ないかしら。
豊志賀のセリフに加えた、お久の所に行けと言いながらも『どこにも行かないでおくれ、ひとりにしないでおくれ』と新吉にすがる。
ココがゴッソリと抜けた。

お久が新吉に継母のいじめがきついから『下総のおじさんの所に行きたい』と。

せっかく下総屋で三蔵を出していたのに、なぜ三蔵おじさんと言わないのか、またその説明もお久のセリフとして織り込むのに忘れてしまった。
でも、無くても話は進む。

勘蔵おじさんの、所に飛び込むと豊志賀が来ていると言う。
ココで新吉も勘蔵も豊志賀を見ている。
そこへ、豊志賀が亡くなったという知らせ。
原作は籠屋やを呼んで駕籠に乗せるけど、私はそこを無くして奥の四畳半にしている。
その方が展開も早いし良いと思い込んでいる。がしかし何か物足りない。
なんか自分の見ているものと、お客様が見ているものの相違があるような気がする。
今度は駕籠のくだりを取り入れてみるか。
と考えているうちに、豊志賀の書き置きの言葉を噛むし、
締めの言葉もまとまらなく締まらないので、声を張って
『ココからますます面白くなる所ですが、本日は真景累ヶ淵のうちの豊志賀の死でございました。』

今回は意識した訳では無いが、笑いがいつもよりあった事が収穫であった。
しかし、コノ行き当たりばったりがいかんのじゃ!

その為にこの噺があまり陰気にならなかったのだろうか、
各場面に笑いが入り緩急メリハリの付く噺にするのが目標ですので、
お見送りの時に『面白かったわ〜、次回は来月?』
と声をかけられて、ホントかなとも思いましたが、正直に嬉しかった。

連組噺と言って演るので
どうしても①②③を演って次回は④⑤⑥を演る形になる。

今後は
単発の所で
思い切ってあらすじから④だけとか⑤だけ⑥だけも演ってみないとね。

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