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「はじまりはいつも雨」

いつも素敵な音楽考察のnoteを書いているs.e.i.k.o(@seiko27604508)
さんが立ち上げて下さった企画『「はじまりはいつも雨」について、語りませんか?』にちょっと参加してみようかなと思いまして、久しぶりのnoteです。

『はじまりはいつも雨』(作詞:飛鳥涼)

君に逢う日は 不思議なくらい
雨が多くて

水のトンネル くぐるみたいで
しあわせになる

君を愛する度に 愛じゃ足りない気がしてた
君を連れ出す度に 雨が包んだ

君の名前は 優しさくらい
よくあるけれど

呼べば素敵な とても素敵な
名前と気づいた

僕は上手に君を 愛してるかい 愛せてるかい
誰よりも 誰よりも

今夜君のこと誘うから 空を見てた
はじまりはいつも雨 星をよけて

君の景色を 語れるくらい
抱きしめ合って

愛の部品も そろわないのに
ひとつになった

君は本当に僕を 愛してるかい 愛せてるかい
誰よりも 誰よりも

わけもなく君が 消えそうな気持ちになる
失くした恋達の 足跡をつけて

今夜君のこと誘うから 空を見てた
はじまりはいつも雨

星をよけて ふたり 星をよけて


1991年3月6日、つまりちょうど30年前の今日にリリースされたASKAさんの3rdソロシングル「はじまりはいつも雨」。PanasonicのCMソングとしてCMで使われる部分だけ作られて、問い合わせが殺到し、リリースされたというのは有名な話。そしてその後社会現象とまで言われたCHAGE&ASKAブレイクの大きなきっかけとなった一曲。今でもJ-POP史に燦然と輝く名曲。

作詞作曲:飛鳥涼、編曲:澤近泰輔のゴールデンコンビによって誕生した「はじまりはいつも雨」、オリコン最高位は2位ながら(1位を取ってない所がまたこの曲らしい)、初回売上82,840枚、累積売上1,162,780枚、登場回数47週(オリコン調べ)のロングセラー。ほぼ一年に渡り、チャートインした曲。

今では配信などにより、年をまたいだヒット曲は珍しくなくなっているが(むしろそちらの方が多い)、当時は発売初週に最高売り上げを記録し、数か月でチャートが入れ替わるという、スピード感のあるチャートのサイクルだったので、長期間にわたりチャートインするというヒットの仕方は、演歌や歌謡曲ではない、J-POPの曲ではかなり珍しい事だった。

このチャートの動きには、もちろんその後リリースされたCHAGE&ASKAの「SAY YES」の影響が大きく関係しているが、この楽曲が持つ素晴らしさが数字として証明されたということだと思う。


さて、自分と「はじまりはいつも雨」の出会いについてを書いていこうかと思思う。

当時中学1年の自分、1990年の終わり頃に友達の家で聞いたTM NETWORKのアルバム「CAROL」、これにより音楽に目覚めた僕は、友達に勧められてCHAGE&ASKAの「太陽と埃の中で」のシングルCDを聞く事になる。このCDに収録されている3曲【太陽と埃の中で、男と女(ライブヴァージョン)、SOMEDAY(CHAGE&ASKAライブヴァージョン)】、全てが名曲!そして素晴らしい歌声!CHAGE&ASKAを好きになるのに、充分な3曲でした。

そして色々音楽を聴き始めた頃、野球部の尊敬する先輩が帰り道に「今度出るASKAの新曲、CMの曲絶対買うでしょ」と話していた。「はじまりはいつも雨」について思い出すと必ず浮かんでくる場面。特に珍しくもなく単なる日常の1ページなのに強烈に焼き付いている場面。多分覚えたてのCHAGE&ASKAの「ASKA」の曲を憧れている先輩も聴いてるんだ!と嬉しかったんだろうな。。。

そしてリリースされた「はじまりはいつも雨」。聴き倒したよね。当時はまだカセットのウォークマン。初めて買ってもらったウォークマン(正確にはヘッドフォンステレオかな?)で小田和正さんの「ラブストーリーは突然に」、織田裕二さんの「歌えなかったラブソング」なんかと一緒に聴き倒したよね。

すっかりASKAさんのファンになった自分は「SCENEⅡ」は初回盤を予約購入し(そこで出会った「けれど空は青~close friend~」は今でも人生のベストソングに入る曲)、CHAGE&ASKAの「SAY YES」がリリースされる頃には、勝手にチャゲアスの宣伝隊長を名乗るまでになってたな 笑

思春期真っただ中の当時もちろん恋愛もしてた。好きな子に会う時に雨が降ってると頭の中では必ず「はじまりはいつも雨」が流れた。当時好きだった子は比較的よくある名前だったので

君の名前は 優しさくらい
よくあるけれど

呼べば素敵な とても素敵な
名前と気づいた

名前を呼ぶ度にこの歌詞が浮かんだ。当時を振り返ると本当にこの曲を共に過ごしていたよな。

1992年、初めてCHAGE&ASKAのライブに行った。『BIG TREE TOUR』この中で歌われた「はじまりはいつも雨」、初めて生で聴いた「はじまりはいつも雨」。その後ライブで数えきれないくらい聴いた。おそらく人生の中で「はじまりはいつも雨」か「SAY YES」が一番ライブで聴いたと思われる曲。ASKAソロの名刺代わりの曲なので、ほぼどのツアーでも歌われた曲(2009年のWALK TOUR・昭和が見ていたクリスマスシリーズでは歌われず)。なのでリリースから今に至るまで、ASKAさんのライブの思い出には必ずこの曲があった。

ASKAさんの復帰ツアーとなった「THE PRIDE」。2018年12月6日東京国際フォーラム。5年ぶりに聴いた、生のASKAさんの歌声、5年ぶりに聴いた「はじまりはいつも雨」。初めてライブでこの曲を聴いて泣いた。それもかなり泣いた。本当にASKAさんが帰ってきたんだな。って実感できたんだと思う。また歌い方がリリース当時の「はーじまりはいつも雨」に戻っていたのも(ライブ見てる人ならわかるポイント)地味に嬉しくて、記憶を刺激したんだろうな。。

この記事を書きながら改めて「はじまりはいつも雨」を聴いている。聴きながら書いている。イントロがとにかく優しい。包み込んでくれる音。歌声も限りなく優しい。小泉今日子さんの曲で「優しい雨」って曲があるけど、雨を優しいものとして認識させてくれたのはやっぱり「はじまりはいつも雨」なんだよね。

そして沢山のアーティストにカバーされている「はじまりはいつも雨」。ASKAをリスペクトしていると公言している堂本剛君のカバーはまさにリスペクトの塊のようなカバー。

そして個人的には、Do As Infinityのボーカル伴都美子さんがソロ名義でリリースしているカバーアルバムに収録されている「はじまりはいつも雨」が好きだな。

2017年2月17日のライブで伴ちゃんが歌ってくれた時はめちゃくちゃ嬉しかった。そうです、2017年の2月はASKAさんの復帰作「Too many people」がリリースされた時(2017年2月22日リリース)。伴ちゃんが歌ってくれて、なんか「ASKAさん本当に復帰するんだ!」って実感したのを覚えてる。


そんな感じでだらだらと書いてきたけど、こうやって30年を共に過ごしてきたとても大切な曲「はじまりはいつも雨」。これからもASKAさんが、そして多くのアーティストが歌い継いでいくであろうこの名曲に出会えた事に感謝。

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