游魚

ギター、こえ、うた、ことば、ダンスなどを駆使して表現する人。 弾き語りを中心に【タマゴ…

游魚

ギター、こえ、うた、ことば、ダンスなどを駆使して表現する人。 弾き語りを中心に【タマゴと游魚】【極楽鳥】などのユニットでも活動。 近年はおもに文筆を生業としている。

最近の記事

ホドロフスキーと千葉真一。

9月の連休。休み中の予定は京都でのライブが2本(と墓参り)だけだったので、家で結構映画を観た。奥さんは西成に出張中だしね。 思えば10代後半から20代前半までは割と映画少年で、銀座の並木座やら池袋の文芸坐やら浅草東宝やら、あちこちの名画座に通ったものだが、最近はDVDやらオンデマンドばかり。でも、映画は映画なんだよなあ。配信で聴いても音楽は音楽なのと同じで、物足りなくなったらレコードに戻ったりしつつ、バランスを取りながら暮らしている。 さて、9月後半に観た映画はこんな感じ。

    • 2021年4月~5月に読んだおもな本

      なんとなく、最近読んだ本について書いておきたくなったので。ここ最近読んで、心に残った本たち。 1. バッドタイム・ブルース(The Hollow Man)/オリヴァー・ハリス 2. シカゴ・ブルース(The Fabulous Clipjoint)/フレドリック・ブラウン 3. 浮世に言い忘れたこと/三遊亭圓生 4. 幽霊たち/ポール・オースター 5. 夜鳴きめし屋/宇江佐真理 6. 江戸忍法帖/山田風太郎 1はまったく未知の英国の作家による、タランティーノやガイ・リッチー

      • 「生きやすい世界」について。 その3

        「生きやすい世界」について考えるこのシリーズも3回目を迎え、10/23からスタートした游魚のクラウドファンディング・プロジェクト『LGBTQについての理解を、京都発のフリーマガジンを通して広めたい!~どんな「性」の人も住みやすい社会に』も、残すところあと1日となりました。 このプロジェクトは11/10午後6時現在、20名の方からご支援をいただき、さらに多くの方々から情報の拡散や応援のメッセージという形でご協力をいただいています。 本当にありがとうございます! 游魚による

        • 「生きやすい世界」について。 その2

          10/23からスタートした游魚のクラウドファンディング・プロジェクト『LGBTQについての理解を、京都発のフリーマガジンを通して広めたい!』も、残すところあと6日となりました。 このプロジェクトは11/6午後8時現在、17名の方からご支援をいただき、さらに多くの方々から情報の拡散や応援のメッセージという形で協力をいただいています。 本当にありがとうございます! 游魚によるクラウドファンディングのプロジェクト「LGBTQについての理解を、京都発のフリーマガジンを通して広めたい

        ホドロフスキーと千葉真一。

          「生きやすい世界」について。 その1

          2019年10/23から「LGBTQについての理解を、京都発のフリーマガジンを通して広めたい!」というテーマでクラウドファンディングのプロジェクトをおこなっています。 正味20日間ほどの短期間のプロジェクトですが、10/29現在、14名の方からご支援をいただき、さらに多くの方々から情報の拡散や応援のメッセージという形で協力をいただいています。ありがとうございます! 游魚によるクラウドファンディングのプロジェクト「LGBTQについての理解を、京都発のフリーマガジンを通して

          「生きやすい世界」について。 その1

          游魚 2019年10月~11月の活動予定

          だいぶ間が空いてしまいましたが… 9月後半はフランス・パリで舞踏イベントに出演したり、オランダ・アムステルダムでクイア・イベントに出演したりと、濃密な旅をしておりました。 ようやく時差ボケもなおった今日このごろ。 どこかの会場でお会いできたら嬉しいです。 よろしくお願いいたします! ☆10/24(木) 彗星ミトコンドリアLIVE@Para-dice(大阪・扇町) 19時スタート チャージ1200円(+オーダー) 約3ヶ月ぶりとなるフルメンバーによるライブ! 対バンにはメンバ

          游魚 2019年10月~11月の活動予定

          昨夜、バリバリインドネシアでのライブ、ありがとうございました!!!

          昨夜(8/25)、京都祇園・バリバリインドネシアでの弾き語りライブ、盛況のうちに無事終了しました。ありがとうございました!!! この日は登千明さん主催のライブイベント『雑派倶楽部』の第367回(!) 会場であるバリバリインドネシアは、登さんの企画でおなじみのインドネシア料理屋さんで、客席にはインドネシアと日本の家族連れのみなさまや、インドネシアのおばさまたちも見受けられ、異国情緒が漂います。 落語3席のあとが、游魚の出番だったのですが、落語でふんわりとあたたまった会場のな

          昨夜、バリバリインドネシアでのライブ、ありがとうございました!!!

          ホラ吹きK君のこと。

          もういまから25年ほど前のことになるが、ぼくにはK君という友だちがいた。 「いた」と過去形にしたのは、残念ながら彼とは15年ばかり連絡がとれていないからだ。 ぼくは彼の連絡先を知らないし、彼もぼくのいまの連絡先を知らないだろう。 SNSなどという便利なものができる前に、ぼくらは音信不通になってしまったのだ。 もっとも、彼をSNSで探してみようとは思わない。 いまはいったいどんな名前を使っているかもわからないし… そう、彼は病的なレベルの「うそつき」だった。 当時、ぼくたちは

          ホラ吹きK君のこと。

          8/25(日)京都・祇園バリバリインドネシアのライブ詳細

          以前、告知した弾き語りライブの詳細です~ 【雑派倶楽部 ライブ セレクション シリーズ vol.346】 2019年 8月25日(日) 19時開演予定 於『バリバリインドネシア』 京都市東山区大和大路四条上る廿一軒町227 岩橋ビル三階 壹銭洋食の向いのビル 轍の奥のエレベーターで階上に 電話 075 (561) 7050 お店の詳細はこちら ⭐ 出演 ⭐ 〜落語3席 音楽2組〜 女御亭 卯三喜 立の家 音隠 立の家 おかき 游魚 福島 明彦 (She's Lost

          8/25(日)京都・祇園バリバリインドネシアのライブ詳細

          【眼球綺譚】(短編小説)

          物心ついたときから、わたしは左手に眼球を握りしめていた。 もともとは、もろく、どろりとした状態だったそれは、しばらくするとちぢんで、干物のようになる。 幼いころは、同世代の女の子たちが、お気に入りのぬいぐるみや人形を離そうとしないように、わたしはこの奇妙な干物を意味もわからず持ち歩いていたものだ。 この目玉が意外と役に立つことを知ったのは、初潮を迎えたころのことだ。 そのころには、わたしが住む町もご多分にもれず、「脳を破壊された者たち」が跳梁するようになっていた。彼らは質の

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          【眼球綺譚】(短編小説)

          雨上がりの工藤栄一、夜更けのレオス・カラックス

          ひどい土砂降りに、雷鳴まで轟いた今日の夕刻。 さいわい夜には雨はあがったので外に出てみると、雨に濡れたアスファルトと水たまりのむこうで、叡山電車の踏切が赤く点滅していた。 アスファルトが、裏通りの街灯を反射している。 ぼくは、その風景を見て「あ、工藤栄一だ」と思った。 雨ににじんだアスファルトが湛える切なさは、そのまま工藤栄一の映画の世界のようでもある。 『ヨコハマBJブルース』でも『野獣刑事』でも、雨に黒光りするアスファルトは尋常ではない存在感を放っていた。テレビの『必殺

          雨上がりの工藤栄一、夜更けのレオス・カラックス

          【次回ライブは8/25、京都祇園・バリバリインドネシア】

          ライブのお知らせです。 游魚、次回ライブは、8/25(日)京都祇園・バリバリインドネシアにて、ソロ弾き語り! 京都におけるソロライブでよくお世話になっている、「のぼりん」こと登千明さんの雑派倶楽部に寄せていただきます。 会場のバリバリインドネシアは、お客として何度か行ったことはあるのですが、出演するのは初めて。 お客として伺ったときは、祇園の喧騒のなかに、こんなにリーズナブルで美味しいお店があるのか!と驚きました。 バリバリインドネシアの詳細はこちら この日は、落

          【次回ライブは8/25、京都祇園・バリバリインドネシア】

          【ニャー】(歌詞 その3)

          どこで だった だれと やった かみを きった まぬけ が いた  ニャー ねこが ないた ねこが ないた ねこが ないた ねこが ないた ニャムニャムニャムニャムニャムニャム ニャーオ ニャムニャムニャムニャムニャムニャム ニャーオ ねこが しんで ねこが うまれた ねこが しんで ねこが うまれた ねこが しんで ねこが うまれた ねこが しんで ねこが うまれた ねこが しんで ねこが うまれた ねこが しんで ねこが うまれた ねこが う

          【ニャー】(歌詞 その3)

          【月世界旅行】(歌詞 その2)

          あたいを いますぐ つれてって ほしい ここでは くるっているのは あたいのほう なんだってさ お医者さん 看護婦さん あたいは どこも わるくない  いつまで この部屋に  とじこめておく気だい? しってるかい 窓辺には 今夜 おおきな月が でているよ あたいは  お月さまに 内緒で橋をかけたのさ かがやいた月の裏には  あたいの 世界が あるのさ お医者さん 看護婦さん むこうじゃ あんたが きちがいだ わかるかい これが あたいの

          【月世界旅行】(歌詞 その2)

          【夢見るボロ人形】(短編小説)

          ちいさな正方形の窓から差しこむ光のなかに、無数の細かな埃が浮かびあがる。 長年住み慣れた屋根裏の物置で、ボロ人形のロビンソンはそんな光景をぼんやりと眺めていた。 この家にはかつて、男の子と女の子、ふたりの子どもが住んでいた。 いまはふたりともいない。 彼らはおとなになって家を出た。 もっとも彼らがおとなになるずっと前に、ロビンソンはとっくに用無しになって、この屋根裏に放りこまれたのだが。 ロビンソン、というのは、この家の男の子がつけた名前だ。 ロビンソンは彼のおとうさんの

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          【夢見るボロ人形】(短編小説)

          【夜の魚】(歌詞 その1)

          あたい 太陽に なっちゃったよ あたい 月に なっちゃったよ あたい 星を つかみたいのさ あたい 夜とすっかり 手を切っても あたい 天使なら 見たことあるよ あたい かみさまの 声もきいたよ あたい お祈りの やりかた しらないけど あたい 願いごとで あふれてるよ 夜が やってきたら  あっちへお往き、っていってやるのさ この街は水の底みたい あたいは魚だ 泳いでいく 闇は 闇は あたたかいよ ひかり ひかりは とけちゃうよ あたいの から

          【夜の魚】(歌詞 その1)