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個人塾:発展的回帰への経営戦略原論(3)


多店舗展開が進めば、進むほど

市場が飽和しだし、競争が激化していく


レッド・オーシャン時代の幕開け


ここでようやく競争戦略時代の始まりですね。


経営戦略は、全社戦略事業戦略とがあるが、

今回は時代的に多角化していないとして事業戦略を。


この事業戦略競争戦略とも言われる。


競争戦略


競争している企業に勝つための戦略。


競争戦略は既存市場内での

マーケット・シェアの奪い合いのための戦略である。


この競争戦略を決めてようやく


戦術である

営業、マーケティング、組織、人事等が決まっていく。


ちなみに、

事業戦略・競争戦略=マーケティング戦略

という人もいます。


経営戦略論において最も著名な研究者の一人


マイケル・ポーター


ポーターによると基本的戦略は3つ。


コストリーダーシップ戦略

差別化戦略

集中戦略


コストリーダーシップ戦略


コストを下げたり価格が安いことを利点として

顧客を集めることで

競合他社よりも優位を目指そうとすることである。


差別化戦略


特定商品(製品やサービスを含む)における市場を同質とみなし、

競合他社の商品と比較して機能やサービス面において

差異を設けることで、

競争上の優位性を得ようとすることである。



集中戦略


企業が対象市場を特定の顧客層や特定地域などの

セグメントに集中することである。


数多くある塾の中から自塾を選んでもらうために

他の塾とどう違いを出していくか。


そしてどの戦略をとるにしても

それを支える

コア・コンピタンスが重要になってくるわけですね。


コア・コンピタンス


「競合他社を圧倒的に上まわるレベルの能力」

「競合他社に真似できない核となる能力」

の事を指す。


ポーターは大企業用で

個人塾にとってはピンとこないことも多いので


一柳個人が一番好きな戦略論はこちら。

20万部突破のロングセラー!


まとめてみると

競合ではなく自社を選んでもらうために


①顧客が払う対価を下げるか

②提供する価値を上げるか


のどちらかで他社との差別化をするということ。


コストリーダーシップ戦略としては、


大手塾の夏期講習会無料なんかですね。

大企業のパワープレイね(笑)


低価格にできる

コア・コンピタンス・独自資源があるかが

戦略としては大切です。


例えばマクドナルド。


世界規模での食材の大量購入での購買力

標準化された製品、それを製造できる工場

高校生でもできるオペレーション

広告宣伝の規模・効率

ブランド

などね。



現状、塾での低価格化無料化

それを支えるコアコンピタンスもなしに

何かを犠牲にしている。


講師をアルバイトにし

アルバイトの人件費を削り

低品質のド素人授業を詐欺のように売り


その挙句、

ブラックバイト認定。。。

ブラック業界認定。。。


低価格を可能にするコアコンピタンスがない

ただのパワープレイは


長期的に持続化可能な戦略にはならないし

業界が疲労する。(迷惑)


ちなみにコストパフォーマンス戦略

勝ち続けている企業の例をあげるのが難しい。


ハンバーガー60円時代が懐かしいですね(笑)


塾業界の集中化戦略としては、


中学受験に特化するとか

科目に特化するという戦略がありますね。


特化・集中することで

コアコンピタンス・独自資源が磨かれます。


(例)

四谷大塚なんかは中受専門として

『予習シリーズ』と『模試』でデファクト奪取的なね。


経営戦略とマーケティング戦略を融合した

最高傑作はこちら。


で、差別化戦略を。


差別化戦略の本質は


自らの強み(コアコンピタンス)を活かして差別化

競争優位を作り競合の弱みにぶつけること。


強みを弱みにぶつける


ここで塾業界の差別化の成功事例が生まれる。


個別指導塾の勃興


集団授業の塾の弱み

【個別】というコンセプトという

圧倒的強みをぶつけにいったわけですね。


最近の事例としては、

武田塾さんなんかの差別化も。


予備校の弱み、やっていないことに

学習管理という強みをぶつけていると。


弱者の兵法、差別化戦略のオススメ本はこちら

カニバリゼーションの罠


について。


カニバリゼーションとは共食いのこと。


差別化された新規事業の萌芽期や黎明期に

起きやすい


痛みを避ける社内の既得権益層

将来の新規事業のスタートや成長を阻み


長期的に見ると機会損失を産んでしまう。


そして気づいた時にはチャンスや成長機会はもうなく

競合企業に大きく差をつけられてしまい

市場を奪われてしまう。


缶コーヒーの具体例


朝に缶コーヒーを飲むサラリーマンが多い

というマーケット情報。


これを利用して弱者の兵法

「差別化」×「集中」を炸裂させた


「朝専用缶コーヒー」。


大手は追随しなかった。


余裕で同じような商品を作れるはずなのに。


現状の一番売れている缶コーヒーと

カニバルからである。


新たに朝専用を出したら、それが売れた分

既存商品の売り上げが下がる。


全体が見えていない人たちの猛反対があったのでしょうね。


そして朝専門で有名になったブランドは悠々と

朝専門市場以外にも進出、


市場シェアをまんまと奪うことができたのです。


個別指導塾の勃興時

大手塾では同じことが起きたのでしょう。


現状の集団授業とカニバルために

個別という差別化がいかに強くても

なかなか個別を始められなかったのですね。


今までの自分たちを

否定することにもつながるのでね。


で、個別指導塾の独走を許しました。


個別指導塾側もFCという手法で

時間をかけずに一気に拡大。


で、今がある。

すでに個別指導塾も失速を始めていますけどね。


久しぶりの塾の本。

いろいろ勉強になった。

教育哲学という熱をどう指導の仕組みに落としこむか。


雄飛教育グループ

【県立浦和高校受験専門塾】雄飛会


【名門公立高校受験道場】


現在、雄飛教育グループでは個人塾の凄みを結集した、梁山泊経営を目指してグループを運営しております。

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yuuhikai.ichiyanagi@gmail.com

一柳まで。

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