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Stevie Wonder「Talking Book」(1972)

ソウルの歴史、いやロックの歴史においても絶対外せないアーチストのひとりであるスティーヴィー・ワンダー。今や存在そのものが神格化されてますが、確かに所謂70年代3部作のクオリティの高さは凄まじいものがあります。本作はその3部作の最初を飾る素晴らしい名盤です。

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その超名盤の1曲目が①「You Are the Sunshine of My Life」。あまりにも有名な曲ですね。このイントロ、メロディに何度心が癒されたことか…。この曲を聴くためにこのアルバムを聴くと言っても過言ではありません(もちろん他の曲も素晴らしいですが^^)。
スティーヴィーの暖かいムーグ・シンセはもちろんですが、自らが叩くドラムが結構スゴイ。曲の後半では、曲自体は穏やかなのに、激しいドラミングが聴けます。
わずか3分足らずのソウルポップスの珠玉の世界です。
ここではエラ・フィッツジェラルドとの共演のジャージーなライブ音源をどうぞ。エラのスキャット、最高ですね。

①とはまた趣の違うソウルファンクの②「Maybe Your Baby」。
スティーヴィーお得意のクラヴィネットがファンキーでネチッこいですね。

私が好きな④「Tuesday Heartbreak」は軽快なソウルポップ。
心地よいサックスはデヴィッド・サンボーンです。デヴィッド・サンボーンはあらゆるところに顔を出しますね(笑)。
この曲、女性コーラスのところなんか、ボズ・スギャックスを連想させます。というかボズがスティーヴィーに影響を受けた、ということですね。

このアルバムでは絶対外せないのが⑥「Superstition」。
ジェフ・ベック率いるベック・ボガート&アピスへの提供曲として有名ですが、実は彼等の曲が表舞台へ出る前に、スティーヴィー自身の楽曲がヒットしてしまい、ベックがムッとしたらしいです。
この曲、確かに恐ろしいくらいにハードロックパワーに漲ってますね。あのクラヴィネットが独特のグルーヴ感を生んでいるんですよね。
それにしてもアップしたライヴ映像、エンディングまでのグルーブがめちゃ凄い。かっこ良過ぎます!!!

そのジェフ・ベックですが、⑥ではなく、⑨「Lookin' for Another Pure Love」でシブいギター・ソロを披露してます。この曲、スローテンポの味わい深い曲ですね。ギターにはバジー・フェイトンも参加してます。

この歴史的名盤、ロックとソウルがクロスオーバーした記念碑的なアルバムです。そして70年代のスティーヴィー伝説は更にスケールアップしていくのです。

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