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James Taylor「That's Why I'm Here」(1985)

GWも中盤、いい天気ですね~。やっぱりこんな天気の日はジェームス・テイラーかな~。
私は気持ちが落ち着かない時、何か基本に立ち返りたい時、そんな時、音楽ではジェームス・テイラーに帰ります。ジェームス・テイラーの音楽は「Back to Basic」的な、そんな感じがします。

洋楽をリアルタイムに聴いていた時に流行っていたJTのアルバムが「Dad Loves His Work」。これもいいアルバムでした。ただ、次に私がリアルタイムに購入したJTのアルバムは1997年発表の「Hourglass」まで飛んでしまいます。間にJTは3枚アルバムを発表しているんですよね。つい最近JTを聴き返していて、そのことに気付き、早速1985年に発表した本作をチェック。これがまたいいんですよね。
一般的にも80年代~90年代のJTを見落としている方も多いのではないでしょうか。そんなことで今回は80年代のJTのアルバム「That's Why I'm Here」をご紹介致します。

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プロデュースはフランク・フィリペッティとJT。フランクは後の「Hourglass」でもプロデュースしております。バンドメンバーはトニー・レヴィン(B)、ラス・カンケル(Ds)、ビル・ペイン(Key)をコアに要所要所で違うメンバー、+αのメンバーが参加しております。

前作から4年というインターバルがあったわけですが、その間、カーリー・サイモンとの離婚、ライブアルバムの発売中止、友人であったジョン・ベル―シデニス・ウィルソンの死、ケガによるレコーディングの延期…、JTの歴史の中でもかなりツラい時期であったわけで、そういった経験を乗り越えた上で制作された作品が本作だったというわけです。

そういったことを踏まえると、アルバム・タイトルでもあり、トップに収録された①「That's Why I'm Here」というのは実に味わい深い楽曲です。
アップした音源はライブですが、レコーディングにはデニス・ウィリアムスがコーラスで参加しております。このライブ、2001年夏のコンサートの模様、つまり20年近く前のものなのですが、音も映像も最近のものに思えてしまいます。やっぱりJTの音楽って、特に80年代以降のものはエバーグリーンな、古さを感じさせない音楽ですね。

②「Song For You Far Away」は往年のJTらしい楽曲。
アレンジこそ現代風ですが、楽曲自体はアコギの弾き語りが似合い、メロディもJTらしいハートウォーミングなもの。こうした楽曲は聴いていて落ち着きますね。

ブラジル賛歌の③「Only A Dream In Rio」。
JTは1985年1月に開催されたロック・イン・リオに参加します。気落ちしていたJTは、ここでブラジルの観客に大いに励まされました。その時の経験にインスパイアされて作ったのが本作。希望に満ちた曲ですね。

⑥「Everyday」はなんと往年のロックンローラー、バディ・ホリーのカバー。原曲は鉄琴の音が優しく響くロックンロールですが、これをメロディを活かしたAOR風にアレンジ。JTは過去にも「How sweet it is (to be loved by you)」(マーヴィン・ゲイ)とか「Handy Man」(ジミー・ジョーンズ)とか、JT流にいいアレンジで聴かせてくれました。
アップしたのは①と同じ2001年のライブ。実はこの曲がこのツアーのオープニングナンバーだったんですね。バンドの演奏もフュージョンタッチで上品。お客さんも年齢がアッパー層気味(笑)。JTのライブ…、一度行ってみたい。早くコロナが明けて、日本に来てくれないかなあ。

厚いコーラスが印象的な⑧「Only One」。
コーラスはジョニ・ミッチェルドン・ヘンリー。アップしたPVにもしっかり2人が映ってますね。こちらも「Every Day」に続いてシングルカットされました。

どうですか…。華やかさはないのですが、なかなかのアルバムじゃないですか? 特に90年代以降のJTのアルバムは、派手さはないのですが、何度聴き返しても味わい深いものが多いんですよね。

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