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Bobby Caldwell「Bobby Caldwell」(1978)

私の敬愛するボビー・コールドウェルが亡くなられました。残念ですね。AORという音楽を教えてくれたのもボビーでした…、R.I.P.

本作はご存知ミスターAORのデビューアルバムにして、不朽の名盤。今更ながら紹介するのが恥ずかしくなるくらいの定番アイテムです。
学生時代は1989年発表の自身のカバーアルバムHeart Of Mineと本作の2枚をよく聴いてましたね。

この典型的なAORアルバムは、1978年発表当時、ボビーの顔が明かされず、歌っているのが黒人ではないか?と思われたほど、ボビーのソウルフルなヴォーカルが堪能できます。
またジャケットも未だに色褪せない、素晴らしいデザインですね。

軽快に始まる①「Special To Me」。もうボビーの代表曲ですね。ヴォーカルは本当にスティーヴィー・ワンダーにそっくりです。フィリーソウルっぽい軽快なストリングスが印象的。

地味な印象の②「My Flame」。私にとっては印象的な曲です。学生時代、横浜の某高級住宅街に当時の彼女が住んでおり、よく夜遅く家まで送ったものです。私の自宅はそこから80km近く離れており、約1時間半の一人だけの高速ドライブに必ずこのアルバムが流れてました。そして2曲目のこの曲は、とてもムーディーな1曲。「Special To Me」で気分が高揚し、この曲で一気に気分が落ち着くんですよね。

気分が落ち着いたと思ったら③「Love Won't Wait」の華麗なストリングスで、再び夜のドライブのアクセルを踏み込んでしまいます。この曲はフィリーソウルの華麗さと、フュージョンの心地よさが同居した、見事なAORだと思います。

1988年にたばこのCMに使われた名曲⑤「Come To Me」。そしてひさすらクールなAORの定番曲⑥「What You Won't Do For Love」。一般的にはこの2曲が本作のハイライトトラックでしょうか?
「What You Won't Do For Love」はお子様ポップスが好きな私には、当時良さが分かりませんでした(笑)。こうしたじわじわ来るクールな曲は、後になって良さが分かってきましたね。

当時はむしろ、これも地味な⑧「Take Me Back To Then」が好きでした。   
♪When I was young ~♪と始まるこの曲、過去に戻りたいと歌っている(と思われます)のですが、妙に共感したりしてしまってましたね。
♪Take me back to then When Life was melow♪

この素晴らしいAORアルバム、エンディングもまた素晴らしいトラックです。通常はバラード等を配置するのでしょうが、このアルバムのエンディングはインストものです。⑨「Down For The Third Time」。
歌詞もあるのですが、曲の半分以上はインスト。フェードインしてくるイントロ。ボビーの弾くフュージョン系ギターの音色が心地いいです。
このエンディングトラックはクールダウンできますね~。

淡々と、そして静かに本作は終了していきます・・・。でも学生時代の私のドライブは32分では家には着きません(泣)。この後「Heart Of Mine」を流すのが好きでした・・・。

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