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あの頃、僕らは必死に独りだった  No.1

                             小松 郁

 思い返す遠い少年の日。
僕らは必死に自分に夢中だった。

 僕らは互いにひたむきに争いあった。
そうではないんだ。
こうではないんだ。

 自分というものがよく分からない。
あらゆる問題はそこに集中している。

 僕はバカなことをやった。
みんなバカだった。

 僕たちは恋をする。
それはまるで水に浮かんだ月の様に揺らぎながら消えては光っていた。


 僕は立花隆介。
今年14際になる。

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