3月の伊香保温泉で廃墟寸前を楽しむ②源泉周りの謎看板
超さびれた滅びる寸前の街、伊香保に到着してめっちゃテンションが上がってしまったわたくし、まずはホテルに重たいものだけ預けて、伊香保の源泉という山の方にある小さな露天風呂を目指しました。
有名な石段街を登りつめ、てっぺんの伊香保神社を通り過ぎ、てくてくと歩きます。
途中に、河鹿橋という朱塗りの橋がありました。
もちろん千と千尋のあの橋のモデルだとのご主張です。
目の前を歩くのは、学生さんたちのグループ。
「あいつの兄ちゃんさ、東大なんだよ。なのに40社も落ちたんだって」
「まじでー!!ぎゃはははは」
おい、そこ笑うな、世知辛い話題で笑うなよボーイズ。
ボーイズは河鹿橋で
「ここが私の!もうひとつのアナザースカイ\(^o^)/」
ってやってた。
源泉までの道のりは、舗装されてなだらかな坂道が沢沿いに続く。
沢には、伊香保ご自慢の鉄分の多い源泉が混じって、全体に赤茶けた錆色の水が流れていた。
途中の看板が、もはや読めない。
読めないが、とにかく看板が多い。
そうして、やっときました!源泉です。
入り口には小さくあずまやがあって、ベルツ先生のブロンズ像が。
お会いしたかった、ベルツ先生。
とにかく、伊香保の地のベルツ先生への敬愛の念が溢れている場所だなあと思います。温泉への誇りをベルツ先生が高めてくれたのだろうか。
そしてこちらが源泉のわき出すところをカプセルで覆った部分。
ラドン発見!
しかし、問題はそこではない。
この奥にあった、石碑の文言だ。
文言というか、改行。なんでそこで?なんでそこ、スペースが?えっ?いいの?句読点のルール、それでいいの??
これ編集者さんにめっちゃ怒られるやつじゃない?
内容よりも、改行ルールに目がいってしまう。変な時代になったものです。
でも、これ平成元年に作っているじゃない。
30年前の話じゃない。
そんな50年100年前の事じゃないのに、これで?本当によかったの??
伊香保温泉の源泉に立ち寄られる際は、なにとぞお見逃しなく!!!
こんな大事なものでも、こうやって彫っちゃっている事実を目で見ると、チマチマと赤を入れられた痛み悲しみと呼ぶほどでもないがそれに近い小さなストレスたちの存在を、なんだかパーッと昇華していくような気がします。
あ、いいんか。みたいな。
と同時に、やっぱ見た目おかしいし、ちゃんと直そ……みたいな気持ちにもなって、心を新たにできると思いました。
そして、源泉に入ってきました。
お湯 is グレイト。正義はなされた。
いやー、源泉は本当に小さな、公園の池みたいな風情の露天風呂で、鉄分の多い泥のような色のお湯を満たした小さな湯船。
半分に分かれていて、ぬるい湯と、あつめのお湯。もちろんシャワーないし、石鹸やシャンプーで洗う感じではなくて、さっと体を流してからつかります。
脱衣所は、普通にロッカーがあるだけのそっけなさすごい。
外の通路から結構丸見えです。
(男女ははっきり分かれているので、外からのぞかれる感じではないんだけど)
そして、時期的に、花粉がすごいです!
もうくしゃみしまくり。
温泉のお湯には小さな虫が浮いているワイルド感。
全裸で自然に立ち向かうのって、結構ムリ。
マスクしたい。
お湯は、ちょっと入っただけでも身体がパーッとあたたかくなりました。
石段街をのぼってちょっと汗冷えしてしまったので、ちょうどよかったです。
お湯は最高ですね。
飲泉もあるんだけど、見るからにマズそうだし、鉄分多い感じのドロドロした雰囲気だったので飲みませんでした。
(あとで「あれ飲まなかったの!すごいマズいのに」といわれた。マズいもんをわざわざ飲まなくてもいいじゃない…)
ちなみに、帰りは石段街にあったおしゃれカフェでお茶を一杯。
お茶じゃなくてホットアップルです。
本当は、クラフトビールがいくつかあって、それを飲みたいなあって思ったんですが、酔っぱらって石段街を転げ落ちたら、1000円で骨折を買うようなものだと思って、あきらめました!!!
そして、その日はもうホテルに戻って、ごはんと宿のお湯です。
伊香保では鉄分の多い昔からのお湯に加え、近年、さらっとした温泉も出るようになったので、黄金の湯と白銀の湯といって両方引いている宿もあるみたいでした。
私の泊まったところは白湯だったのですが、それもそれでまたよし!
平日だったから、こじんまりとしたお風呂も貸し切り状態です。
ご飯は、なんだか小さいものが大きなお皿にチマチマとのせてあるタイプのご飯で、逆に食べ過ぎなくてよい感じでした。そのあと夜外にいって射的をするとかお酒を飲むとかしないで、ただ寝た。健康的。
雨が降っていました。
翌朝まで小雨が降っていたのだけど、目が覚めてしまったからホテルの本館である大きな旅館にいって朝風呂入ってきました。
もう、バブルの残り香のすごさよ。小判を埋め込んだ黄金の湯とか。
雨の中だけど、屋上の露天風呂に入ってみました。首から上が寒い!!
一泊旅行、これで終わりかと思ったんですが、実は翌日もまだまだ面白い事が・・・・・・・
伊香保侮れません!!ひとり旅なのにずっとテンション高い…
ここから先は
¥ 180
つよく生きていきたい。