千代田線女性車両には本当に感謝しているって話

今はもう通勤に使ってはいないんだけど、千代田線の女性車両には本当に助けられてました。女性車両のおかげで仕事に行くことができてた。
一車両分譲ってくれた男性諸兄に大変感謝していますし、メトロの皆さんもありがとう。うっかり間違えてのってしまったおじさん、居心地の悪い思いをさせてごめんね(大手町駅で起こりがち)。
とにかく皆さんのご協力のおかげで、私は職場に行くことができてました。

通勤利用していた時は「助かる…」くらいしかわかっていなかったけど、今ならわかる。本当に助けられてた。

今思い返すと、本当に感謝の念です。

別にひどい痴漢被害にあったとかではないんだけど、満員電車で苦しみながら結構長い時間乗るのはやはりつらかった。
その時に女性車両は満員だけど少しマシというか、やはり体格のいい人は男性より少ないし、乗りやすかった。

痴漢が嫌だから女性車両がいい、ってわけでもないんです。
ただ本当に、身体が楽になった。助かった。
譲ってくれた男性にはほんと感謝しかない。ご協力を頂いたおかげで、働くことができました。

女性車両の存在で、なにやら拗れた問題が発生しているようだけど、私は「そういえば本当に助かったな」というのと「そういえばだれにも礼を言えてなかったな」という事に思い至り、よく考えなおすと、ほんと助けられたとつくづく思います。

男性だって「もうちょっと身体に楽な車両」があれば、それにのりたいと思うだろうな。
女性車両は、痴漢対策が主な理由で始められたのかもしれないけど、単純に私はその乗りやすさと普通の車両よりもストレスが低い事がとても助けになった。痴漢とかじゃなくて。
だから、一両分を譲ってくれた男性の皆様のご協力に、今更ながら、とてもとても感謝している。

その時はわからなかったし、若いせいもあったと思う。(そもそも女性車両だからってゆったりリラクゼーションなはずはなくギュウ詰め満員電車であることにはかわらない)
でもやはり問答無用で若い人は守られるべき時期ってある。
こどもとか、特に。
それを、多くの人たちは無意識の良心から、見ず知らずの通りすがりの相手でもちゃんと守ってくれたり譲ってくれたりしている。
当時はそれに気づかなかったけど、今ならわかります。
その節は大変お世話になりました。

女性車両があって私は仕事にいけた事を、今更だけど本当に感謝していて、あそこで働けなくなっていたらどうなっただろうかと思うと恐ろしくて泣きそうになる。
働けて、職場にいけて、本当に助かった。
それほど働くのが上手ではない体質だったので、本当に本当に助かってた。気づいていなかったけど。千代田線の女性車両があったから働けたというのはちょっと大げさだけど、本当に助けられたと思うのです。

多分ね、けっこうたくさんの人が、男も女も年齢も関係なく、朝の通勤電車で苦しんでいると思う。
痴漢とかそこまで深刻じゃないけど、ただ電車に乗って会社に、職場にいくという事自体に。
それを「女性だけ特別扱い」みたいに思ってしまう男性も、「痴漢なんかしないのに何で分けられなきゃいけないんだ」みたいな男性も、いるでしょう。疲れてるし、誰だって割を食うのは嫌だ。女性車両と打ち出されるとだからこそそこめがけて嫌がらせをしたい気持ちになるのもわかる。
(大体女性車両導入の時のコピペで有名なあれ、必要だと主張するあえて微妙な見た目の女性を並べた挙句に最後に特に問題を感じていない若くてかわいい子に「私は別に」と言わせたあの悪編集も、ルサンチマンに溢れていた。こんなブスがこんなこと言ってるわ、とバカにして嘲笑してスカッとしたいという意図が見え見えだった)

そうなっちゃうのもまあまあわかるけど、だからこそ、ほんと、一両分を譲ってくれた男性たちにはお礼を申し上げます。ありがとう。ほんとありがとう。些細なことかもしれないけど、小さなご協力によって、私はちゃんと通勤できたし、他の女性たちもすごい感謝している人はそれなりにいると思う。私だけじゃない。

もう千代田線の女性車両に乗って通勤する事はあまりないと思うけど(引っ越したり職場が変わったりしてるから)、今でも本当に感謝しているという事を、やはりどこかで言葉にしておいた方がいいんだなあと思いました。
(なんか女性車両に乗り込んで何かを主張した男性がいて遅延したとか?それに対して「女性車両に乗り込んだ男を許すな」というデモ?みたいなことがあったとかを聞いて)

女性車両が人種隔離政策に等しい重大な男女差別に基づく人権侵害だ!みたいな話になって女性車両が撤廃されたとしても、私の通勤を助けてもらった感謝は変わらないです。
仕組みを作ることで助け合い(主に女性が助けてもらう側になっていたけど)になって、助けてもらった女性がまた職場で働くことでまたほかの誰かを助けたり育んだり癒したりできるようになっていけば、いいなと思う。

他にも千代田線だけじゃなくて、電車ではいろいろあった。
常磐線で鼻血が出て止まらなかった時にティッシュをくれたお兄さん、ありがとう。床に落ちた血を拭いて電車から降りる事ができました…。手も顔も血だらけで完全に不審者となってしまったけど(人がちょっと遠巻きになって私のまわりだけスペースができてた…)。
高田馬場駅で貧血になってドアが開くと同時にもつれる足で向かいの壁にぶつかって倒れた時駅員さんを呼んでくれた皆さん、足元しか見えなかったけど何人かいて助けてくれたみたい。お世話になりました。
痴漢にもあったし、スリが目の前を逃げていくところも取り押されられるところも遭遇したり、大怪我をして救急隊に運ばれていく人を見たり、車内でてんかん発作のような卒倒をした人を周りの人たちと助ける事もありました。
人身事故も、ありました。
いろいろあったけど、人を助ける事は難しく、「助ける」事でお礼をするのは難しい事だと思います。助けられる方が多くて、助ける事はマレです。

だから、今になって、助けてもらっていたという事実を、とてもありがたく思うのです。本当にありがとうございました。

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