起業支援がないとできない起業はそもそも起業したってダメってことだ

起業家支援、といううさんくさいビジネスについて。

ちょっと検索するだけでモロモロと出てくる、怪しげなまでにフレンドリーなサイトたち。あるいは公官庁寄りの変にお堅いレイアウトのサイトたち。どれもこれも、厄介な気配を醸している。

前者はどうみても「ツルハシ売り」だ。
ゴールドラッシュ時代に一番儲けたのは金を掘りに行く者に道具、つまりツルハシを売ったものだというネットビジネス界の常套句からスタートしている浅はかなビジネス形態だ。
自分で黄金を掘る気などまるでない、未熟な愚か者から金を巻き上げようとする手練れた愚か者だ。

じゃあ、「正しい支援」ならよいのか、といえばそうでもない。ここでいう正しさとは、公官庁とか政府の後ろ盾がある、法的に正しいという意味で、だ。

補助金や支援金とか、なんかそういうやつ。

でも、それだって、本当はダメなのだ。

補助金は、人を馬鹿にする。

このブログとかを読んでみればいい。あっさりとした概要しか書かれていないけれど、なんとなくイメージはつくんじゃないかと思う。

もっと言うなら、こっちの文章のほうがいいと思う。

1円の重み

どちらも地方であれこれやっている人の書いた文章だ。

その補助金は、未来の子供の命との引き換えだ。今働いている誰かから奪ってきた金で、その金があれば誰かが結婚して子供を幸せに育てたかもしれない金だ。

その金さえあれば、あの女の子は(それはあなたの娘かもしれないのだが彼女はなにも言わないだろう!)子供をおろさずにすんだかもしれない、そういうあまりにも生々しい金だ。

それを、タダにしてしまうツマラない商売人。それは「未来への犯罪者」ではないのだろうか。見えない人殺しじゃないのか。

私たちはすでに山ほど未来への犯罪を犯している。様々な環境問題に端を発するあれこれや、原発事故。短期的には経済的な負債。そして、私は今そういう補助金で先端技術設備を買わせるよう仕向けている大手会社の中で働いている(短期契約だけど)。そうしなくては、生活していけないから。

でも、そんなあり方は嫌なんです。そんな補助金もいらないし起業家支援もいらないし、人様から金を奪うような商売は、イヤだ。どうせ自分でなんでも思った通りにやってよいのなら、そんな金はほしくない。誰かを殺してまで、やりたいわけじゃない。

他人の金に頼ると馬鹿になって弱るし、自分の金に甘えると後先考えないアホになる。ビジネスは、金じゃない。頭だ。それだって別にハーバード大学にいかなくてもいい。頭さえ動けば、寝たきりだろうと、金がなかろうと、できる。ありがたいことにそういう時代になった。それなのに、みんなまだ補助金だの支援だの言ってるの?それが本当に必要な場所って、そこかな?補助金なんか全廃して、税金安くしたら?学費なしにしたら?

完璧なんてこの世にないけれども。未来のことなんて、誰にも分らないけれども。それでも、いまあるお金を消していいものではない。

ましてや、誰かに負担を強いて奪ってきた金を、湯水に返していいわけがない。それが「ふつう」の感覚じゃないのだろうか?

そういう金や、ツルハシ売りの支援に頼って始めた起業は、起業はできてもそのあとの経営は非常に困難になるような予感がたっぷりある。メンターだのなんだのといって不要な依存をするように求めるツルハシ売りは、自分で黄金を掘ったことがない奴らがいっぱいいる。(本当に掘り当ててツルハシ売りに転身したケースもやまほどあるけど、掘り当てた金脈の規模はピンキリだし、大鉱脈を掘った人がツルハシなんか売るはずがない)本当に金脈を掘り進めていったときに、実際に対処するのはツルハシ売りではなく、掘っている本人だ。時にツルハシが折れたとしても、ツルハシ売りはそんなことまで保障してくれない。

なんでわたしがこんなに怒っているかというと、そもそもの発端はわたしの親が区画整理の移転のために公的機関からお金をもらったことをきっかけに大きな借金をこさえてしまって、10代だったわたしの人生設計はあっという間にめちゃくちゃになってしまった体験があるからです。

補助金を渡して、一瞬だけ助かるけど、その後もっとひどいことになる。その人だけではなく、その家族や子供たちは本当に大変な状況に陥る。でもそんなこと考えていないでしょう?

愚かであることは罪ではない。でも、わかっていて愚かなままでいることは、罪じゃないか。

わたしは商売がしたい。自分のビジネスをしたい。それにそんな補助金はほしくないし、もし受け取ったら、本当に責任重大すぎて夜も眠れないかもしれないから、やっぱりやだなって思う。そんな重い荷物を持たずに、ふわふわと好きな仕事をしていたい。

(おわり。課金ボタンの下にはなにもありません)

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