やってわかること、常識の弱さ、とか

先日、黄色いチークやオレンジ色のアイカラーを買って、なんか思い知った事がある。
自分の顔についてだ。

パーソナルカラー診断というやつがあって、肌の色や虹彩、髪の色などで似合う色合いを教えてくれるという理論です。
大きくざっくりブルーベース(青味のある肌)とイエローベース(黄味のある肌)に分け、青みのある肌でかろやかな色味が合うのが夏(サマー)、くっきりとコントラストの強い色が似あう冬(ウインター)、黄味のある肌でかろやかな色が似あう春(スプリング)と濃くくすんだアースカラーが似合う秋(オータム)に分けます。

この診断、けっこう曖昧というか、あまり意味がない事もあります。
だってそんな肌の色ってちがいます?そんなかわらないですよ。

でもその微妙な差を重要視する向きもあるのです。

個人的に、この診断は若い人は全然意味がないと思います。私も20代半ばでやった時には「春……っぽいんだけど、冬の一部もいけるし、夏もまあまあ、秋もまあまあいけます」って、何のための診断なのか?という疑問しか浮かばなかったですよ。
ただ、個人的には秋か、冬タイプじゃないかなって思っていたから、春が第一候補で出されたのはちょっと想定外でした。

それが幾星霜(言い過ぎ)を経て、わかった。

これは大人になった弱点カバーのワザだ。

若い人にはあんまり意味がないです。だって赤ちゃんって何着ても可愛いじゃないですか!あれとほぼ同じで、相当エッジのたった子以外は成長過程にあるから変化があって揺らぎます。それに肌や髪も、濃い
生命力が濃いの。密度が。
これがもっさりした原因でもあり、成功している子は美しさの原因でもある。

若い人は、こういう診断をする意味はほとんどないです。よほど、アイドルになるためのオーディションがあるとかでなければ、なに着ても、どんな口紅塗ってもいいと思います。
っていうか失敗もしないといけない。最初から保険をかけちゃダメだ。

でもきっと35歳以上の人々には意味が大きくなると思う。
なにせ、自分の方向性もある程度問題にも自覚的で、しかし解決の糸口を得られていない。そんな状況が増えてくる。

ある程度自分でなんとかできるようになるからこそ、できない事に行き詰る。そこには、常識というものがある。ひとつの壁として。

そんな事を、思ったんですよ。

具体的には、黄色いチークやオレンジのアイカラーを使う事で、やっぱりパーソナルカラー診断の春タイプなんだなと自覚したわけです。
特に苦手色はカーキグリーンだというのは自覚がありました。
だって最近流行の色で、その服を試着してみると店員さんが「その色より、こっちの方がお似合いです!」ともっていってしまいます。
カーキグリーンのアイカラーをつけたらウォーキングデッド化しました。
下にオレンジ色を塗ってからカーキグリーンやオリーブグリーンを塗るとまだましです。

で、自覚した春タイプのおすすめカラーを集めて試してみる事にしてみました。
正直今までパーソナルカラー診断の事は調べていてもちょっとバカにしていたというか、理論だけが先走って活かせないどころか足を引っ張ることになっていると感じていたのです。
春タイプの薄くてひらひらしたミントグリーンのブラウスなんてどこで売ってるんだよ。ブランド教えてくれよ。
そんな悪態をつきつつも、安い化粧品はふんだんに手に入ります。
これはちょっと試してみよう。

そこで、わかったんですけど、

春タイプって、艶とかラメとかキラキラさせるのが向いている人が多い様子。
普通大人がラメをたくさんつけているのは「若作り」とか「けばい」とか、はたまたラメが乾燥してまぶたがしわっぽくなるからNGとか言われています。
それが常識みたいな。

でも、思い切って「ゴールドラメじゃりじゃり」をつけてみたのです。

そしたら、なんというか、ファンデーションとかつけなくても顔がパーッと明るくつやっぽく見えて、なんならマスカラもいらないかもしれないという。

普通は、ラメのないちょっとカバーできる潤い重視のファンデできめ細かい肌を作って目元がたるみでぼやけないようにアイラインとマスカラできっちり占めるというのがセオリーみたいに言われます。

それ、全無視。
ラメラメさせるだけでオールクリア。

まあ、ちょっと言い過ぎですけど、そんな印象でした。

おい世の中の常識ってやつ、どうした。働けよ常識!

これがたぶん別のタイプの人なら、いわゆる若作りとかケバイってなるのだと思います。それに私も顔色がよくなっただけで、それがその場にあっているかというと、それとこれは別みたいな感じで。

ファンデーションも、塗り隠すカバータイプより、むしろスケスケな薄付きで全体をなんとなく整えるくらいの方がキレイに見える。ファンデが役に立ちにくい顔!(問われるファンデの存在意義)

まさかまさか、今までむしろ避けていたラメがこんなに役立つなんて。

パラダイムシフトですね。

いえね、私たちは順当に歳を取ってババアになる訳です。
その時、それはまだ先かもしれないけど、できればカッコいいババアになりたいなって夢見るんですよ。空賊首領ドーラとかに育てられてきたから。
悲鳴を上げて助けを待つだけのピーチ姫ではなくて、マリオカートで疾走できるピーチ姫になりたかったわけです。
それでいて、いい娘、いい嫁、いい母というクラスチェンジも優秀な成績を修めながらクリアしていきたかった。
よい学生であり、よい新卒になり、よい社員になって、よい恋人であってよい妻になる、そういうルートを誰しもが願った。そうあるべきだと学校も社会も強烈な善意でニコニコと押し出してきていた。
それが、どうにも役に立たないと知った時、自由になると同時に、今まで大事に抱えてきたものへの寂しさもあった。

それと同じように、高いファンデを塗ってキレイにマスカラをつけて、いい女になれるんだと、そう思っていたのです。
それが無理でも、安い化粧品しか買わなくても今はステキなものがたくさんあるし恥ずかしがるようなことでもない、と。

それが「えー、あなたはマスカラやめて、このラメでまぶたをギラギラさせてください」って言われてもね!
受け入れがたいんだけど、あまりに圧倒的にいい結果を突き付けられちゃうと、もう黙ってそっちの世界に行くしかない。

あー、わたしは全然わかっていなかった。
自分の事でさえ。

そういう事も思いつつ、同時に、それが分かるようになったという成熟というか、積み重ねが生まれたという事も感じた。

そして常識といわれている多くの事は、個別には全然あてはまらないんだという何回も何回も突き当たってきた事実をもう一度実感しました。

今さらこんなかつてのギャルメイクみたいなの出してこられて、そのほうがなんか肌が潤ってなんなら小顔っていうかキュッと引き締まって立体感のような効果があるっていう……

実際のところどうなのかはわかりませんが、この春タイプは日本人には少なくて全体の1割程度という説もあります。
サマータイプが全体の半分くらい、次いでオータム、残りが春と冬でそれぞれ1割ずつという説。だとすると、世の美容や化粧の常識はサマータイプに沿って作られているという事になる、はず。
(実質、そうでもないような気がするけど)

となると自分自身と世の常識がかけ離れてしまっている事に気づかずに、よき社会人として常識を守り続けて、似合わないメイクをする人生を過ごす事になる。

それでもたいした損失はないと思います。

だけど、かたくなに信じていた常識こそが、自分をつなぎ留め苦しめていた鎖だったのだと知ることは、なににおいても、鮮烈な体験であるといえる。

それがたかがメイクひとつであっても。


じゃあ、次はこれさえぬっときゃ顔のアクが抜けて生気が戻って立体感が出てしまう春タイプのお手軽コスメを羅列してみようかなと思います!
全体の1割の人にしか意味のない内容!
でも、それをやって「うっわ似合わない」とわかるのもすごく大事なことなので、意味はあると思います。
似合わないものもちゃんと体験するの超大事。それで死ぬわけじゃないんだから。

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