見出し画像

「お前も地獄に道連れだ」思想がすごくないですか?

大手書店経営者がネット書店に課税してよ!って陳情したそうですけど、どう考えても悪手です。そうしたら街の書店にひとが戻る、売上が伸びると考えているのだろうか?

私ももともと書店が潰れるのは困る派だったのだけど、実際に特に大手の書店の裏側を見て分かったのは、潰れるのはほとんどの原因が本屋自身にあるというのがほぼ確信することになった。

1年前は本屋が潰れる原因は60%は本屋自身にある。と思っていたけど、ついにこのニュースを見て80%くらいは自分のせいだろう、って思うようになった。

ほぼほぼ自己責任だろ。20%くらいは努力で回避すべきことだし、そう考えると100%自分のせい。

図書館に新刊をいれないというのも、ネット書店に課税しろというのも、「自分の儲けを減らしたくない!!!!」の一心じゃないですか。

個人的には儲けちゃいけないとは思わない。
だって儲からなくても、何年もかけて専門書や辞典を作るとかはやはり余裕があってこそ。とても大事。なんでもスピードでは解決しない事をどんと構えてやってく体力は儲けているから得られる。

だけど、このところの凋落ぶりに対するやり方はもう最悪としか思えない。

単順に、今までがもうけ過ぎたのだと思う。
今までの雑誌業界とか、儲かり過ぎ。
グラビア撮影のバブリーな話、沖縄に撮影の手配しただけで3000万円もらったとか言ってたのを聞いて、その話をしていた人のあだ名は悪徳P(プロデューサー)になりました。でもそのくらい普通も普通だったみたい。
もらい過ぎだと今の感覚では思うけど、当時のバブルの時は全然だった様子。

そういう感覚が抜けてなくて出版不況だというけど、ある意味普通に戻っただけじゃないのってちょっと思う。

じゃあ、新大陸電子書籍!ってなると、また新しい闇がそこにあるらしく。

電子書籍なのに中抜きを何重にもしているという疑惑……。

結局ファンが作り手を応援したくてお金を出しても届かない事が山ほどある。だってそういう仕組みでお金もらってるんじゃないもんね。

書籍を作っていくと、ひどい場合は作者は出版社の為にプライベートや今まで培ってきた知識や情報を出して、ほんのわずかな印税のみを得る事になるのが横行しているんだなってわかってきた。
「書籍を出すことが名刺の代わりになるんです、信用が高まるのですよ!」と数人に言われたけど、私は別にそういう信頼はいらないし、そこに信頼性がある社会はもう終焉に向かっている。それよりインスタのフォロワーが5万とかのほうがいいです。

前にこれを書いてバズってぼこぼこにされたんですけど、これも結局、既得権益側にいる人たちがそれに従わない人間を許せないというスタイルなんじゃないかと思うんですよ。常識は既得権益側に都合のいい事です。別に正しい訳じゃない。

既得権益はもう我々には回ってこないし、既得権益側の養分になる事を要求されても唯々諾々と従う義理はないのに、それができないと「常識がない!」「社会を混乱させる!」とめちゃくちゃ怒られる。


ちなみに、本屋さんと出版社さんのそれぞれのスタッフは、とあるイベントの際に
「出版社の社員は指示されなきゃ動かねえ!」と本屋側は激おこだし、出版社は「書店員でしょ、あいついらダメですよFAXしか使わないし」と妙に見下した態度で、地獄の様相だった。仲良くして……。
これはたまたまだと思うけど、っていうかそう思いたいけど。
分業制の悪い側面がたまたま炸裂しただけだったと思いたい。

紙の編集者の異様なプライドの高さも、ヒヤッとすることある。
「ああー、映像でもありますよ。特に映画の人たちがそういうプライドすごい。似たような感じだと思います」といわれて、なるほどなと思ったり。
YouTuberの事とか、どう思ってるんだろ、映画のプライドすごい人たち。


こんな環境の現代で、クリエイターが確固として独立した精神でオリジナル作品を作り出していくという事は、とても大切なのではないかと思います。
出版社や書店、Amazonなどに取り込まれない生き方、創作の方法、そして利益を作り出すやり方。

Amazonも大概クソだと思うよ、だけど一般書店よりマシだよ、というのがよく聞くご意見です。私も同意です。アグリーです。嫌だけど。
目黒のAmazon本社のエレベーターや廊下がAmazon段ボールのあのデザインだったので喜んで写真撮ってきちゃったけど。


とにかく、他人の力で儲けようって考えが
世の中の常識であることを
やめないといけないんじゃないかなっておもいます。

才能ある人を発掘して育てて稼いで搾取するみたいなやり方、芸能界でもすごく問題視されてきたけど、それが今までのマスメディアの時代のやり方だったのだと思います。それはもともとすごく負荷が大きくて、今まではごく少数の選ばれた人たちがやるだけだったので問題が表面化しなかったけど、全員できるよ!という時代になってきて問題が表面化してきたんじゃないのかなって思います。

出版社も作家の力に頼り、作家は出版社に頼り、本屋は取次の仕組みに頼り、ではそりゃあインターネットには勝てない。
でも才能ある素人は、支えてくれるチームがないと創作を続けていくのは難しい。インターネットがあっても、個人の才能が伸びるとは限らない。
また新しい搾取が生まれるだけかもしれない。

それでも、もうあとは死ぬだけの巨大組織が「お前も地獄に道連れじゃああ」ってドロドロに溶けながらしがみついてくるのは、全力で拒否しなくてはいけない!!!

少なくても、私たちはバブル時代のような金額でなくてもいいので、もうちょっとマシな方法で儲けていきたいのです。



ここから先は

0字

¥ 200

つよく生きていきたい。