文房具は思考の出力ツール

最初に断っておくけれど、私は文房具マニアじゃないです。

別にそこまでこだわりはないし、むしろ「これがないとダメというものを極力減らしていく事」がテーマだし、人生はブリコラージュでその場で爆弾作ってみるってものだと思っているので、マニアではないです。

しかしなあ、と。

私はどうにも思考が先走って手書きで文字を書いていると言葉を飛ばしてしまう事が多く、しかも冷え性で手がかじかみやすくて、とにかくアナログなアウトプットが情報処理能力に釣り合っていなくて、非常にモタモタとしてしまう。だから、基本的にノートにはメモを羅列して、その点をつなぎ合わせるように文章をキーボードで作り出すスタイルになっている。

絵とか図とか、遅いの!出力が!
なんでフォントをそろえてーとか、いちいちやらなきゃいけないの?
Adobeははやく念写機能出せ、念写!
という突っかかりようなのです。

もっとうまく絵が描けるとか、図がシュシュッと作れるとかならいいんだけど、そういう技術を得ている間に先に出力したい。という事で、テキストに頼りに頼ってしまっている。

で、文房具はそういう思考の出力ツールなわけです。
全部鉛筆で書いていた小学生時代から、道具に頼っていい大人になれて本当にうれしいよ。

たとえば、筆記用具の太さ・細さは思考の精密さと密接につながっている。
最近0.9ミリ芯のシャープペンシルを使いはじめたのだけど、書きやすいがやっぱり中身が大ざっぱになる。大ざっぱになるぶん、大きな俯瞰力のようなものが働いて、図を作ったりする事が少しだけ苦痛じゃなくなった。
プレスマンという速記用シャーペンです。

基本的に0.5のBがシャーペンの好みだったけど、0.9の2Bという濃いめのものでちょっとした俯瞰力を担うとしたら、その図により細かく描きこむのに0.3ミリの芯も欲しくなった。

最近書くものに図をよく使うので、定規も必要になって、これがあるとまた思考がカリッと整う。ステンレスの0.5mm目盛りのついたものを購入した。
折り畳み式のプラスチックのものを持っていたけれど、やっぱり線を引くという事ではとても弱いので追加で買う事に。

私のポータブルオフィスとも言えそうなペンケースの中身は以下の通りです。

・無印良品の小さいキャップ付きはさみ
・無印良品の軽いメジャー
・耳栓(カフェでうるさい女子がいた時に必須)
・雑誌付録のスマホ用マクロ&広角レンズ
・リップクリーム
・プロポリスのど飴1個(緊急用)
・小さい電卓
・マッキー極細(両端式)
・mono消しゴム
・プレスマンシャーペン
・ノック式油性ボールペン
・0.38水性黒ボールペン
・子供用万年筆カクノF&ブルーブラックのインクリフィル1個
・ふせん3種
・カラーペン(その時に必要なものをいれる)
・ステンレス15cm定規

メッシュの軽量ペンケースに入れて、217g。
21×13×3㎝くらい。メッシュなので中身がある程度わかります。
さらにその時必要なもの(お手紙送る相手の名刺とか、切手とか。受け取ったポストカードサイズのDMとか)もばんばん入ります。

筆記用具に関しては、まだ精査の途中で、増えたり減ったりする予定。
付箋もメモ代わりだけどもう少し書き味のいいものに変えるべきだろうか。コストはかかるけどここはケチってはいけない。
思考をよくするのに数百円でうまくいくならかけるべきだ。

このペンケースで、ほぼどこでもかなりの事ができるようになります。
後は書き込む紙=ノートなどがあれば。

ついでに、プラスチックの目玉クリップ(私のジップ付き袋と並ぶ必殺アイテム)は、すべてのカバンに一個は取り付けておくようにしています。

行く場所によってペンの種類は変えるけど、万年筆は飛行機の気圧でヤバそうだからやめておくくらいかなあ。
複写式書類や郵送のあて名書きには油性ボールペン、油性マッキーも結構必要、買い物(外でスマホで通販の時も)にはメジャーが必須、はさみもあるとないとでは大違い。毎回使わなくてもこれらは重要な存在です。
ミニマリスト的なものの減らし方ではなくて、これらを盛大に持ち歩いてもきつくないようにウルトラライトに仕上げるっていうのが最重要課題。

モノを減らして思考を鈍らせるより、必要なだけ持ち歩くべし!
スマホでいいじゃん、電卓とかっていうけど、全然違うんで!
スマホで調べながら金額計算したりするし!
あと腕時計も、スマホとは別に持ちますね。外で本気でいろいろやるときは。

そう、今更のノマドワーカーです。
事務所を持っていないので、考え事や計画、製図の下書きなどは、外のドトールとかでカフェラテの牛乳温めすぎてたんぱく質が焦げついててマズいとかいいながらアナログ系ノマドワークです。デジタルツールはスマホくらいです。たまに軽いノートPC持っていく事もあるけど、あまり使いません。ポメラのほうが多いです。
短い時間でギュッとやる、というのが現在の課題です。

文房具の選択基準は、必要なものは全部取りこぼしなく持ちたいけど、重くなると困るので、品質に影響しない範囲でより軽くコンパクトであることが重要です。
最近はミニ文具というカテゴリがあって、ちっちゃいハサミとかホチキスとか結構あります。なかなかおもしろいですよ。ただ使用に耐えられるかは、自分の仕事と照らし合わせてみないといけない訳で、どれほ高品質なハサミであってもコンパクトすぎると洋裁には使えない。洋裁をするならそれに合った道具を選ばなくてはいけません。小さくてかわいいことだけで役に立つのはシルバニアファミリーだけ。

カッターや糊はそこまで使わないので今は不要だけど、必要になるなら入れますし、最近手書きのものをたくさん作るので、修正テープが追加になる可能性はあります。
スタメンは決まっていません。

持ち物の死蔵品が増えると思考力は落ちていくので、思考力を落とさないためにモノを減らします。というか、とりあえずゴミを捨てていくだけで十分なんですけどね。

思考を形に取り出す、というのが、私にとってはハードル高なんです。ほんとハイエスト。ひっぱりだせたらなんとかなる。考える事はそこまでむずかしい事じゃない。
そのために、あの手この手でペンケースの中身を最軽量でありながら最も思考の出力にベストな形を保っているようアップデートしています。

ものに頼らないはずが、ペンケース忘れると手も足も出ない。

最低、ペンの一本と紙ナプキンでもあれば、いいか…。

つよく生きていきたい。