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PS5版 アンチャーテッド 古代神の秘宝 クリア感想

 アンチャーテッド4本編を終えてすぐにこの追加エピソードをプレイ、難易度初級・照準アシスト5にてクリア。

 もともとがDLCなのでストーリーは本編の半分くらいの短さだが、探索要素がパワーアップしており濃密でやり応えのあるスピンオフ作品だった。特にチャプター4のオープンワールド風箱庭ステージは、アンチャーテッドとしては挑戦的であると感じた。トゥームレイダーみたいやな、という感想は既プレイ者なら持つ人も多いのではなかろか。主人公の風貌も似ているし。

 ストーリーとしては4の本編から半年後の話。4をしているとよりキャラへの理解が深まると思われる。


ストーリー

主人公クロエと相棒ナディーン

 前述した通り、本作は4本編の半年後を描いた後日談という立ち位置だが、シリーズ主人公であったネイサン・ドレイクから、2以降に登場したクロエ・フレイザーへ主人公はバトンタッチ、そして4の敵の1人として立ちはだかったナディーン・ロスを相棒に迎えての女二人旅にて物語が進む、追加コンテンツというよりほぼ新作といっていいスピンオフ作品。

 サバサバとしててユーモアも多く怖いもの知らずなクロエ、傭兵らしい冷静さに堅物で神経質な言動や感情的な行動も見られるナディーンと、ある意味で性格正反対な二人が旅を通じて徐々に変化していく関係性は、ネイトとサリーの二人に負けず劣らず良かった。「泥も滴るいい女」、「Wikipediaで調べたわ」と印象に残りやすいセリフもある。

 特にクロエは2や3ではのらりくらりとした立ち回りで、時には世界の危機であろうと安全を優先して逃走を視野に入れることもあったのに、今作は追い求める秘宝が自身の過去に繋がる重要なものであるために、かつてネイトに対して必死に止めてた立場だったクロエが自ら彼と似た決断に至るまでの過程を、自身の独白やナディーンとのやり取り等により説得力を持たせ破綻なく自然に見せてくれたように感じた。

たまに見せた感傷的になるシーン

 相棒ナディーンも4本編でドレイク兄弟に煮え湯を飲まされた経緯があるため堅い面があったが、クロエとの交流で徐々に氷解していく過程もなかなか良かった。

 ところで、私はトゥームレイダーみたいやなと言ったが、クロエ・フレイザーとララ・クロフトは似ているようで性格が全然違う。私個人としては言動の全てがララはとてもイライラするキャラなので、ユーモアがあるクロエが断然良い。公式設定でも男を魅了する女性と紹介されているし、相手の気持ちに寄り添うシーンもあるから、そりゃコロッといっちゃうよ。

戦闘

 ここは4本編とシステム的な変化はなし。ネイトとは格闘時のモーションが違うくらい。ただ、4本編ではなかった装甲車やヘリを撃墜するための戦闘が用意されていたり、走行中の列車内での戦闘あたりは久々にやった気がする。

洋画風に叫びたい台詞の1つ、「RPG!!」
2にあった列車での戦闘の復活

 ボリュームが濃密に詰まってるだけあって、戦闘の長さや頻度は丁度良いように思った。戦闘にかける時間や敵の増援がくる回数もそこまで多くないんじゃなかろうか。その分、今回は遺跡内や列車の車両内と狭い空間が多く、至近距離による戦闘が増えたため敵のショットガン持ちが脅威になることに。勿論、こちらもショットガンがより有効になるので積極的にショットガンを奪って戦ったけどね。

車両上の戦闘風景

 クロエ独自のシステムとしたらピッキングができる点。これは探索時やイベントにも使われているが、戦闘においては相手の保管している武器を拝借でき、グレネードの補充や強力な武器を手に入れたりできる。グレネードで思い出したが、今作の投擲武器で新たにC4が登場、任意のタイミングで起爆することが可能となった。これは嬉しい追加だった。

探索・フィールド

 注目すべきはやはり前述した、チャプター4におけるオープンワールド風箱庭ステージ。

全体マップ
これ背景でなく探索できるフィールドだったり

 4本編でもオープンワールド風箱庭ステージはあったが、やはりストーリーをなぞるだけで、寄り道にしても従来の宝物探しか観光する程度のものだった。

 今回はこれまでストーリーを軸にゲームメイクされていたものを、チャプター4にて複数ある遺跡の攻略順をストーリーに依存することなくプレイヤーの判断に委ねる試みがなされているのは、アンチャーテッドにしては挑戦的だと思われる。小さいようで、思ったより広いフィールド。

遺跡内の謎解き
文字通りのパズル

 パズル要素のほとんどはチャプター4に集約してる。そして、サブイベントという形で本編に関係ない遺跡もあり、そこを攻略もしくは敵を倒すか鍵のかかった箱をピッキングで開けると手に入る特定のアイテムを集めれば素敵なプレゼントが。

それがこの女王のルビー
その効果は

 やり込み要素である宝物探しをする際、近くにあれば何と振動と発光でお知らせしてくれるのだ。今作でついに時短アイテムを解禁してくれたよ。4で数少ないファンタジー要素。攻略サイト等を見ながら探すにしても、より精度が上がり時間の短縮ができると思えば有益なアイテムと思う。

やり込み要素の1つ

 そして新たなやり込み要素の1つとして写真を撮るスポットがある。それにしても、毎回敵の襲撃とかで武器を紛失したり、崖から落ちて尻餅ついたとしても、このスマホが無くなることがなければ壊れることもない、これこそ正に人類の秘宝。

総評

 DLCでありながら新作並に濃密であり、人によってはストーリー・アクション共に本編以上の魅力を持っていると思われる。特にチャプター4は今までのシリーズになかった要素もありとても楽しかった。アンチャーテッドでもこういうのもアリと証明してくれたかな。まぁ、そうなるとトゥームレイダーっぽくなるのが難しいところかもだけど。

宝物発見数
クリア後ステータス一部

 命中率が30%に。過去最低を大きく更新してしまった。そういやスナイパーライフル使ってた時、めちゃくちゃ外してたからそれが反映されてるんかな。どっちにしろ、無念。宝物発見数は女王のルビーのおかげでめちゃくちゃ捗った。

 何だかんだシリーズ一気にしたけど楽しかった!洋ゲーでキャラに魅力のあるやつがこんなに出てくるとは思わなかった。登場キャラだいたいみんな好きになったわ。戦闘は初級でもキツいけどね。

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