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④タロットと苫米地式コーチング

タロットの思想

グノーシス主義を背景に持つタロット(大アルカナカード22枚)は、主人公である愚者が覚醒して神になるという物語になっています。

魂、すなわち本来の自己は目に見える宇宙万物を超越する。しかし、その本来の自己そのものを超えるものはもはや何も存在しない。なぜなら、グノーシス主義は人間の本来の自己を端的に「神」であると宣言するからである。

魂と至高神は詰まるところ同質なのである。この意味で、人間を基準にした場合、グノーシス主義は超越なき世界観であると言わなければならない。世界も超越もない「人間即神也」という考え方がグノーシス主義の本質である。

大貫隆『グノーシスの神話』

人間は神である」というのがグノーシス主義を背景に持つタロットの思想です。タロット占いは本来、金運や恋愛運や仕事運などを占うためのものではなく、神性の自覚に導くのが目的なのです。

世界(宇宙)=神

タロットのみでも神意識の自覚に到達できますが、苫米地式コーチングを組み合わせることによってよりスムーズに目的に到達することができるようになります。

コーチングとは何か

では、コーチングの枝葉末節ではないコアとは何でしょうか?それは「ゴール」と「ゴールの設定」です。いま「たったそれだけ?」と思ったかもしれませんが、それがとても重要なのです。

なにしろ、コーチングのテクニックのすべてはゴールを設定し、それを達成するためにあります。ゴールこそがコーチングのすべてなのです。

コーチングのゴールには、はっきりした定義があるのです。それは「ゴールは現状の外側に設定する」というものです。

苫米地英人『オーセンティック・コーチング』
ゴールの設定

タロット占いのゴールとは、「本来の自己は神である」ということを覚ることです。このゴールは明らかに現状の外側にあります。

苫米地式コーチングでのコアはゴールの設定ですが、現状の外側にゴールを設定することが苫米地式コーチングでの最大の難関なのです。現状の外側とは、どうやったらそのゴールが実現できるのか分からないくらい異次元なものだからです。ですがタロットのゴールは明確に決まっているのでそこは助かるところです。

しかし、歴史に名を残した天才達磨大師でさえ覚りを開くのに9年もかかりましたから、ゴールである神意識の自覚に達するには一筋縄ではいかないことは容易に想像できることでしょう。そこを苫米地式コーチングの技術を利用して突破していくのです。

最強の組み合わせ

苫米地式コーチングの技術面でのキーワードは、コンフォートゾーン、エフィカシー、内部表現、変性意識、臨場感、抽象度、空観、ブリーフシステムなどですが、すべてにおいて「本来の自己は神である」とのイメージを持つことが重要になります。

私は、私の臨場感世界の支配者である。したがって、すべての人の選択はいつも私の思うようになっていることに気づいている。その責任感と充実感がいつもとても心地よい。

苫米地英人『本当はすごい私』
臨場感世界の支配者

「私は、私の臨場感世界の支配者である」。この言葉にコンフォートゾーン、エフィカシー、内部表現、変性意識、臨場感、抽象度、空観、ブリーフシステムのすべて含まれています。この苫米地式コーチングと「人間は神である」というタロットの思想は最強の組み合わせになります。

not normalな生き方

他の誰でもない自分だけのゴールを達成したいと思うならば、あえて他人から“not normal”と言われるような生き方をしてはどうでしょうか。もちろん、あくまでもそれは自己責任でありますが。

苫米地英人『201冊目で私が一番伝えたかったこと』
not normal

「わたしは神だ」という思想やそれに伴う生き方は、当然 “not normal” なものになります。それ故、タロットや神秘主義の歴史に詳しくない他者にゴールを話すことはリスクが伴います。

学校の先生だけでなく、両親、あるいは妻、良識のある友人や先輩、そうした人々はほとんどの場合、あなたの現在までの能力をきわめて客観的に評価し、妥当と思える意見を言うことでしょう。実は、そういう人々はすべてドリームキラーです。

『コンフォートゾーンの作り方』
ドリームキラー

公然と「わたしは神だ」などと言えば間違いなく偏見の目で見られ、「頭がおかしい人」と思われることでしょう。ドリームキラーからはなおさら激しい攻撃を受けることにもなります。あのイエス・キリストでさえ家族から心配されたのですから。

そもそもゴールは自分の内に秘めておくものですから、ゴールは他者に話さず、ただひたすらゴールに向けて邁進するのが良いのです。

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