『氷焔4』
それは胸にくすぶる埋火が、焔の形を取り戻すも、燃え上がる姿そのままに氷に閉じ込められたかの如き。
心も身体も忘れていたのに、何かがどこかに触れた時だけ火柱を上げ、火傷の痕をむし返す。
それは熱さに焼かれた傷なのか、それとも冷たさに──?
答えは出ず、雑踏に立つだけ。

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