初めてすれ違ったのは昼間──まぶしく暖かい日差しの下(もと)。
次にすれ違ったのは暁の頃──少しずつ白んで行く薄明かりの下。
 
本当の意味で遭遇したのは夜もふけた頃──濃紺の帳のビロードの下。


何がどうと言うこともなく、互いに忘れがたい出逢いだった。
ただ、それだけのこと。

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