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不知夜月(いざよいづき)~夜を知らぬ月

 
 
 
十六夜を迎え 私は未だ知らぬ

夜というものを

宵闇という衣(きぬ)を
纏うことなく宙に放り出され
この身をさらけ出す私は不知夜月

何故(なにゆえ) このような仕打ちを受けるのか
何故 ひと目に晒されなければならぬのか

昼の衣は慈悲深く私を隠してくれるのに 何故

雲よ 途切れまいぞ
その心以て 我が身の儚さ包みたもう

いつか 夜のぬくもり知るその日まで
 
 
 
 
 

十六夜に
いざのう月の
妖しさは
心かくした
仄かなまとい
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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