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最近の【ほぼ百字小説】2023年11月20日~12月1日

【ほぼ百字小説】をひとつツイート(あ、今はツイートじゃないのか。どうでもええけど)したら、こっちでそれに関してあれこれ書いて、それが20篇くらい溜まったら、まとめて朗読して終わり、という形式でやってます。気が向いたらおつきあいください。

11月20日(月)

【ほぼ百字小説】(4850) 巨大な清水の舞台が作られる。もちろん飛び降りさせるため。軟弱地盤に飛び降りるギャンブルで、ギャンブルだから自己責任だ。参加するかどうかは自由ですが、不参加者を今リストアップしていますよ、と来賓席から。

 あるある、というか、今ココ。やっぱり大阪は日本の最先端ですね。現場、大阪からお届けしました。

【ほぼ百字小説】(4851) 宇宙飛行士だ、と駆け寄ったら、ぺらっぺらの平面。平面宇宙からの来訪者か。平面、つまり厚みはないから、横に立つと細い線にしか見えず、見失ってしまいかねない。並んで歩かず前後になって、目的地まで同行する。

18日は京都での「かぐやフェス」に行ってきました。そのときにあったことそのまんま。
これです。

【ほぼ百字小説】(4852) 幽霊って平面なんですよ。平面って厚みがないから、真横からだと見えない。居ないんじゃなくて、真横にいるから見えないだけです。ええ、あなたの真横にも大勢立ってますよ。右にも左にも。あ、真上にも真下にもね。

 平面世界の宇宙飛行士はもちろんSFですが、これは平面幽霊ですからホラー展開ですね。幽霊の解釈としてはなかなかおもしろいんじゃないでしょうか。いつも真横にいて、前後にずれたときにだけ見える。幽霊だから真上に立ってることもできるし、地面と関係なく真下にいることもできる。知らんけど。

11月21日(火)

【ほぼ百字小説】(4853) 泥の船が泥の海に沈んでいく。泥の海だから泥の船で大丈夫。そんなことを言っていたが、その泥の海も泥の島だったのが蕩けたものなのだ。いやいや、泥の市民になれば泥の海でも大丈夫。今はそんなことを言っている。

 まあこんな感じですね。言ってることが変わっていく。でも、大丈夫ということだけは変わらない。ここまで来ると、もうどんなことになるのか楽しみなくらいです。

【ほぼ百字小説】(4854) 天使の死骸は落ち葉によく似ていて、落ち葉といっしょに焼かれ、天へと還っていた。だが、焚き火が禁止された昨今では、燃えるゴミとして回収され様々なゴミと共に焼かれる。最近の天使に不純物が多いのはそのせい。

 天使もの。やっぱり天使を並べていると天使のことを考えてしまいます。天使の死骸。落ち葉に擬態しているんですね、たぶん。子供の頃は冬といえば焚き火でした。今ではもうそういう風景もなくなりましたね。そして天使のサイクルにも変化が、という話。

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