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最近の【ほぼ百字小説】2024年3月14日~3月26日


【ほぼ百字小説】
をひとつツイート(ポスト)したら、こっちでそれに関してあれこれ書いて、それが20篇くらい溜まったら、まとめて朗読して終わり、という形式でやってます。気が向いたらおつきあいください。

3月14日(木)

【ほぼ百字小説】(5078) 虫たちが蠢き出す季節になって外出は楽になったが、ばらけないように自分を維持するのが大変。まあ虫の集合体という形態を選んだのは自分だし、すぐに慣れていろいろできるようになる。ぼくらはみんなで生きている。

 啓蟄も過ぎたし、いよいよ虫が動き出しますね。そして蠢く、という字はいいですね。そのまんまです。ということで、虫の集合体だったら、という話。ミミズもオケラも土の中のもので、春は土からやってきますね。


【ほぼ百字小説】(5079) 毎日歩いている道で見かける馴染みのあの亀もこの亀も、そろそろ冬眠から目覚めた様子だが、ではうちの物干しの亀は、と見れば、盥の水の底で目を閉じたままほんの少し首を伸ばしただけ。視線は感じているらしいが。

 そんなわけで、春です。亀で春を知るのはいいもんですね。と言っても、うちの亀はまだ寝ている。もう三十年以上冬眠しているベテランですからね。今起きたって、またちょっと寒くなるって知ってるんじゃないかな。でももうすぐ春だ。甲羅を洗って待っていろ。まあ洗うのは私ですが。それも年中行事。

3月15日(金)

【ほぼ百字小説】(5080) 期限までに確定させねばならないのに、ついつい観測を先送り。期限は前から確定していたのだから、そこに向けてちゃんと収束するだけなのに。まあそれができるくらいなら、こんな曖昧に発散したまま暮らしてないか。

 いやー、ぎりぎりで済ませてきました確定申告。まあそれネタです。今ではすっかり量子力学のほうが定着してあんまりこっちの言葉は聞かなくなりましたが、私が高校生くらいの頃は、不確定性原理なんて言葉がけっこうよく使われてました。ブルーバックスるでもそのタイトルがあった。ということで、確定申告と不確定申告の話。いや、言葉だけですけど。

【ほぼ百字小説】(5081) 生きているほうならいいが、死んでいるほうに確定してしまうかもしれないから、あえて確定させずにきたのだが、ここまできたらやるしかないか。まあ最近では、死んでいると確定しても動き続ける方法もあるらしいし。

 不確定申告の続き。シュレディンガーの猫的状況。生死不確定のままの世界。そして、あのゾンビというのは生きている屍者、ということで、生死不確定状態、という解釈もできるのかも。いつからかすっかりウイルス性の何か、みたいなことになってますが、ここらで生物学的なのと違う物理学的なこじつけ解釈をやるのもいいかも。

3月16日(土)

【ぼほ百字小説】(5082) 長いブロック塀の上に猫が並んでいる。近隣の猫勢ぞろい、といったところか。ただ並んでいるだけではなく、なんらかの規則に従って次々に入れ替わる。ごろごろとつとつ音がする。何かを計算しているのだろうと思う。

 猫コンピュータ、ネコンピュータみたいな感じ。どんな感じかしらんけど。毎日のように猫の日向ぼっこを見る季節になりました。日向ぼっこにいい場所には何匹もいたり。みんなで何かしてるんじゃないか、とかよく思う。集会とかしますからね、計算くらいはするでしょう。

【ほぼ百字小説】(5083) 猫たちがよく日向ぼっこしている路地で、こんなにぽかぽかいい天気なのに一匹もいない。首を傾げて通り抜け、しばらく歩いてから、いないのは猫だけではないことに気づく。道路に出た。信号は赤だが、自動車もない。

 で、猫勢ぞろいの逆バージョン。実際、いつも猫がたくさんいる路地を毎日のように歩いてるんですが、まったく見かけない日があったりする。そのときの妄想。小松左京の『霧が晴れたとき』みたいな感じかな。

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