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押し寄せる情報量と戦った冬、受容の春。(近況日記)


撮影:おたるみさき様('23/05/01)

札幌にも桜が綺麗な時期がやってまいりました。

中島公園近辺は今年は早くも強風に殲滅されてしまっていたけれど、昨日なんとか快晴と満開という最高の春の風物詩に出会わせて頂けた。

そんな美しいものと出会える春、そしてその美しいものと一緒に私を写真に残していただけた春。

カメラマン様には感謝してもしきれない。こんな季節は私の残った人生の中であと何度あるのだろうかと少しだけ切なくなる。

ただ、ああやっと春が来たなという柔らかで温かな心の安寧も感じている。


去年の冬頃から急激に体調が悪くなり、自分の活動や副業にまで大きく影響を及ぼした。
noteもなかなか書けず、病気の話ばかりするのも如何なものかとSNSからもだいぶ離れてしまった。

発覚は1年ほど前。

正直なところ、なんとなく50代くらいになったら警戒しようぐらいのスタンスで生きてきたので、病院でその診断を告げられた時は日本語なのに頭にまるで認識できない何かを突きつけられたような感覚だった。

幸いなことといえば、たまたま定期的な血液検査と検診を定期的に受けていたため、ステージ1-aという最も軽い段階のものであることだった。

この書き方で恐らく察される方が多いと存じますが、実は癌でした。
他人事だなんていうと失礼だが、まさか私が…という状況。

風邪を引いた時、体温計で熱をはかり発熱を自覚すると余計にしんどくなってくるというアレを体験。
人間は無頓着であれば、ある程度のしんどさには目を背けていられるのだなと思った。

今考えるとあの出血は…とか、あの時の体調不良って…とか、記憶を遡れば遡るほど不安の"もしかして"が積み上がっていく。
正直かなり参ったし、滅入ってしまって何も手につかない時期を過ごしたなと思う。

皆さんも本当に定期的な受診、違和や不調を感じたら直ぐに病院へ行って頂きたい。
当たり前のことなのかもしれないけれど、日頃関わってくださる皆様に何か起こってしまったら私もとても悲しいからです。エゴです。すみません。
いのちだいじに。


現在はというと、発覚してから投薬を続けて地道な戦いをしている状態である。
シンプルに副作用がしんどくて時たま寝込んでしまう。
髪をとかす時に抜ける毛など今まで再三見てきたというのに、こういったほんの日常の一コマで気が滅入る。
豆腐メンタルにも程がありすぎて、自分のことだがもう少し強く生きてくれと願わんばかりである。

体づくりも以前ほど出来なくなってしまい、だいぶ筋力も体型も変わってしまった。
悲しいけれど、それが今の現実だ。

ただ、投薬の成果もあってか以前と比べ体調が良くなってきた。
今年に入ってからは少しずつ被写体活動も再開することができ、交流会などにも参加できるようになり、発覚当初より格段にQOLが向上した。

体はだらしなくなって少し髪が薄くなり、頬も痩けてしまったけれど。それでも私に被写体をさせてくださるカメラマン様方、本当にありがとうございます。

闘病しながらもこうして身体表現という自分の好きと一緒に歩めていることが、今の私の幸せです。
冬はしんどさがピークで何もかもネガティブにしか捉えられなかったけれど、私の心にもようやく春が来ました。

相変わらず服やメイクが大好きだし、出来ることなら思い切り運動をしたいし、意欲というものを取り戻しつつある。

ストレッチと筋トレ、かなり疎かにしたから体がかなり鈍っちゃったなぁ。
許される限りの努力をしてなんとか元に戻していきたい。


変わったことといえばルームシェアをする女の子がひとり増えて楽しい日常を送るようになったこと、前髪ぱっつんをやめたこと、冬の拒絶状態から春の受容モードになってきたこと。

あとは、最近良いことがありました。
自分の大切な人が自分の"好き"のために生きていると知れたことがとっても嬉しい。
きっと大輪の花を咲かせるんだろうなと感じながら、私も頑張ろうと思える。

心の片隅にしては随分と広い面積を使っているけれど、そこに在るだけで病でしんどい体をこんなにも元気に動かそうとしてくれるモチベーションを貰っています。

そんな感じで、なんだかんだ幸せにやっている日々。
かなりのスローライフで不健康ではあるが、ああそんなこともあったなというくらいに、そのうち思い返せられればいいなという目標。

手に入らなかったものこそが私を形成している、最近の好きな言葉。
あなたの心はどこから?私はあなたから。すぐに心に効く、心の片隅メディシン。


撮影:Satera様 (X ID @Saterades4)

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