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「有限会社」の凄さ

こんにちは
株式会社ニュークラウドの矢崎です。

「有限会社」今ではあまり聞かず「株式会社」や「合同会社」と名乗られている企業が多いと思います。ではなぜ「有限会社」が凄いのかというのを、他の会社との違いも含め解説していきたいと思います。

まず有限会社とは

有限会社とは「株式会社」「合同会社」などと同様に会社形態の一つであり法人格として扱われます。過去に設立が認められていたが、2006年5月の会社法が施行された事により、新規設立ができなくなりました。

それ以前に設立された有限会社は手続きをして「株式会社」に変更するか、「特例有限会社」として存続させることもできます。


新規設立できなくなった背景

まず会社法施行以前では「株式会社」と「有限会社」とでは明確な違いがありました。

有限会社
・資本金300万円以上
・社員数50人以下
・役員の人数、取締役1名以上(無期限)
・決算公告義務なし

株式会社
資本金1000万円以上
・社員数制限なし
・役員の人数、取締役3名以上(任期は原則2年)、監査役1名以上
・決算の広告義務あり(株主総会)

当時有限会社は小規模に事業を始めやすい特徴がありました。しかし企業規模を大きくしていくとなると、それがしずらくなるデメリットもありました。一方株式会社では資本金1000万円以上。取締役3名以上といった高いハードルがありましたが、その分社員数の制限がないので、事業拡大にも上限がない特徴がありました。

しかし会社法施行後では最低資本金制度が撤廃され、「資本金1円」からの会社設立が可能になりました。同時に役員の必要も「取締役1名以上」に改定され、格段に起業しやすくなりました。このことから小規模向けに設けられていた「有限会社」の形態は不要となってしまい、有限会社の新規設立ができなくなってしまいました。

なぜ凄いのか?

上記のことから「有限会社」と名乗っている会社は全て2006年以前に設立された15年以上存在する会社ということです。

会社というのは起業して1年後に存続する確率が約72%。3年後には約50%。5年後は約40%となっており、10年後には約25%と100社のうち75社は廃業となっている計算になります。会社を存続させることがどれだけ大変かという事がわかります。これは企業の規模の大きさは関係ありません。

このことから「有限会社」と未だに名乗っているのは、まず15年以上会社を経営し続けているという事実、経営者が如何に凄腕かが物語れる名称とも言えます。

まとめ

「有限会社」と名乗れなくなったのは少し残念な気もしますが。規模の大きさ問わず、「続ける」事が大事なのかなと思いました。

弊社も事業が大きくなれれば幸いですが。数十年会社を維持できるように精進していきたいと思います。

ご購読、ありがとうございました。
株式会社ニュークラウド 矢崎

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