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地方でのスタートアップ起業が不利な理由3つ

以前から書いているように、東京から福岡に本格的に移住してきました。
福岡は他地方と比較して恵まれている方だとは思うんですが、いろんな方とお話する中でやっぱり東京以外でのスタートアップは難しいよなーと感じたのでその理由を3つあげてみます。

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1. “先輩”が少ない

スタートアップ経営の情報ってブラックボックス化しやすいんですよね。
なぜなら、資金調達とかは秘密保持契約でがっつり縛られちゃいますし、特にネガティブな情報は表に出てきづらい。
じゃあどうやって情報を集めるかというと人に直接聞くしかありません。
僕自身も、いざバイアウト交渉に臨むというタイミングで公の情報があまりにもなかったので、バイアウト経験者の方に相談させていただいてました

ただ、現在スタートアップ経営者はほぼ東京にいるというのが現状なので、地方だと気軽に相談できる先輩、もしくは仲間が少ないです。
そのため、情報のキャッチアップが難しく、経営の難易度が上がります。

2. 投資家が少ない

こちらも1と似たような問題なのですが、東京にほとんどの投資家が集まっている以上、その方たちと話すためには東京に行かなくてはいけません。
しかし、特にシード期のベンチャーにおいては移動時間の長さや交通費は大きな障害となります。
資金調達というのは1社と話せば良いというものではなく、複数社の方と何度も話をすることで完了するケースがほとんどです。
そのため、東京以外で資金調達を行うことはハードルが高く、これも地方発スタートアップを運営するうえで障壁となります。
少し話は逸れますが、だからこそ地方スタートアップを活性化させるというF VenturesさんやDOGANさんの活動は意義深いものだなと感じます。

3. クライアントが少ない

これが一番大きな問題だと思いますが、営業での販売や事業提携をする対象が、地方よりも東京の方が圧倒的に多いんですよね。
2016年のデータだと東京の企業数はは全国360万のうち42万と10%強ですが、大企業に限ると1.1万の企業のうち4,500と40%を占めます。

また、こちらのデータだと新製品を導入しやすいであろうIT系の企業に限ると6割強の企業が関東に位置しています。
これはIT系企業に勤めるリテラシーの高い方も東京に集中しているということを意味するので、やはり東京の方がビジネスはやりやすいです。

まとめ

地方での勝ち筋として、東京からのタイムマシン経営はうまくいくんじゃないかと感じています。
海外から、もしくは海外への、というタイムマシン経営は年々難しくなっていますが、オフラインでのビジネスが必要になるものをいち早く東京から持ってくるってのはユーザー属性も近いのでやりやすいと思うので。
ただ、それがスタートアップという大きな市場を狙っていく仕組みにおいても機能するかは疑問です。
将来的に、都市圏でのそれにバイアウトするという目標であれば成り立つと思うんですが、それだとどうしても小粒になっちゃうんですよね。

僕自身も福岡に移住してきていますし、単純な起業ということであれば地方にも大いに芽はあると感じています。
しかし、スタートアップというものを本気でやりたいのであれば東京に行くべきというのはかなりの確度で正解だと思っています。

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ITベンチャーに新卒入社後2012年創業 複数回エクイティ・デッドでの資金調達を行い各種事業を行う 2015年に既存事業譲渡と訪日旅行者向けWebメディア立ち上げを並行しつつ、 2016年にフジメディアホールディングスグループに数億円でバイアウト 2019年から福岡で2度目の創業