見出し画像

【PxTXのセッションを聞いて得たことまとめ】Fan × Team ファンを作るチーム論

PxTXのセッションを聞いて得たことまとめ、伝えてみよう

今回のセッションは「ファンを作る」文脈で我々が話をお聞きしたい方々。

このようなカンファレンスで冒頭にダンスが披露されるのは、初めてではなかろうか?笑 

最高の始まり!

改めて本セッションのご登壇者の紹介。

KITE氏( Masai Kaito)  ストリートダンスバトル 世界チャンピオン

亀田 誠治氏( Kameda Seiji ) 音楽プロデューサー・ベーシスト

加地 倫三氏( Kaji Rinzo ) 株式会社テレビ朝日 総合編成局第1制作部 EP(エグゼクティブプロデューサー)

「距離感が大切」 (KITE氏)

KITEさんはダンサーなので当然個人活動もある。一方で10名程度のダンスチームでパフォーマンスをする時もある。

その上で大事なのが、メンバー同士の距離感。

ダンスの現場だけだと、ストレスがかかってくるし、ダンサー個人の集まりなのでギスギスする時がある。

そのため、ダンスと関係ない場所で時間を共有することが大事

石垣島のボートレースに唯一のダンサーチームとして年一回出るが、一つの目標に向かってやる感じだったり、勝ち負け関係のない達成感が大事。

アーティストの話をとにかく聞く (亀田氏)

対アーティストと亀田さんが最小のチーム。

「何がやりたいのか?」「最近の調子はどうか?(喉など)」、「プライベートはどうか?」などなど、愚痴から希望から何でも聞く。90%は聞いている。

話すのももちろん好きだけど、人の話を聞くのが好きであり、聞き取り上手だと思っている。

話していくことによって、アーティストが自分の思考を整理し、向き合っていく、自分で気がつくが大事だ。(映し鏡と言っている)

映し鏡は最小単位のチーム作りのコツではないか?

自分が腑に落ちたものからモノ創りが始まる。

また、亀田さん自身がちょっと違うなと思うことでもアーティストと一緒に体験する。そしてアーティストと一緒に失敗したという共犯者になることも大事だ。

相手の立場になって考える (加地氏)

番組作りにおいては制作チーム、演者チームと色々なチームがある。

制作チームで1ヶ月くらい議論したことを演者チームに持っていく。時たま演者チームが嫌がることがある。

プロデューサー・ディレクターによっては、制作チーム側の意見をゴリ押ししてしまい、演者チーム側が依怙地になってしまうケースがある。

そのような時、演者側の立場に立って「なぜ嫌なのか?」を考えるようにしている。そうすると、自分たちの企画の良くないところが見えてくる。

結果として制作チームにとっても演者チームにとっても良い判断が出来る。

この時、素早く決断するものリーダーとしてとても大事だ。

「ありがとう」と「ごめんなさい」 (亀田氏)

アーティストに極力無駄な道を歩かせないことが大事だ。(茨の道がアーティストにとって経験になればOKだが)

ただ、ステークホルダーが多い時、調整が難航する時がある。

その時は「ごめん。始末書ものの失敗をしました」といつも言う。

失敗は早く認める。謝ること自体も大事だが、謝る空気があることがまず大事だ。

『「ありがとう」と「ごめんなさい」だけでここまできた』と言うアーティストがいるが、すごい重要なキーワードではないか。

初期衝動に勝る気持ちはない!あえて間をとり、更なる高みへ (亀田氏)

「なぜこの曲を始めたのか?」という問いに立ち戻ることは大事。

初期衝動に勝る気持ちはなく、そのバックグランドを絶対に見失わないようにする。

最後は音楽に聞けが大原則。

例えば、映画の楽曲などの場合、クライアントとアーティストで全く違う意見になることがある。

その時は一度間をとってみる。

両方のベストオブベストが重なるところでトライしてみる。2つの初期衝動が全く新しい素晴らしいものを産むときがある。

制約がないとアイディアは産まれない (加地氏)

全くのゼロベースではアイディアが産まれない。天才でない限り。

例えば、スポンサーからの要望は一つの制約だが、それを楽しめるかどうかは大事だ。

否定的な意見である制約があるからこそ、それがきっかけとなり、アイディアがふってくる時がある。

そのアイディアが良い場合、次からその制約は自分の材料となる。

味方は多い方が良い (加地氏)

番組作りにおいては終わらないことが大事。

そのためには「この番組ってこうだよね?」ってあえて思わせない。人によって解釈が違う状態を作り出すのが大事。

常に番組にない要素って何だろう?って考えている。

その要素が必要だということを各ステークホルダーに伝えていくことが大事で、味方が多い方が良い。

"アルデンでいろ!" (KITE氏)

中に芯を持たせるパスタの茹で方。

リーダーとして軸はしっかり持っておけ!頼りなくてもいいが、やる時はしっかりしろ。

"しなやかであれ" (亀田氏)

柳のようにという表現。

柳は絶対に倒れないし、葉っぱもくさらない。

最終的に自分も幸せ、チームも幸せ、チームの外も幸せが良い。

また、「永遠の中御所」でいきる。永遠の中御所とは、「怒って帰らない、時間を守る、自分からやめない」だ。

「自分にあったやり方で」「1つ頼まれたら2つやる!」 (加地氏)

自分にあったやり方でやらないと魂が入らない。

新卒の時に母親に言われたことだが、「1つ頼まれたら2つやる!」。1つ目は他人から言われたことであり、2つ目は自分で考えないと出来ないことである。

本セッションを通じて大事にしたいこと

1つ目はチームメンバーとの関係性構築について。

まずは傾聴する姿勢や仕事以外での関係性構築を努力することは大事。良い雑談(≒ワイワイガヤガヤの雑談)をし、時には相手の立場になって考える。

2つ目はリーダーとしてのあるべき姿について。

芯は通っていて、ここぞって時は全くブレないし、強くチームを牽引する。でも仕事以外では弱さを見せて、心理的安全性の高いチーム作りが大事なのだろう。

3つ目は人間としてのあるべき姿について。

『「ありがとう」と「ごめんなさい」だけでここまできた』という話はいいなと思った。私自身も幼少期に「他人にされて嫌なことはしてはいけません。他人されて嬉しいと思うことをしてあげなさい」と母親に言われたものだが、本当にその通りだと思う。

1つ頼まれたら2つやって期待を超えつつ、自分らしいリーダーシップをとっていきたいと思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?