わたしのすきなドラマのはなし②MIU404

MIU404は、ものすごいドラマだった。

今初めてnoteの改行システムを理解しました、にわかドラマファンのちょと申します。はじめまして、2度目まして。
(やったー!おっきくない改行できた!)

①で書いたとおり、おっさんずラブにどハマりしたわたしでしたが、そこから少しずつ気になったドラマを観るようになりました。

(①はこちらhttps://note.com/yuyuchooo/n/n0af27a863609 )

どのドラマも観ていると楽しい。観たあとに感想をつぶやいたり誰かの感想を読むのも楽しい。でもドカンとハマることはない…そんな毎日を過ごすうち、徐々にあつ森の沼に心の住処が移りつつあるように感じていました。
化石を掘って借金返済したり、虫や魚を売り捌いて借金返済したり、金のなる木を育てて借金返済したり…それはとても穏やかで幸せな毎日で。きっともうドラマにハマることはなく、このまま島民として生きていくのだ、借金もあるし。そう思っていたある日、出会ったんです。MIU404に。

結論から言うとMIU404はヤベェドラマでした。続きが気になりすぎて顎がガクガク震える日々がまた、やってきたのです。

MIU404を知ったのはTwitter。
「この人が面白いって言ってるドラマは観てみるとほんとに面白い」みたいな…信頼をしている、自分と感覚の近い相互さんの多くがMIUをめっちゃ楽しんでいた。
わたしはと言うと気になりつつも、アホなのでまだ島で金を稼いで今度は橋とかをかけていた。どうぶつたちは喜んだと思う。

重い腰を上げてようやく観たのが4話、美村里江さんがゲストで出ていた回だった。
登場人物も知らない、これまでの話もわからない、ドラマ全体のクライマックスでもない。なのに主題歌の米津玄師さんの感電が流れたとき、ボロボロ涙を流している自分がいた。
わたしはもともとそんなにドラマで泣いたことがない。いつもスマホの小さい画面で観ているので、特に初めて観るときは、泣いてしまうと画面が見えなくなってしまうので…心のどこかでストッパーがかかるんだと思う。でもそれを容易く外された気がした。
このドラマはすごい。そう直感した。

そこから毎週、うわー!となりながら配信だったりリアタイだったりでMIUを楽しんだ。7話まで観て、やっと気付いた。
あ、ここもう沼だわ。だって一日中劇伴と感電が頭の中を流れてる。

すぐにparaviを契約して、1話から順に未視聴だった話を観た。1話で度肝を抜かれ、2話でガン泣きし、3話の終わりにハラハラして。この間4日。普段のわたしと比べてペースが段違いに速い。ハラハラドキドキ楽しくて、早く次の話を観たくなってしまうのだ。
そんな盛り上がった気持ちをドシンと落とす8話のしんどさ。そこからの1週間、ずーっと伊吹とガマさんのことを考えてしまった。

余談だけれどMIUはコロナ禍の真っ最中に制作されていて、緊急事態宣言で撮影が止まって放送時期がずれたらしい。
もし放送が始まってから次の話はいつになるかわかりません!なんてなったりしたら、続きが見たすぎて顎がガクガクし続け外れてしまったのではないかと思う。そして本来の放送時期に放送されていたとしたら、わたしは島に魂を捧げていたので観ることはなかっただろう…巡り合わせに感謝…!

そして最高な9話。9話は好きなシーンのオンパレードなのだけど、特に衝撃を受けたものがあった。ある人物を追いかけて伊吹が2階から飛び降り、それを追って志摩も飛び降りる、というシーンだ。
綾野剛さん演じる伊吹は足が速くて考えるより先に体が動くタイプ、星野源さん演じる志摩は頭脳明晰で着実に行動するタイプ。普通のバディものの刑事ドラマなら1人が飛び降りたらもう1人は階段とかを使う気がする、その方が2人の違いが際立つから。
でも志摩は飛び降りた。それも、飛び降りた伊吹にハァ!?と驚き、ああもう!とやけくそな声を出し、これまでの経験にこういうことは絶対になかったという感じでダバダバと飛ぶ。
感動した。志摩は伊吹をひとりにしないんだ、一緒に飛び降りて一緒に走るんだ。

この"一緒に走る感じ"はドラマ全体にもあったと思う。
社会問題やどうしようもない現実をこれでもかと突きつけてくるドラマではあったのだけど、根っこのところに人間への愛があって、誰かをひとりにしない。被害者も、加害者も、警察官も普通の人も。
つらいけど一緒に走ろうぜって伊吹と志摩が言ってくれてるような気持ちになる。特に最終回の最後のシーンには救われた…!

人生にはいろんな障害物があって、その数は人によって違う。その人の行く末を変えられる無数のスイッチは、その時が来るまで誰にもわからない、けれど。
ひとりひとりが小さな正義を大事に生きていけば、未来をちょっとずつ良くすることができるんだ。

いつも、今が一番新しい分岐点。
しんどいことの多い日々だけど、このドラマが教えてくれたように現在地を捉えて生きていきたい。
だってきっと、MIU404に出会えたことが、わたしの人生を変えるスイッチだから!