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もしも命が描けたら

観てきました。めちゃめちゃよかった……!

これが初観劇で初生圭さんでした。
いろんな初めてがこの作品で、本当によかった。

以下、ネタバレあり感想です!






***

月人。月の人と書いて、げっと。
命を描いて誰かを助ける彼は美しいけれど、でも悲しい。

わたしには子どもがいるけど、誰かを救って死んでほしいとは思わない。そんな綺麗に生きなくていい。
自分のために生きて、自分の命を全うしてほしい。子どもが自分のために生きることが、わたしのしあわせ。

だからね、たぶん、虹子さんのことを思うのならば、月人は死んではだめなんだよ。
月人なんてそうそういない名前、気づかないわけがないんだよ、わかってて誘ったに決まっているんだよ。

陽介さんがいて、虹子さんがいて、そこに月人がいて。
そうじゃなきゃ本当のしあわせじゃないんだよ、誰にとっても。

無表情だった母親が笑顔を取り戻したきっかけは陽介さんだったかもしれないけど、月人だってそれをできるんだよ。
月人と再会できて虹子さんがどれだけ嬉しかったか、想像するだけで涙が出るよ。陽介さんがいなくたって、月人がいれば虹子さんはきっと乗り越えられるんだよ。

陽介も月人も、なんでかっこつけるの。
正直に話して相談して、一緒に背負えばいいのに。
3人で話せばもっといい選択ができるかもしれないし、どっちの命が重いとか、そういうのじゃないよ。

でも、月人は陽介さんを救うことができたから、これまでの人生を愛せたんだよね。
月人の中ではあれが最適解だったんだね。

ラストシーン、三日月になって過去の自分を肯定できた月人に涙が止まらなかった。
よかったね。よくないけれど、よかったね。

誰かのために命を削りたいと願うこと、
大切な誰かには生きていてほしいこと。

それは背中合わせで、月人がもういないことを知ったらきっと虹子さんも陽介も悲しむ。
そして自分の命を与えてでも助けたかったのに、と思うだろう。

でも本人は楽しそうに月を歩いているんだもの。
しょうがないなぁ、もう!

月人が削った分の命を、わたしも生きるしかないじゃない。
なんでもない日常を大切にしよう、毎日を大事に生きようと、思っちゃうじゃない。

これからの人生で、辛くなったら月人のことを思い出そう。
最高に美しくて最高に身勝手な彼に出会えたことが、きっとわたしの人生を支えてくれる。


最後になりましたが、田中圭さん、黒羽麻璃央さん、小島聖さん、3人ともめちゃめちゃ素晴らしかったです……!
この舞台の幕が上がって、本当によかった。
東京公演千秋楽、そして兵庫、愛知での公演も無事に行われることを祈っています。

チケットを取ってくれた友人、SNSで背中を押してくれた皆様、劇場のスタッフの方々、そして快く送り出してくれた家族……この世の全てに感謝して。

観れてよかった〜〜〜〜〜!!!!!!!!!