新世代への視点2019

横浜方面から東横線で銀座に向かう途中、多摩川を渡る鉄橋からの景色が眩しく光る、空はターコイズブルーの青さを取り戻し、遠くの山々の姿も視界の中で広がる。ふと鉄橋の下を見続けるといつもより川の水かさも増していることに気づく。昨日の雨のせいだろう。新丸子駅から田園調布駅に向かう電車は多摩川の橋を渡る時は必ずスピードを落とすので、車窓からの景色はいつもゆっくりと流れる。田園調布駅に向かう電車は大きくカーブを描くのだが、乗車している人たちの体も大きく左へと傾く。何百人もの人たちがカーブで同時に傾くが、誰もが意識していたわけではない。身体は左に倒れることでバランスを保っているのだ。電車は大きくカーブし、そのままスピードをあげる。つり革も大きく揺れて何もなかったように元に戻っていた。アートのムーブメントがこんな電車のように大きく揺らいでほしいものだ。一人のアーティストが描く思いはどんな力よりも勇気付けられる。絵を描く時は一人だが描いた後からは多くの人たちの心を動かしたいと願う。絵の具のチューブからうねるようなテレピン・オイルの匂いがカンヴァスの表面に刷り込まれ、少しづつだがそこに実体のないイメージができあがる。イメージは滲み、人の心の中まで染みるように描く。ギャラリーの中でアーティストたちの思いが大きな弧を描き、人びとの気持ちも同じように傾いているようだ。
「新世代への視点」という若いアーティストの展覧会が銀座、京橋、自由が丘の10のギャラリーで8月3日まで開催されている。

Statement from Galleries
Focusing on an new generation in Tokyo 2019
-画廊からの発言- 新世代への視点2019

2019年7月22日(月)- 8月3日(土) 
Date: 22nd (mon.) July – 3rd (sat.) August 2019
主催:東京現代美術画廊会議
ギャラリーなつか・コバヤシ画廊・ギャラリイK・ギャルリー東京ユマニテ・藍画廊
ギャラリーQ・ギャラリー58 ・ガルリ ソル・gallery21yo-j
FUMA Contemporary Tokyo|文京アート

http://galleryq.info/news/news_newgeneration2019.html

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Yuzo Ueda

ギャラリーQ/キュレーター 多摩美術大学卒業。「光州ビエンナーレ2000」、「日本におけるドイツ年2005」、「ヴェネチア・ビエンナーレ2015/石田徹也」、「釜山ビエンナーレ2016」、アドバイザー:「郭仁植生誕100年展 2019」韓国国立現代美術館、大邱美術館、
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