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新世代への視点2019 – 北川香乃花 (ギャラリーQ)

作品を見ている自分を見る作品。
この作品は鏡の上に直接、油彩で女性たち(アーティスト自身)が描かれているが彼女たちの表情を窺い知ることはできない。

観客はこの作品の前で作品を見ているが、実は同時に自身の姿を見ていることになる。化粧室で他人からの視線を意識して女性たちが、自身を着飾るように、作品もまた人々に見られることで成り立っている。

誰にも見られない作品は作品ではない。
自身の存在もまた誰かがいなくては存在していない。
誰かがいなくては私ではないように存在の意識を現代人は特に意識する。

見ていることと見られていることの関係、私であることはあなたによっていることの社会。人は他者によって生かされ、死とは他者によって否定された存在を意味する。誰もが忘れられることを一番恐れている。

鏡の向こうにいる自分は内なる他者との出会いなのだ。

2019年7月22日(月)- 8月3日(土) 
Date: 22nd (mon.) July – 3rd (sat.) August 2019
主催:東京現代美術画廊会議
ギャラリーなつか・コバヤシ画廊・ギャラリイK・ギャルリー東京ユマニテ・藍画廊
ギャラリーQ・ギャラリー58 ・ガルリ ソル・gallery21yo-j
FUMA Contemporary Tokyo|文京アート

http://galleryq.info/news/news_newgeneration2019.html