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東京女的生活 #005

女はいつも「女に嫌われないように」生きている。
ファッション、行動、恋愛スタイル、仕事の仕方。
SNSでの発言、どんな異性と絡んでいるか。
写真の撮り方、可愛らしさのアピール方法、
目立てば目立つほど、嫌われるリスクも高くなる。
「発信する女性」となると尚更だ。

「自分が思うように生きているだけ。他の女にどう思われたって構わない」
そんなことが言えるのは、限られた一部の女だけ。
「いじめられたって構わない、私は私だから」
そう言う事は簡単だけど、それじゃどうにも上手く行かない。

ある友人は言う。
"周りの人に好かれたい。女同士もうまくやりたい。だから、主張しない、自慢しないのが私の掟。スカートの丈にも、露出度にも、敏感になる。皆が目を光らせて過ごしてる。だからとっても、息苦しくなるの"

それを聞いて、私は言った。

"だけどあなたは「あの子には負けたくない」「あの子より良い仕事が欲しい」と密かに思ってる、そうでしょ?そこに足りないものは何だと思う?それはきっと「尊敬」だよ。"

負けたくないと思ったっていい。才能に嫉妬して、涙する夜があったっていい。けれど、努力の方法なんて、外からは見えやしない。その人が得て来た経験も、全容はわからない。だから、素晴らしい人に敬意を持つ勇気を持たなきゃいけない。「尊敬する」ことが、自分自身を救うのだ。

私には、尊敬する「女」がたくさんいる。
彼女達は寝る間も惜しんで、人生を謳歌している。
お酒を飲んでいたって、パーティに出ていたって、すべき事を忘れない。
どこにいても役割を瞬時に見極める。
男性に囲まれていても、女である事を忘れない。
タフだけれど、センシティブ。
彼女達は、努力は必ず、成果を生むと知っている。
したいと思うことを「声に出す」勇気を持っている。
成し遂げたい事のために「動く」大切さを知っている。
生き方そのものを表すような、滲み出るしなやかさがある。

彼女達は、口々にこういう。
"自分1人で幸せになってもつまらない。
楽しい事は共有しなきゃ。皆に教えたい。伝えたい。
それをシェアする事で、皆がハッピーになれるから"

幸せをシェアする方法を知っている女は、強い。
自分と誰かと、たくさんの人を幸せにしたいと願う女は、潔い。
皆、自分らしく努力する意味と、その方法を知っているから。

目の前でシャンパーニュを傾けながら、笑う
「尊敬する女達」を見ながら、そんなことを思った。


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