おっさんずラブ・最終回に向けてここまでの牧凌太について考える

※しぬほど長いです

私はこのドラマを1話目からリアルタイム視聴しているけど、最初はこんなに牧凌太に感情移入して苦しむなんて思いもしなかった。
あまりに感情移入してしまったがために、これから書く内容で誤解させてしまうかもしれないけど、私は登場人物に嫌いな人、要らないと思う人なんてひとりもいない。これだけは信じてほしい。

1話目はただただ春田と部長のやり取りに笑ったり、普段はどうしようもないダメ男の春田が街の人に好かれていたり、牧のために虎の巻を作ってあげたり、そんな春田にだんだん惹かれていく牧のことをかわいらしいな、と思うくらいだった。

自分がいわゆる牧のモンペなんだな、と思ったのは4話を見たとき。

ちずが居候してた時に、春田と会話してたのを牧が聞いてしまうところ。
武川との事を知られて、春田への想いは勘違いだったことにされて、「良かったじゃん、ひと安心だね」って言われて。
このときは流石に、"おいおい二人とも2話で牧がキレながら告白したの忘れたの?あの名シーンを?ちずも春田のことひっぱたいてくれたじゃん。公園で春田と牧が二人して泣いたのは何だったの?"って思ったし、その会話を聞いたあとも、牧は騙されてる荒井兄を助けようと、というか春田のためなんだろうけど、奔走するのがあまりに健気で。

武川主任に「あっち側の人間を好きになっても、絶対幸せにはなれない」って言われて「そんなこと、俺が一番わかってます」って返すところは、前日に春田とちずの会話を聞いてたことを考えるともう、涙が止まらなかった。

牧がどんなに頑張っても、春田が気にしてるのはちずのことだけ。
「ちず大丈夫かな」
「オレにはなにもしてやれないのか」
「気ぃ遣うなって。俺とお前の仲だろ?」
大事な幼馴染だもん、春田は優しいからしょうがないよ。
でも、牧にとってはつらすぎる。
この時完全に諦めるつもりだったのかな。

ちょっと話は逸れるけど、私は牧のちずに対する敵対心?嫉妬心?が垣間見える瞬間がとても好きで。
牧は最初の頃と違ってあんまり感情を表に出さなくなったけど、4話でちずが居候しに来た時、「急にごめんね。少しの間だけ泊めて」と言われて「全然大丈夫ですよ」って口では言ってるのに、実際にはそうは思ってないのがわかるし、完璧にちずをもてなすのも普段こうやって春田の生活を支えてるんだって事を見せつけたい気持ちが少しはあるんじゃないかって。

バックハグを見られた時のちずに対する目つきとか、自ら離れるでもなく回された春田の腕に手を添えて、その腕が解かれる時に名残惜しそうに指でなぞったり。
牧自身は無意識かもしれないけど、本当はちずに見られようが離してほしくないんだって事を、指だけで表現するとかほんともうどうなってんの。

5話は、うん、幸せな回だった。
「彼氏…なの?それとも彼女…なの?」って質問にじわじわ笑顔になって「何言ってるんですか」って言いながらクシャっと笑うとこ、ああ牧が久々に心から笑ってる…ってこっちまで嬉しくなった。

でも、付き合ったはいいけど春田は変に意識しちゃって一緒に通勤することすら嫌がるし、当然だけどちずとは普通に並んで歩いて、それがまたお似合いなんだよね…。
しかもそれを偶然目撃しちゃう牧。
買い物に誘ったのも、自分も春田と休日にただそうやって普通に並んで歩きたかっただけなのかも。
デートって言ったら嫌がるかもしれないから、買い物ってことにして。
けどちゃんと「彼氏」ってワードは残して、自分たちは付き合ってるんだってことを春田に意識させる牧が面白い。

買い物デート楽しそうだったな。
牧が選んだ服はオシャレなんだけど、春田っぽいかと言われるとちょっと違う気もする。
ただそれがなんていうか、自分好みの格好をした、自分だけの春田って感じがして、それを嬉しそうに撮影・保存してる牧の姿が可愛かった。
それに「これからは全部牧に選んでもらおうかな」とか「牧と行ってみたい店があったんだ」ってさらっと言っちゃう春田よ…。
ほんとそういうとこだぞ。(大好き)

まあ、ラーメン屋に並んでたときのことは、確かに切ない。
ちずと合流しようって言った春田を責めたい気持ちもわからなくはないけど、春田にしてみれば「買い物」であって「デート」ではないんだよね。
牧もさ、「いいんじゃないですか」なんて心にもないこと言ってないで、「今日ぐらい二人きりがいいです」って口に出せばいいのに。
春田はちゃんと言えばきっとわかってくれるよ。
そこが牧のダメなところであり愛おしいところでもあるんだけど…。

ちずと春田は共通点が多いと思う。
家事が全然ダメだったり、優しくはあるのにデリカシーに欠けてたり。
だからこそ春田はちずには何でも話せてしまうし、一緒にいたら楽なんだろうね。
牧もそれがわかってるからちずへの引け目が強いのかも。

さっき牧は春田になかなか本心を出さないと言ったけど、「春田さんにとって俺は恥ずかしい存在なんですか?」こういうところはハッキリ言うんだ。
あんまり春田が人の目を気にするから、思わず言っちゃったのかな。
ただこれを伝えられたからこそ、その後一人になった春田が牧とのことをちゃんと考えてくれたんだと思うと、やっぱり言葉にするって大事だよ。

海での春田とちずのシーン良かったなあ…。
ちずにとっては切なかったけど、春田はちずを待っている間ずっと牧を傷つけてしまったことを悩んでて、なんで牧が傷つくのがこんなにつらいんだろう、なんで牧が武川さんのところに行くのが嫌だったんだろう、武川さんに牧から手を引けと言われても受け入れられないのはなぜだろう…

こんなことを考えていたのかどうかはさておき、ちずに牧と付き合ってるって言ってくれて、「春田も(牧くんのことが)好きなの?」に対するあの、あの、「まあ……うん」…!
表情も言葉も最高。嬉しすぎて死ぬかと思った。
ちずを待ってるときからじわじわ自覚はしてたと思う。
だけど言葉にされて、牧への気持ちが確信に変わった瞬間の顔…!!
ちずは泣いてたのにごめん、ほんとごめん、私は嬉しくて泣いてた。

で、で、ラスト手前のアレですよ、アレ。
「春田さんは春田さんのペースでいいですから。形だけじゃなくて、ちゃんと好きになってもらえるように、俺がんばりますから」
いやいや、それ以上がんばらなくていいよ。すでにどれだけの視聴者に愛されてると思ってんの。(違うそうじゃない)

でも本当に、春田はもう牧のことが好きなんだよって言ってあげたい。
海での春田の表情、録画してあるから牧に見せてあげたい。
仮に牧ががんばらないといけないとしたら、もっと自分の気持ちをはっきり春田に伝えること、相手のことばっかり優先的に考えすぎないこと、そのへんだと思うんだけどな。

その後の春田の言葉がまた最高だった。
「牧と一緒にいることは、俺にとって全然恥ずかしいことじゃないから」
ラーメン屋の前で牧に言われたことへの返答をここでするのがにくい。
言ったあとの照れ笑いもにくい。あんなの惚れる。
まだ牧に好きとは言えなかったけど、この時の牧にとっては充分嬉しい言葉だったと思う。

というか、あの、帽子をぽんってかぶせるシーン。
それをするためにコーデされたハットだと思っていたのに、まさかのアドリブって。なんか、かぶせちゃったって。田中さん罪深い。
しかも何、本番で後ろをパッとみたら牧が追いかけてきたから逃げただけって。林くんも罪深い。
なぜそんなことが自然にできるんですか。
なぜアドリブであんな最高の画が撮れるんですか。
二人は付き合っ(やめろ)

私の5話の感想長すぎ。

6話について触れる前に、私が一番好きなのは2話だったりする。
どうしてかというと、1話目と2話目の牧は、後に比べるととても感情表現が豊かな気がするから。

1話で春田が病院に運ばれた時、めちゃくちゃ心配してて、大丈夫だったってわかって安心したらなんか腹が立ってきて、春田の肩をぐいって押して泣きながら「もう俺、(春田さんになにかあったら)どうしようかと思ったんですよ!!」って怒鳴るシーン、1話だとここが一番好きで、牧は普段あんまり感情を表に出さないから、春田も「牧もそんな顔すんだね」って驚いていて。
それで、部長の気持ちを知って焦って、衝動的に春田に告白・キスする。
これって、今思えば牧らしくない行動かなって。
牧が感情のままに動くって珍しいのかなと。

そこはやっぱり自分はゲイでノンケの春田に告げるつもりなんてなかったけど、同性の部長に取られるくらいなら、とか思ったのかもしれない。
牧にとっての部長とちずの違いってやっぱりそこが大きいのかな。

部長相手には全然遠慮しない。
でもちずが絡むと全く本心をさらけ出せない。
それもあって、3話以降の牧はどんどん我慢する子になっていった気がする。

告白してキスした次の日にあれは冗談だったって春田に言ったの、切なかった。
でもそうしないと、春田は怖がってた。
牧としてもあの告白は予定外で、急ぎすぎたってわかってるからああでも言わないと一緒にいられない。
「男子校のノリ」だって、無理してちょけてたの、見ててつらかったな…。実際春田は明らかにホッとしてたし、でもそれは仕方のないことだと思う。

「男同士でキスとかマジでねえから」これもさ、確かに最低かもしれない。
でもある意味それが"普通の反応"なんだよね。
それ言われた時の牧の表情…。

1話の病室のシーンでも思ったけどなんなん、林くんって。
あんな顔、本当に牧として春田のこと好きじゃないとできなくない?
他の作品も見たけど、どれもその役を演じていると言うより生きてるって感じがする。

部長との対決のときは闘争心剥き出しで、春田さんのことは自分が一番わかってるって部長相手にマウントして、相手が部長だろうがなんだろうが絶対に春田さんは渡さない!ってすごい剣幕だった。
良いところ10個挙げるよりも、悪いところがすんなり10個も出てきてそれでも好きだなんて、愛だなあ。
部長のは恋だ。それが悪いってわけではないんだけど。

特にわんだほうでの告白が好きで、キレながら、本気で好きなんですよなんて、そんなの今まで見たことがない。
おっさんずラブは男とか女とか同性とか異性とか関係ない純愛ドラマとは言うけど、あのシーンの二人の気持ちのぶつかり方はやっぱり男同士ならではだと思う。
裏切られた気分だって言われて、傷つく牧もつらかったけど、混乱して拒絶する春田の気持ちもわかる。
そんなすぐには受け止められないよね…。

でも公園に探しに来てくれて。
このシーンの二人の演技も最高だった。
「出ていきますから、全部忘れて下さい」
「それは嫌だ」
この部分と、5話の、
「料理とか家事に困るから?」
「それは違う」
ってリンクしてるのかわからないけど、どっちも出て行こうとする牧を止めてる。
春田って普段優柔不断だけど、大事なところでは即答するのがいい。

恋愛感情ではないけど、友達として大事だから出て行こうとする牧を止めたくて、どんどん感情が昂ぶって泣いてしまう春田と、それを背中で聞いてて春田のことが嫌いになれないのが苦しくて泣いてしまう牧。
二人ともほんと、すごかった。
そのうえあの、おでこへのキス…。

やっぱり2話は、牧の感情が爆発してて好き。
それと、確かにつらくはあるんだけど、そういう意味では6話も好きなんですよ。

6話は、前半の看病のシーンがすごく可愛い。
主任のこと政宗呼びだったのは衝撃だったけど。
昔の男感がすごくて、なんか、今まではあんまり考えたくなかった牧と主任の過去の扉をOPEN THE DOORしかけたけど、そっと閉めました。

誤解されたくはないけど、ちずが牧に春田に告白していいか聞くのは、私はちょっとずるいと思った。
ずるくて、でも可愛いなぁというか。
牧がダメなんて言うと思ってないんだろうなって。

ちずは「邪魔するつもりはない、自分がすっきりしたいだけでそれ以上望んでない」とは言うけど、告白する「相手」がいて、その人にも付き合ってる「相手」がいるんだから、結果はどうあれ自己満足では済まないと私は思ってしまう。
だってちずの気持ちを知って、どうするか決めるのは春田だし。
ちずにそのつもりはなくても、春田が絶対に自分を選ばないとは限らない。
ただ、告白するのを止める権利はこの場合誰にもないもんなぁ…。

告白の時、可愛いワンピース着てたね。
そういうとこも、ほんとずるいけど可愛い、女の子らしいなって思う。
それに告白したあとの泣き顔がやばかった…。
あんな顔されたら、大事な幼馴染だし、春田が抱きしめてしまうのもわかる気がする。

ただ、悪気はないのはわかってるけど、自分のこと欠陥だらけだって言う人間にあんまり完璧完璧言わないであげて。
牧は自分に自信がないからこそ、風邪引いてつらいのに春田のために一生懸命家事やるんだよ。それが自分の取り柄だから。

ある意味、ちずはこの時自分のことだけを考えてる。
牧は、人のことを考えすぎて本当は嫌なのに全然大丈夫だって嘘をつく。
牧ももうちょっと自分勝手になれよって、健気なところもすごく好きだけど、そればっかりじゃ結局自分も相手も不幸になるって言いたくなった。

ちずのことアレコレ言ったけど、本当にちずの存在がこのドラマの切なさの要だし、だからこそこんなにも夢中になってる。
私個人の意見だけど、春田と牧の次に必要なキャラクターだと思う。
同じくらい武川主任も必要。
そもそもいらないキャラクターなんていないし。

ところで6話の牧の小悪魔感なんだろ、あれ。
ちずに会った夜、家事を済ませてチワワの本読んでる牧は全然落ち込んでなくて、むしろちょっと機嫌がよく見える。
春田が冷蔵庫開けたら、主任が持ってきたものが入ってるのがバレる、って気付いた時のあの表情、焦ってるでもなく、悪戯思いついたみたいな、あれはどう受け止めれば…。

もしかして春田に「誰か来たの?まさか武川さん?」って言ってほしかったとか?ヤキモチ妬かせたくて。
なのに、ちず?なんて言うからイラッとして「うっせーなと思って」口塞いだの?
ちょっとこの時の牧の心情がわからない。笑

何にしても牧の強引さが少し見れたのは嬉しかった。
キスした直後の表情もすごくいい。
照れたような、でもちょっとしてやったり、みたいな。
春田も動揺はしてるけど全然嫌がってる感じがしないし。
「いいですよ、別にもう」って、いいんかい!あともうってなに!
今はもう付き合ってるからキスしてもいいよって解釈するけど、いいかな?いいよね?

そのあとの「本当に俺が相手でいいんですか?」は、やっぱりちずのことを気にしてるんだろうな。
いいよ、って言われて嬉しいけどそれでも不安だから親に会ってほしくて。
でも重いと思われたくないから、付き合ってたら普通のことだ、とか別に春田さんが初めてってわけじゃない、とか言っちゃう。
春田も「どういう体で行けばいいの?息子さんを僕に下さいとかいう感じ?」ってさ、なに、もらう気があるの?
なのに、牧の反応が「バカじゃないですか」って。笑

あとここの春田もすごく人柄が出てて、親に会ってほしい、なんて言われたら普通ちょっとビビるし人によっては嫌がるかもしれない。
なのに、そこじゃなくて「ご両親がびっくりして腰抜かさないか」って心配をするんだよね。そういうところが、本当に春田らしい。

牧家がああいう雰囲気なの、ほんと救いだと思う。
お母さんも妹さんも理解あるし、牧も二人に素直になれてるし。
牧が実家では家族の影響受けてちょっと天然なのもいいな。笑
お父さんには初告白だったけど、春田に怒ってたのは息子が大事だからで、牧がゲイだってことは一言も咎めなかった。

4人でご飯食べてる時、春田がそらちゃんにデレデレしてて、怒った牧がテーブルの下で春田の内腿つねったってアドリブ、そんなの聞かなければ見えないしわからない。
なのになんでそんなイチャイチャを。
やっぱり二人は付き合っ(だからやめろ)

二人で帰り道歩いてるシーンもとても好き。
自分の作るごはんを褒められるのも嬉しいけど、自分の育った家庭の味を褒められるのはもっと嬉しいんじゃないかなって。
「結局自分が安心したかっただけ」って牧が少し不安だったことをなんとなく明かしてるのもいいし、それに対する春田の答えが「俺だって牧の家族と仲良くなりたい」ってさ…最高の答えじゃん。
長く付き合っていくことをちゃんと考えてくれてるってことじゃん。
書いてて泣けてきた。
牧が妹に嫉妬してケリ入れるシーンだってすごくかわいいし、なんでこのあとあんなふうになっちゃうんだろう。

さっきも書いたけど、ちずが春田に告白したことは別に悪いことじゃない。
春田が抱きしめたのも、仕方ない。
それに春田はちゃんと断ってくれたと思うんだ。牧がいるからって。
春田のお母さんだって、母親がそう思うのは当然だし。

誰も悪くないからこそめちゃくちゃつらい。

牧が春田の母親と話してて、「このままじゃ(春田は)結婚できないと思わない?」って聞かれた時「そうですね」って微笑むんだけど、視聴者は牧のこと知ってるから無理して笑ってるんだってわかるけど、何も知らない人にあの笑顔の画像見せたら普通の笑顔だって思うよ。
要するに牧は、そういう作り笑顔が自然に出来てしまうくらい、今まで人に本音を隠してきたのかなって。
それで、母親が帰るときにドアを閉めたあとの、あの表情…。

ちずを抱きしめたのを目撃したのは確かにとどめにはなったかもしれない。
けど、それがなくても牧は春田の母親に言われたことを春田には伝えないだろうし、一人で悩んで苦しんで結局耐えられなくて別れを選ぶんじゃないかと思う。
そのぐらい、自分のことよりも春田の幸せを優先する子なんだと思う。

でも、私は今回の牧を見て、ほんと、初めてシバきたくなったよ。
口が悪くてすみません。
別にさ、ちずに告白していいか聞かれたこととか、春田の母親のことを全部言わなくてもいい。

「さっき偶然ちずさんと抱き合ってるところを見たんですけど、やっぱり春田さんは俺よりちずさんのほうがいいですか」とか、
「春田さんは普通に結婚して、子供も作って、その方が幸せだと思う。俺にはそれができないけど、それでもいいんですか」とか、
自分が不安に思ってることを春田にぶつけてみて、判断を委ねればいいじゃない。

なんで何も言わずに全部勝手に決めるの。
春田はちゃんと話せばちゃんと考えてくれる人だと思う。
牧だってそれはわかってるはずなのに、自分のことで春田を悩ませることすら嫌なの?

自分ひとりで勝手に別れるって決めて、自分が出ていった後のためにわざと洗濯物のこととかお風呂の換気とか生ゴミの日の話をして。
「春田さんといても苦しいことばっかりです」これはある意味本音かもしれない。でもその理由を言わないとだめだよ。
「別れましょう。もう春田さんのこと好きじゃないです」って急に言われても、春田じゃなくたってそんなのわからないよ。

春田がほんの数秒の間に別れを切り出された理由を考えたけど、ちずのことも母親のことも知らないんだから、そりゃあ直前に言われた生活のことと、牧のお父さんに気に入られなかったことしか思いつかないよ。

春田が完全に自分のせいだって思って「これから家事も手伝うし、いつか牧のお父さんにも認めてもらえるように努力するから」って泣きながら言うところ、何回見ても春田が可哀想で仕方ない。

牧は、1話と2話の短い間に3回春田のことが好きだって言ってる。
それが3話以降は自分の気持ちは春田にとっては迷惑だからとでも思ったのか言わなくなって、付き合ってたときですら、行動では示してたけど言葉にはしてない。

なのに最後の最後にあんな顔して「俺は…………、春田さんのことなんか好きじゃない」って、今までで一番、気持ちを込めた告白をするのは悲しすぎるよ。

春田だって、状況を受け入れられてなくて、
自分が悪いから、牧が苦しんでいて幸せじゃない。
そんなふうに自分を責めてる時に「好きじゃない」って言われてその真意に気付くのなんて無理だと思う。

あそこで牧の気持ちを無視して「それでも俺は牧のことが好きだから別れたくない」って言えたら良かったのかもしれないけど、春田もまた人の気持ちに寄り添う人だと思うから、できなかったんじゃないかな。

お互いがお互いを大切に想いすぎてるから別れるなんて、そんなことあっていいの?

それでも6話が好きなのは、春田を想っての嘘とはいえ、牧の感情が溢れてるから。
牧は感情を殺し気味だから、泣いたり叫んだりするのを見るとつらいけど、少し安心する。


というか、冷静に考えたらこれドラマだった。
田中圭さんと林遣都さんの演技が本当に凄すぎて、感情がリアルに伝わってくるからとても作りものとは思えなくて。
春田と牧がこの二人じゃなかったらここまで感情移入してないかもしれない。

誰かに無理やり趣味嗜好を押し付けるのは嫌だけど、6話のあのシーンは本当全人類に見てほしいくらい。というかおっさんずラブというドラマ自体見てほしいけど。

7話で春田がなんで部長と同棲してるのとか、結婚式のこととかは正直今はあんまり考えたくない。
でも、ちずが牧に「後悔してほしくない」って言ってるシーンとか、牧が橋の上で「ふざっけんじゃねえよ!!」って叫んでるところとかみると、楽しみだなって思う。

最後に、最終回は度肝を抜かれる、これぞ「おっさんずラブ」だと言える結末って、牧と別れて一年経って今部長と同棲してること以上の衝撃なんてあるの…?めっちゃ怖い。
上の言葉だけで想像したら、上海に行った春田が5年後くらいに帰ってきて牧とともに本当の意味でおっさんになってくっつく、くらいしか思いつかないんだけど。10000000000%ないな。

それにしても文章が長過ぎた。
最後まで読んでくれた人が果たしているのかわからないけどごめんなさい。
ありがとうございました。

※6話を見た後、感情がぐちゃぐちゃのまま書いたので冷静になった今少しだけ加筆

牧に自分の本心をもっと伝えろ!って言うけど、そんなに簡単じゃないこともわかってるし、それができない牧だからこんなに感情移入してしまうんだと思う。そういう牧だから応援したくなるんだと思う。
でも、肩入れしてるからこそ余計に、6話はすごく牧に腹が立った。

だから、最後は絶対に誰かの幸せだけじゃなくて自分の幸せも追求してほしい。
春田にも牧にも、お互いが必要だって強く思ってほしいし、同じ熱量でぶつかってほしい。以上です。

(こちらでのスキ、Twitterでのいいね、リツイート、コメント、ありがとうございました!)




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