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大学でゲストスピーカーに呼ばれた話1 ネパール

「授業でゲストスピーカーやってくれませんか?」

ナガランドからの帰り道、飛行機で隣になったスミダさん(仮名)は、私の母校で講師をやっている人だった。
(俺なんかが教壇に立っていいのか。。。?でも貴重な経験になりそうだし。。)
「ぜひ、よろしくおねがいします!」
ほとんど二つ返事で答えた。

9月21日。打合せのため池袋の中華フードコートへ。
授業用の質問リストをもらった。

①これまでの海外経験(学生時代の旅行 海外勤務)

私は、ありがたいことに、いくつかの国を旅させてもらっています。
いろいろな旅行が思い浮かんでは消えていきます。
当時の彼女と回ったマケドニアやモンテネグロ、ハンガリー。
男二人旅のタイ・ラオス・ベトナム。
はじめて海外での日本語教育に携わったカンボジア。
景色の綺麗さ暫定一位、クルグズスタン(キルギス)。
私が登壇する授業はすべて大学1年生ということで、今回はネパールをピックアップします。

ネパール

ネパールは私のはじめての一人旅でした。
2013年9月15日から9月25日まで。
奇しくも10年前。
この文章を書いている今は2023年9月21日21時17分です。
ちょうど10年前の今この時間、ネパール旅で一番きれいな夕日をみていました。(日本とネパールの時差は3時間15分です。)

南部の村。ゾウに乗りに行った帰り道。
トラックの荷台。観光客と地元の人が一緒に。
モモ(ネパールの餃子)を食べながら、旅中で一番きれいな夕日を見ていました。

ネパール南部チトワンのソウハリ村に来ました。
南部ということで、山岳地帯のネパールの中では蒸し暑い所でした。植生もカトマンズやポカラとちがい密林が生い茂っています。
ゲストハウスでのんびりしていると、直射日光に当てられた現地で購入したライターが爆発、なんてことがありました。
周りに川と森しかないので、もちろんゾウに乗ったり、川下りハイキングなどのアクティビティをしたのですが、なんだかずっとのんびりゆったりしていた気がします。
時間がゆっくりと流れる場所でした。

ライター爆発現場


しかし、ネパールの旅で一番衝撃的だったのは、間違いなくポカラの夜です。いつか記事を書けたらと思います。

さて、ネパールの首都はカトマンズです。
カトマンズと言えば、かつてバックパッカーの聖地と呼ばれヒッピー達が集ったと聞きます。沢木耕太郎著「深夜特急」では、あまり良く書かれていないカトマンズ。「だ・である調」で書かれている本作の中で、なぜかカトマンズだけ「です・ます調」になっています。
そんなカトマンズに逆に引かれてやってきたのでした。

カトマンズの安宿街であるタメル地区で宿を探します。
当時はまだスマートフォンを持っておらず、「地球の歩き方」を握りしめて宿を探したものです。(「地球の歩き方」を持たないでこそ本当のバックパッカーだ、なんで言葉もよく聞きました。)

最終日だったし中上級の宿にチェックイン。
嬉しいことにストリート沿いの部屋で。
窓を開けると、日本よりもどんよりとした雨と土の匂いに混ざって、ホテル・カリフォルニアが聞こえてきました。
タメルの古い建物群の中を反響するイーグルス。
小説のようなアンバランス。
もっとも「タメルらしい」瞬間を感じました。

ホテル・カリフォルニアが聞こえてきます。
ライブハウスのロックミュージック、紫の明かりの中に漂うシーシャの白い煙、露天のハンディクラフト。ローカルと西欧が混じりあう町がタメルです。

つづきます。

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