借金or風俗

四月が来た。
「こんな時期なのに肌寒い」なんて言葉があちらこちらで飛び交う。桜はいつの間にか咲き、雨とともに散りゆく。

そう、春だ。
出会いと別れの季節と称されるこの四月に、どうしても、もう1度伝えておきたいことがある。

「風俗には手を出すな」
何度も訴えてきたこれを、もう一度しつこく、ここで叫びたいと思う。

少し前、こんなダイレクトメッセージが届いた。

「yuzukaさんが風俗で働くことに反対していることは知っています。そのうえで今、金銭的にどうしようもない状況です。サラ金でお金を借りるか、風俗で働くかの二択まで来ているのです」

彼女はこう続ける。

「お金を借りるよりも、自分で働いて稼いだ方が、真っ当な気がします。このお金さえ用意出来れば、すぐに風俗を辞めるつもりです。覚悟は出来ていますが、この選択は、正しいのでしょうか」

結論から言う。

風俗で働くくらいなら、サラ金で金を借りた方が、うんとマシだ。比べ物にならないほど、ずっとずっとマシだ。

決してまだ、風俗で働く段階ではない。あなたはまだ、足を踏み入れてはいけない。

風俗で働けば、お金を借りなくても済む。
これは一見、「お金を用意する手段」があるのに、それをせず、お金を借りることを選ぶかどうかの話のように捉えられるかもしれない。

しかし、その捉え方自体が、大変危険なのだ。

「必要なお金が無い」という状況に陥った時、「体を売る」という手段を、選択肢に入れてはいけない。

そもそも、「体を売らなければ手に入らないお金」など、「どうにかなるお金」のうちには入らないのだ。
無いものとして考えるべきであり、そこを頼りにするのは、大変危険だ。

体を売れば、どうにかなる

この感覚が染み付いてしまえば、あなたはこの先も、風俗勤務をし続ける。

今回の問題が解決した後も、一度染み付いたその感覚は、決して拭うことができない。

「終われば辞める」と思っていても、ことあるごとに「体を売る」選択肢が浮上し、そしてそのハードルも下がっていく。

そうなれば終わりだ。
あなたも立派な「万年風俗嬢」。両足どっぷり、夜の世界に浸かってしまうことになるのだ。

サラ金でお金を借りれば、苦労をすることになるだろう。

借りたお金は返さなければならない。
利息はつくし、そのぶん時間を費やして、真っ当な手段で労働しなくてはならない。

だけど、だから良いのだ。
「お金を作ることは大変なことなんだ」ということを身に染みて体験すれば、金銭感覚の麻痺は起こらない。

金さえ返せば、あなたの心には、引っかき傷すら残らないであろう。
残るのはカード会社からの「信用」くらいだ。

では、風俗はどうだ。
もしもあなたの必要なお金を一瞬で用意できたとしても、体を売った記憶や事実は、あなたの頭から、一生消えることがない。

それだけではない。
「金がないなら体を売る」
その選択肢が、あなたの中に深く深く、根付いてしまう。

それがどれだけ恐ろしいことか、気づいていない人が、多すぎるのだ。

風俗嬢にはなるな。できるだけ、なるな。
もしもあなたが何かと、「風俗嬢になる」という選択肢を天秤にかけるときがあるとしたら。

その相手が「死」であった場合にのみ、私はあなたの背中を押す。

**死ぬか、風俗嬢になるか。 **

それくらいの状況にならない限り、この世界には踏み込んで欲しくないのだ。

手を繋いだり、キスをしたり、セックスをしたり。そういう行為を「愛」と紐付けて、大切な人とだけ行う。

それがどれだけ大切で、素晴らしいことか。
どれだけ尊い感覚か。私は、よく知っている。

だから、大切にしてほしい。
あなたのその綺麗な心を、汚い色に、染めてほしくないのである。

【前回の記事 風俗で働くべきか否か

yuzuka

#コラム #風俗嬢

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yuzuka

コメント5件

ちなみにですが、行政も様々な支援を用意しています。もちろん行政ですべての問題が解決できるわけではなく、職員にも当たりハズレがありどこまで親切に対応してくれるかはマチマチですが、行政の支援があることを知らずに安易にサラ金を借りてしまうケースも多々あるので、こういった相談があったときは行政サービスも一言紹介してあげてください。
本当に選択を間違わないでいただきたいです。何度でも賛成していきたい記事です。
もしかしたら男にはわかりにくいのかもしれませんが、「体を売った」というビジョンがつきまとう状態は、女性によってはかなり重い現実として後に残るのかもしれないんですね。
もっとずっとずっとずっと昔に、yuzukaさんの文章と出会いたかったです。
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