美食エッセー少2

第5回 失敗の料理が高評価である不思議

「おいしさ」というのが何なのか、実のところよくわからない。本当においしいものなどあるのだろうか? そんなことをよく思う。

わたしの妻は中国人で、一歳半を超えた愛娘と栃木で暮らしている。週に一度ほど愛車を飛ばしてそこへ行くのだけれど、栃木では大抵、わたしが料理を作る。

先週、こんなことがあった。

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