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ちょいと変わったノンさん      ~るいの家編~

おれ、るい。
「るいるい!今日こそは行かせてもらうからね!」
こっちはノンさん。
「今日⁈でもなぁ。母さんに聞かないとなぁ。」
とおれは言った。何の話をしているかって?もちろん、おれの家にノンさんが行きたいという話だ。
「なんで?昨日もそう言ってたじゃん。」
とノンさん。
「そうだな。よし、じゃあ今日来て。でもおれの家、ノンさんの家と違って小さいから期待しないでね!」
とおれは言った。

るいの家

「母さんただいま~。」
とおれは言った。
「あら。るいお帰り。それより、今日、誰が来るの?」
と母さん。
「っへ?」
おれは予想をしていなかった出来事が起きたから間抜けな声を出した。
「っへ?じゃなくて、ノンちゃんでしょ?」
と母さん。無言になっているおれを見た母さんは
「あれ?間違ってた?」
と聞いた。
「間違ってないよ。なんでわかったの?」
とおれは聞いた。
「何年るいのお母さんやってると思うの。まず、ただいまっていう時の声のトーンが少しだけ高かった。これは、誰かを家に呼ぶときにあるるいの症状よ。後、っへ?の声が少し緊張してたから、女の子かな?ってなって。で、るいが招きそうな女の子と言ったらノンちゃんだけだし。」
・・・・・・全くわからない。見覚えないし。

””ピンポーン””

「あ、来た来た!るい、出てきなさい。」
と母さん。おれは急いで玄関のドアを開けた。
「あ、るいる~い。なかなか出てこないからポストの中で宿題してた~。」
とノンさんは呑気に言った。は?ポストの中で宿題?
「上がって上がって。」
とおれは戸惑いながら言った。

「お邪魔します。」
とノンさんは言った。礼儀正しい。
「あ、いらっしゃいノンちゃん。」
と母さん。ノンさんは
「るいるいのお母さん。聞きたいことがあります。」
といった。母さんは
「な~に~?敬語じゃなくていいよ~。」
と上機嫌で言った。恥ずかしい。おれは顔を手で覆った。
「あの、嵐とはどんな関係でした?」
とノンさん。
「嵐?ノンちゃんのお母さんだよね~。う~ん。

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