二年前の日記 11/13

2017/11/13

 高知県四万十川の沈下橋と言えば、川が増水すると橋が水面の下に隠れてしまうことで有名であるが、その沈下橋の一部が、文字通り沈下した模様。橋脚のうち一本だけが1mほど沈み込み、橋の路面がV字型になってしまった。車で通った人が気づいたらしいのだが、よくあんな柵もない橋を車で通れるな。怖いだろう。橋が沈んだことよりそれに驚いた。

 橋脚が沈んだと言えば南海本線の樽井-尾崎間の鉄橋の橋脚も先般の台風の際に沈んだまま、まだ全面復旧はできていない。現在はこの区間だけ単線運行で電車が走っている。単線運行とか出来るのだな。技術力が凄いのかどうかよくわからんが。

 ともあれ、沈下橋の復旧には金も時間も相当かかるだろう。観光客の数にも影響があるかもしれない。いや、あえて今のV字沈下橋を見に行くという手もあるのだが。


 イタリアのローマ市には有名なトレビの泉がある。背を向けてコインを投げ込めば、再びローマに戻ってこれるという言い伝えがある泉だ。ちなみに日本の観光地でも池や湧き水にコインを投げ込む者がいるが、あれは何の意味もない。単に水を汚すだけの無駄な行動である。

 さて、そのトレビの泉に投げ込まれるコインの総額は、年間100万ユーロ(約1億3200万円)に上るらしい。それを財政難に苦しむローマ市の予算として使えないだろうか、とローマ市が検討しているという。夢も希望もない話だが、良いのではないか。

 別にコインを泉から取り除いたらといって、投げた者が二度とローマに戻れなくなる訳でもなし、放っておいたらどんどん貯まるし、泉をさらうのも金がかかるだろうし、立ってる者は親でも使えとの言葉があるように、利用できるものはすべて利用するのが合理主義というものだろう。観光客も自分の投げ込んだコインがまったくの無駄にならずにローマ市の財政に寄与するというのなら、思う存分コインを投げ込める。まさにWin-Winではないか。

 まあ、いろんな面で間抜けな話だとは思うのだが。


 世界最高峰エベレストの近くにアマ・ダブラム山という山があるのだそうな。そこから飛び降りた、と書くと自殺したかのようだが、そうではなく、世界7大陸最高峰からのジャンプを目指していたベースジャンピング――建造物や断崖などからジャンプしてパラシュートで着地するスポーツらしい――の世界記録保持者のロシア人男性が、ジャンプした後事故に遭い死亡した。うん、自殺ではないけど、限りなく自殺に近いだろうこれ。

 ロシア人はこういうの好きなイメージがある。パルクールとかでも日本人なら公園とか街角でするものをビルの屋上とかでやってる。高さに対する感覚が麻痺しているのではないか。何故だ。寒いからか、ウォッカを飲むからか。自分には到底理解出来ない世界の話である。

 お悔やみは申し上げるが、これ死体を引き上げに行く人たちが大変だろうなあ、と同情してしまう。もちろん冒険と挑戦があってこその人類の繁栄であることは理解しているつもりだが、そこで挑戦しなくても、と思わなくもないところである。合掌。


※ 池にコインを投げ込む人は世界中にいて、動物園や自然公園の死んだカメやワニのお腹の中からコインが出て来る、なんて話もあります。まったく迷惑なことです。ちょっと想像力を働かせればいいのに、自己満足のためならそんな事などどうでも良くなるのでしょうね。

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