二年前の日記 1/15

2018/01/15

 自分は小説を書く際、一太郎を使っている。縦書きのレイアウトが美しく、文字数の計算を自動でやってくれるのが気に入って使っているのだが、それを必要としない者には無用の長物であろうとは思う。

 農林水産省は働き方改革の一環として、この1月から文書作成ソフトをMicrosoftのWordに統一し、順次切り替えを行っているという。それまでは一太郎を併用していたのだそうだ。と言うか、農水省では一太郎の比率の方が高かったという。何故。

 役所の文書などというのは、基本フォーマットが決まったものがほとんどを占めるであろうに、一太郎を使う必要性などそもそもなかったのではあるまいか。まあ役所だからこそ、国産ワープロソフトを率先して使用していたのかも知れないが、普通に考えて非効率である。それにWordというかMicrosoft Officeはスマホやタブレットにも対応しているし、仕事で使うならWordだろう。一太郎はあくまで「美しい日本語文書」を作成するためのソフトであり、数をこなすには向いていない。趣味で小説や詩を書いたり、その同人誌を作ったりするような人たちのための物なのだ。

 もちろんジャストシステムは「一太郎は業務文書にも使えます」と言いたいだろうが、データのやりとりをする前提なら、シェアの大きなMicrosoft Wordの方が便利なのは言うまでもない。一太郎でWordの文書は読み込めるが、Wordでは一太郎の文書は読み込めない。厳密には開くだけなら可能だが、編集も保存も出来ないのだから使いようがないのだ。

 まあ、またこれで一段と一太郎のシェアは縮小した訳であるが、業務利用はともかく、一般の利用にはまだ改善の余地はあるだろう。特に値段。何とかしてもう少し手を出しやすい値段設定には出来ないものだろうか。自分は趣味で文章を書く人はこれから増えるのではないかと思っている。SNSの普及などで、短文を書く習慣を持つ人が増えたからだ。まだ一太郎が生き残れるニッチは存在する。何とか頑張って欲しいところである。


 さて役所と並んで堅い職場と言えば、銀行がその代表であるが、最近は銀行員の転職希望が増えているらしい。まあ不景気なのだから仕方ない。株価が上がっても銀行の収益が上がる訳ではないし。大企業は儲かっても内部留保という形で資産を保有するから、銀行にまで金が回ってこない。金回りの良い企業が銀行からバンバン融資を受けるなんて時代ではなくなってしまった。

 まあ銀行の方も貸し渋りとかしているのだから自業自得な面はあるのだが、昔のように銀行員イコール安泰な職場ではなくなっているのだろう。しかし銀行員までが労働市場に出回るとなれば、流動性は一段と高まる。優秀な人材が欲しい企業にとっては棚ぼたといったところだろうか。

 何にせよ、求められるうちが華である。銀行で働いた実務経験を持つ人間であれば、転職もまた悪くないはずだ。自分のように求められもしないのに転職を繰り返した者からすれば、羨ましい限り。若ければ新天地を開拓するのもまた楽しかろう。張り切って新しい仕事に取り組んで頂きたい。自分にはもう無理な話だけれど。


 自分は動物取扱業者の動物取扱責任者なので、年に1回講習を受ける。そのたびに毎回聞くのが、人獣共通感染症に関する話である。ブルセラ病とかパスツレラ症とかオウム病とか鳥インフルエンザとか。しかし十数年毎年講習を受けているのだが、「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症」という名前は聞いたことがない。次回の講習では聞くことになるのかも知れない。

 平成28年5月に福岡県で救急搬送され3日後に死亡した60代の女性が、このコリネバクテリウム・ウルセランス感染症であったと、産経新聞の厚生労働省への取材で判明したという。この病気はジフテリアによく似た症状を示すらしいが、人から人へ感染することはほぼないと見られている。亡くなった女性は野良猫に餌やりをしていたらしい。

 国内では平成13年に初めて確認されて以降、過去25件の感染例が報告されているとのこと。ただ珍しい感染症であるが故に「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症法)に基づく届け出義務がなく、見逃されている可能性もあるのだそうな。

 なお、この病気は放置していれば死に至ることもあるが、基本的には抗菌薬で治療可能であるそうなので、ペットを飼っている人は頭の隅に入れておいても良いのではなかろうか。と言いつつも自分は放置しそうな気がしないでもないが。


 日本でいわゆる『フランスパン』といえば『バゲット』のことを指す。そのバゲットを世界遺産にできないものかと、フランスのマクロン大統領が意欲を見せているという。何でもイタリアのピザ職人の技術が世界遺産に登録されているそうで、「だったらバゲットもありだろう」ということらしい。まあ頑張ってみれば良いのではないか。

 ちなみに、バゲットは大好きである。バゲットとかエピとか、人を殴り殺せそうなほど固いパンが大好物なのだ。もちろん外はカッチカチで中はしっとりしているのが大前提であるが。そういえばもう長いことバゲットを食べていない。近くに美味しいパン屋もないしな。と思ったら、いまの家の近所にはあるようだ。一度買ってみるか。


 京都の西本願寺で、「おかみそりの儀」が行われたのだそうな。要するに新成人の頭にカミソリの刃を当てることで、仏門への帰依を誓う行事らしい。

 言うまでもなく、新成人の頭にカミソリを当てたら仏門に帰依したことになる、といずれかの経典に書かれてある訳ではない。日本人の作ったマイルールである。そのうちスマホでQRコードを読み取ったら仏門に帰依したことになる宗派とか出てくるかも知れない。西本願寺のやっていることと本質的に差はないのだし、それはそれでOKだろう。もちろん馬鹿にするが。


※ コリネバクテリウム・ウルセランス感染症については、いまだに聞きませんね。まあ動物取扱責任者講習で出すにはレア過ぎるのかも知れません。
 QRコードを読めば仏門に帰依したことになる、なんて話はまだ聞きませんが、お賽銭や頒布品(何で商品じゃないんでしょうね、馬鹿馬鹿しい)の決済にQRコードを使う試みは増えているそうです。地獄の沙汰も何とかペイなんでしょうか。
 一太郎は使い慣れているのでバージョンアップもしていますが、ホント小説でも書かない限り必要はないと思います。誰でも彼でもオススメはしませんね。

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