ドラマ『やまとなでしこ』に憧れるの巻

昔々、私が小学三年生の時のことである。
書道の先生がとにかく怖かった。彼女をZ先生と呼ぼう。
その書道の時間に、クラスメイトの女の子がずっと昨日放送していた「やまとなでしこ」の話をしていて、Z先生に注意されていた(月9だったので、書道の時間は火曜日だったのだろうか?)
「たしかにやまとなでしこは面白いけどな、これ以上しゃべったらクラスの前でEverything歌わせるからな!」
これが私の中の「やまとなでしこ」の記憶である。​

私のファースト『やまとなでしこ』

そのドラマを私が初めて見たのは、中学生の頃であった。
その時、平日の4時~5時頃には必ずドラマの再放送をしていた。
初めて見た回がどのエピソードであったのかは思い出せないのだが、松嶋菜々子演じる桜子に私はハートを撃ち抜かれてしまったのだ。「なんて・・・かわいいんだ・・・!!!!」お金が大好き、愛なんて信じない、お金が一番ということを公言する彼女は控えめに言っても性格がいいとは思えないのだが、そんな彼女に「ごめんなさ~い!」とか言われたら、もう何されたって許しちゃうよね・・・。
なおかつ、相手役の中原欧介演じる堤真一が若くて格好良い!しばらくの間、私の好きな人は堤真一であったくらいだ(キムタク主演の『グッド・ラック』も大好きでした)。

私の好きなシーン:結婚式を抜け出した翌日の魚春前での告白シーン

第10話で、桜子が東十条さんと結婚式を挙げるシーンがある。結局、欧介が怪我をしたという話を耳にした桜子が結婚式をトンズラしたことで中止になっちゃうんですけどね。その翌朝、欧介の元に桜子がやってきます。
「お金持ちじゃない人は、いてもいなくても同じ、そう思ってました。でも、そうではなかったんです。あなたは・・・いつの間にか・・・私の中に・・・いた・・・?」
全くと言っていいほど素直じゃない告白じゃないんですけど、松嶋菜々子の演技力にぐっときます・・・。さらに、この告白を欧介は断ってしまうんだよなぁ。このシーン、1番好きなんですけど、先日の再放送の時にはカットされていて残念でした・・・。ドラマの大筋には必要はないけど、大切なシーン、それがここだったと思うんですよね。ここが映画『ノッティングヒルの恋人』のジュリア・ロバーツの告白シーンと同じようでものすごく好き。

桜子に憧れた女の子の末路

中学生の時にこのドラマを見てしまった私の脳内には「合コン=私の欧介さんと出会える場所」というとんでも思考がインプットされてしまっていた。よって私は大学生になった瞬間に合コンに行きまくった、むしろ開きまくった。少ない人脈の中から、有名大学の男の子との合コンをセッティングしまくったのだ。だがしかし、全く出会えなかった。私の魅力がなかったこともあるだろう。あんな風に魅力的な桜子さんと自分の違いに気づくべきだったんですけど笑 その後も合コンに精を出すも、全く出会えなかった(当たり前である)。

さらに、話し方や態度も少しばかり桜子を意識していた。当時の私は、あれが松嶋菜々子だから許されるということに気づいていなかったのだ!今考えると、なんでアホなのだろうと思う。


そうして年を取り、ドラマの桜子の年齢を超えた私は、未だ私だけの欧介さんには出会えていない。

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