メキシコペソ 3月4週目 利下げの開始

まさかのペソ円9.0超え。もし昔に戻れるなら、少々損していてもペソは絶対に売るなと言いたい。特に5.0前後で大きく売り買いしていた時があったので、じっとしていれば幸せな人生だったかも。
もし、今回金利据置だったら今週ペソ円9.1、米国大統領選挙まではもっともっといきそうだったと思っています。

日経株価も4万円超えて、これは来週末から配当権利日落ちで調整に入ると思っていますが、4万円割れぐらいのところでレンジ相場になるのでしょうか?
個人的には明るい将来が見えないので、よりいっそう倹約に励もうと思っています。

利下げ開始

22日の政策金利会合で3年ぶりの利下げが発表され11.00%となりました。これはこれから6会合連続(5,6,8,9,11,12月)0.25%の利下げで、年末目標政策金利9.50を意識していると思います。米国が年内3回利下げで年末4.50~4.75%の予定なので金利差は6.5%から5.0%へと縮小が予想されます。

今回の政策金利会合、気になっていたので22日の早朝からドルペソのチャートとメキシコ中銀のホームページを覗いてましたが、利下げ後もドルペソは市場の想定内、無反応で「まあ、そんなものか」という感じでした。今後じわじわ利下げなので、ドルペソの相場は年末18.00ぐらいの想定が正しい気がします。

ただし、シェインバウム氏で相場は動かないと思いますが、トランプ氏は理解不能。前回はドル安政策だったと記憶していますが、今回は不法移民に怒っている国民を味方にするため、インフレ政策は(バイデン大統領の反対側の)タカ派、結果的に大統領選前後はドル高になると漠然と思っています。

利下げ後の10年物国債ですが、1日ではチャートも変わるものでもなく、来週落ちても9.5%が9.3%になるぐらいと想像しています。住宅金利も9.5%ぐらいで変わらないので、今のところ住宅需要や消費がこの利下げで影響を受けるとは思えません。

直近でドルペソは 16.60~17.50のレンジで動きそうです。

今回の金融会合、エスピノーサ副総裁だけが利下げ反対で、4対1でした。投票権のあるの5人のうち、エスピノーサ副総裁とヒース副総裁が専門家かつ古株で、この2人が反対すれば据置と思っていましたが、「時期尚早の利下げ」に警告していたヒース副総裁が賛成に回るのは意外でした。これは来月の議事録を読んでみようと思っています。

メキシコ中銀のEl objetivo para la Tasa de Interés Interbancaria a 1 día (tasa objetivo) disminuye en 25 puntos base には、ディスインフレが進行していることを認めつつも、引き続き慎重な金融政策運営に値する課題やリスクが残っているとのこと、追加利下げは確定してないことの含みを持っていました。その後に発表された3月中間CPIでは総合もコアも0.1%未満の上昇で、直近は若干上がりそうな雰囲気です。

FOMCは金利据置

パウエル会見、テレビで見ていましたがサプライズなしの金利据置。年内3回利下げを予定しているとのことですが懐疑的です。大統領選まではどうかと思ってしまいます。

FOMC当日のチャートですが米国時間21時に直滑降がありますが、原因が「日銀が7月か10月に追加利上げを検討」との日経情報みたいで謎です。この時間に日経新聞が情報出すとは思えませんし、こんな情報に外国人トレーダーが反応するとも思えません。小規模な為替介入があったのかもと疑問に思っています。

日銀マイナス金利解除

先週、日銀会合前にマイナス金利解除の記事がでていて違和感感じました。事前にマスコミにリークするなら会合の存在自体が無意味だし、情報が本物なら確実にインサイダー。日銀のやり方はおかしいと思います。

マイナス金利解除の植田会見見ていましたが、0.1%の利上げ、YCCも制限なしと言いながらもコントロールするとよくよく考えるとほぼ現状維持。当面、円安傾向は変わりそうにありません。またこれまで152円のラインと思っていましたが、現状では為替介入のラインは155円ぐらいまでハードルが上がった気がしています。

経済専門家の意見を聞いていてよくわからないのがインフレ率2%。これはその数字が一番失業率が低くなると言う経済理論からのはずで、そもそもここ10年以上OECDトップクラスの低失業率を続けている日本はこの理論の対象外。
また日本全体の消費の35%が65歳以上とか。賃上げといいながらも、老年層と中小企業勤務者や派遣社員にとっては関係ないので、デフレの給与が上がらなくとも物価も上がらない方がありがたい層も多いはず。それに賃上げ>インフレ なら経済循環が良くなると言いながらも、現実は 賃上げ<(インフレ+税金社会保障)でますます経済循環が悪くなりそう。問題あったり偏っていたりしても、今は「消費税0」を叫ぶ政党が経済政策で正しい気がします。

あと投資をすすめる政治家にも。日経平均のチャートを眺めたら右肩下がりの期間の方が長いのは誰でも分かるので、上手く立ち回った人以外は大体損をしているはず。一般庶民を舐めているとしか思えません。

トピック

通貨:
先週16.72から週末は16.77
利下げ開始も市場はペソ安に反応せず、インフレ率の上昇に若干反応
メキシコ中銀は2024年のドルペソを18.53前後と予想
シティは2024年末のドルペソを18.00前後と修正

メキシコ株:
週末株価は56.2から56.6

メキシコ中銀:
現在政策金利11.00%:次回の政策金利は5月9日
3月21日の政策金利会合は4対1で0.25利下げ
年末金利予測は9.5%で1.50%、0.25%の利下げ6回分を予測
(次回5,6,8,9,11,12月の全月)

メキシコ2024年末経済成長率予想
3.0%・・・メキシコ財務省
2.9%・・・BBVA
2.8%・・・メキシコ中銀
2.7%・・・IMF
2.5%・・・OECD
2.3%・・・ムーディーズ
2.2%・・・シティ

金融:
2023年メキシコで営業する銀行の利益は2718億ペソで過去最高を更新

消費者物価指数:
2月の年間インフレ率は4.40%、前月4.88%より0.48改善
2月の年間コアインフレ率は4.64%、前月4.76%より0.12改善
3月中間の年間インフレ率は4.48%
3月中間の年間コアインフレ率は4.69%
イースターの観光サービスがインフレを牽引

メキシコ中銀:年末年間インフレ率を3.6%と予測

貿易収支・経常収支:
貿易収支 1月:-43.2億ドル、12月:42.4億ドル、11月:6.3億ドル
輸入額 1月:462.7億ドル、12月:450.1億ドル、11月:496.2億ドル
輸出額 1月:419.6億ドル、12月:492.5億ドル、11月:502.5億ドル
1月は製造品、特に自動車の輸出が不調
輸入は(高給)消費財と投資財が牽引

2023年も米国からの送金は好調で最高更新の633億ドル
シティは2024年の送金総額を670億ドルと予想
1月送金額は45.8億ドル 前年同月より3.1%増加、前月より1.8%減少

小売り売上:
メキシコ中銀:メキシコの消費者信用総額1.36兆ペソ、実質年率13.5%増加
ANTAD:1月の売上1252億ペソ、前年同月比6.7%
1月の消費者信頼感指数は47.1、過去20年で5番目に楽観的
INEGI:2023年通年のメキシコ個人消費は4.39%増加

雇用・失業率:
INEGI:1月失業率は2.8%、2023年全体で平均2.8%、18年間で最低
IMSS:メキシコの平均賃金は日給573.4ペソ
AMLOはインフレ率以上に最低賃金を上昇するよう憲法改定を提案

製造業・自動車:
2月の輸出台数は28.2万台で年間累積53.6万台で前年同期比14.6%増加
2月の生産台数は31.8万台で年間累積62.6万台で前年同期比8.6%増加
自動車産業は2024年の生産台数を400万以上と予測、そのうち輸出は300~350万台を想定

BBVA:2月製造業は前年同期比1.2%下落
1月の建設額は前年同期比4.1%減少

財務省:2024年から3ヶ月で310億ドルの海外直接投資発表
財務省:2024年の外国直接投資20%増加、400億ドルを期待
1月の景況感は前年同月比54.4%で好況を維持も限月より0.1%低下

食品:

エネルギー:
メキシコバスケットは75.89から7.18
イランは石油増産もウクライナのロシア油田攻撃で原油価格は不安定
PEMEXは2025年にガソリン時給とを約束

USMCA:
エネルギー国有化は引き続き論点
米国遺伝子組換えトウモロコシの使用を禁止するメキシコを提訴
アメリカーメキシコ間の鉄鋼アルミニウム貿易の透明性を協議
メキシコ経由の中国車輸出関税率にアメリカがクレーム
1月の対米貿易総額は645億ドルでカナダ597億ドル、中国479億ドルを引き離す
テキサス州警察に不法移民疑惑者を逮捕、強制送還の権限付与施行容認の米最高裁にメキシコ与野党ともに大抗議

USMCA以外:

観光業:

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