自己投資の適切な金額

「ビジネスをしていく上で自己投資が有効なことはわかるのですが、どれくらいの自己投資額が良いのでしょうか?」

という質問をいただきました。

ビジネスをする、ということは、人様からお金をいただく、ということなので、自分自身もお金を支払って学んでいる、ということはとても大切なことです。

「自分はお金をもらいたいけど、自分自身はお金を払いたくない」
なんていう考え方は真っ先に捨てなければなりません。

第一、今現在ビジネスで活躍している方は、
「売り物」についても、
「売り方」についても、
しっかり自己投資をして学んでいる方です。

実際どんな業界でも、そういう人が活躍しているという現実があります。

そんな中に、
「私は自己投資をしないで我流で頑張ります」
と飛び込んでいっても、到底かなうわけがないんです。
(よっぽど特殊な才能があれば話は別かもしれませんが)

スポーツだって同じですよね。

プロ選手はみんなコーチをつけています。

その中で
「私はコーチなんてつけるお金はもったいないから自分でやります」
とコーチ代をケチった人が、
プロ選手になんてなれません。

ビジネスであれば、
「売り物」と「売り方」にきちんとお金をかけるのは、
お客さんのためを考えても当たり前なことなんです。


では、その金額というのはどれくらいが適切なのでしょうか。

ここではあえて、
「自己投資対象の商品の質」
については考えないものとします。

なぜなら、
通常は金額が上がればそれだけ内容は良いものになり、
サポートも手厚いものとなるので、
200万でも500万でも1000万でも、
自己投資可能ならば金額は大きい方が良い、
という理屈になってしまうからです。

なので、
「自己投資額が感情に及ぼす効果」
を元に、適切な自己投資額を考える、
という話をしてみようと思います。


僕は、
「ある感情を利用する」
ということが大事だと思っています。

それは、
「せっかくだから元を取りたい」
という感情です。

「これだけ自己投資をしたんだから、せっかくだから元を取りたい」
という感情がはたらく金額を、自己投資額として設定してみる、
ということです。

これが1000円2000円だと、
おそらくすぐに自己投資をした額としては忘れてしまいます。

「積み本」なんかがまさにそうですよね。

1万円、2万円、3万円くらいだと、
少しは元を取ろうという気持ちが働くと思いますが、
その気持ちもそんなに長続きしないでしょう。

それくらいの金額は、割と趣味や日常で使ってしまっているからです。

自己投資というのは、
その人の中での「優先順位」を上げる効果があります。

「これだけ投資したんだから、遊んでる場合じゃないな」
「これだけ投資したんだから、飲み会はちょっと我慢だ」

こんなふうに思える金額にするというのが大事です。

つまり、趣味や日常で、ちょっと使わないような金額ということです。

そしてこの金額というのは、
「一括で払えないこともないけど、ちょっと分割も検討する」
という程度の金額なのではないか、と思います。

また、
自己投資の額は、感情的には不思議と「月収」に反映されます。

これは本当に不思議なのですが、

例えば30万円を自己投資した人というのは、
「年収が30万円増えたらいいな」
とはあんまり考えないんです。

自然と、
「この投資と学びで月収が30万円増えたらいいな」
と考えるようになるんです。
(これはなぜかはわかりませんが、多数の人に聞き取り調査を行った結果がそうでした)

そういう意味では、
「これくらい月収が増えたら、明らかに生活に変化が出るな」
と感じられる金額を自己投資額として設定するのも良いと思います。

つまり、
・元を取りたいと感じられる額
・月収に反映された時に生活が明らかに変化する額
の二つを考えて設定する、ということです。

そういうふうに考えると、
10万円前後が適切なのではないか、と僕は考えます。

この水準の金額が、
「覚悟が決まる額」
とも言えるように思うからです。

また、
言い方は変かもしれませんが、
10万円程度であれば、仮に失敗をしたとしても、
人生単位で見た時には大した痛手になりません。

そういう意味では、そこまでリスクが高くもない、ちょうど良い金額です。

覚悟が決まり、行動を促してくれて、
感情にも働きかけてくれて、
そこまでリスクが高くない。

そんな金額が10万円前後なのではないか、と思います。

もちろん、学びたいものがもっと高額である、という場合もあると思います。

そんな場合には、
10万円から、現在の月収の3倍程度の金額、と考えるのも良いと思います。


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