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「好き」のあとに残るもの

私には、4年間付き合っている人がいる。

とってもいい人だ。人に優しくできて、いつも笑顔でいてくれて、弱ってるときは甘えさせてくれて、私のことちゃんと理解しようとしてくれて。


でもなんだか最近は、「好き」よりも「執着」の方が大きくなってしまっている気がしてならない。


私には、「ああ、この人のこと好きだなぁ」と感じる時がある。散歩しながら下らない話をしているとき。デート帰りにぎゅーしてくれるとき。他にもいろいろ。そういう時に好きでよかったと思うし、これからも好きでいたいなとつくづく思う。

でも、最近それがない。

いわいる「慣れ」と言われればそれまでなのだけれど、でもやっぱり少し悲しいのだ。あの好きがじわ~っとくる感じが、私はたまらなく好きだから。


一方で、強まった感情もある。それが「執着」だ。

恋愛において一番面倒で厄介で、でも逃れられない気持ち。

女の子と出かける話を聞いただけで露骨にテンションが下がる。何なら男友達でもちょっと嫌になってしまうときもある。そして、そんな風に相手を独占したがる自分に嫌気がさす。

好きでいてもらえている自信がないから嫌になるんだろうなとは思うが、そんな自信持てる人なかなかいないだろう。


以前は、好きが大きくなるのと同時に執着も大きくなるのを感じていた。それは何となくわかる。あの「好きだなぁ」の感覚を誰にもあげたくない、独り占めしたい、と思うから好きと執着が比例したのだろう。

でも今はどうだろう。好きは増えないのに、執着だけは変わりなく増え続けている。相対的に見ると執着だけが加速的に大きくなっている。何の役にも立たない負の感情だけが。

なんだこれ。なんのために私は彼に執着しているのだろうか。


こんな腑に落ちない気持ちを誤魔化しながら、今日もまたあの感覚が味わえる瞬間を待ちわびている。でも、待つのって、期待するのって、本当につらいんだよなぁ。はーつらいつらい!

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