日記0702

好きな映像作品について


玉城ティナが好きだ。何年も前に、この映像作品を見てから、彼女に心を鷲掴みにされている。

本当に何十回も繰り返し観ている。台詞をそらで言えるくらいには。



宮崎あおい主演で、葛飾北斎の娘を描いたNHKのドラマも、繰り返し繰り返し見ている。高校生の時分、深夜に放送されていたこれを見て眠れなくなった日から、これを見るためにNHKに課金し続けている。



手を伸ばして届くものってどれくらいあるんだろうと考える。逆に、手に入らないものがどれくらいあるだろうとも思う。

誰かからの愛が欲しくて泣ける女の子は、誰がどう言ったとて最強だと思う。素直に自分の飢えを訴え、強請る。すごく強いと思う。羨ましくて悔しくて涙が出そうになる。今まで周りに愛されて育ってきたんだなと感じるからだ。
親に友人に恋人に愛を注がれてきたからこそ、自分が愛されるべき人間だと奥底では認識している。愛をくれないのはおかしいと誰かを詰る。

自己肯定感の話にすぐなる昨今だが、自己肯定感が低くなる/下がるのはもともと高かったからだ。なみなみと愛で満たされた、その充足感の経験は、簡単には忘れられない。
過去に与えられていたものが今は手に入らない。それで飢えて心を病み、涙を流せる。愛が欲しいとあえいで、結果望みのものを手に入れて笑顔になる。
その素直さと、愛を与えてくれる人に囲まれていることが、すごく羨ましい。

私の親がちょっとアレなのはともかく(過去も血縁も変えられないし)、そういう素直さについては参考にするべきなのかとは、少し思う。いや、嘘かも。私は一生愛を強請れないんだろうな。


何度も繰り返し見ている映像作品はそう多くない。ほんとうに冒頭に挙げたふたつくらいだ。
欲しくてたまらないものに懸命に手を伸ばしている命が眩しくて好きだ。その人間の貪欲さ。そういうものがある。それが生々しくて、のみこまれて、しばらくぼーっとしてしまう。


人間が好きなんだなと言われた。その通りだ。私は人間がすごく好き。生き様、考え方、精神の成長。その過程での傷跡を生々しく描く作品が好きだ。


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