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いい子をやめようと決めて4ヵ月経った【4】コロナSTART~現在

こんばんは。音楽大好きアラサーOLのメイです。
心身の休息が欲しかったので、どこに行くわけもなく、4連休を取りました。
「いい子をやめようと決めて4ヵ月経った」シリーズはこれで最終回となります。

前回記事「いい子をやめようと決めて4ヵ月経った【3】」↓
https://note.com/yyzr914_heart/n/n4fcbdaefa308

「ちゃんとしなきゃ」

「あなたは自分が思ってるほど、周りはあなたのことノリ良いと思ってないよ。てか、性格極悪人間だよね。」
この言葉を初対面の男性にぶつけられた日から、私はどこにいても、誰と話してても、「みんなそういう風に思ってるのか?」「だからなんとなく人生上手くいかないのか?」と、考えてしまうようになった。
生き心地最悪の日々を過ごしていた。

死にそうになるほどの劣等感を埋めたくて、久しぶりに会った大学のサークルの後輩からのアプローチを「まあ、いっか」と受け入れた。まあまあ仲が良かったし。それに、彼氏がいれば「あいつ性格に何か問題あるんじゃないか」という目線を躱せるからちょうどよかった。
けど、周りから「あいつモラハラだよ」「そんなに彼氏欲しかったの?」とバカにされるような男だったことを付き合った後に知った。
噂に違わず、私の好きなものを「興味ない」と言い放つわ、デートは初回以外遅刻してくるわ、「大企業に勤めてる自分は勝ち組だ」という言動を繰り返すわ、プライドがスカイツリーのようだった。
それでも、自分の選択が間違っていると思いたくなくて、「彼氏持ち」のステータスを手放したくなくて、どんなにひどい対応をされても「いい彼女」を演じて、耐えた。

当然、コップに注いで溢れる水みたいに、限界が来た。一か八か、嫌だと感じたことを指摘したらすごい勢いで逆ギレされ、「別れたほうがいいと思う。」と振られてしまった。
ちょうど、1度目の緊急事態宣言が出る少し前の事だった。

世界が大きく変わった。私の思考は停止した。

1度目の緊急事態宣言が出た。大都市に勤務してる私は在宅勤務がメインになり、週末に友達とリモート飲みをする日々が続いた。

このころから、父や母と一緒にいる時間が長くなった影響もあり、コロナや政治、差別などの話題を巡って対立することが増えた。
父親はモラハラ・パワハラ気質で口が達者、さらに武道の心得もあるので逆らえなかった。
「男/女のくせに」「なんで結婚しないの」「こいつら(アーティストの名前)なんでライブなんかやってんの?」
そんな言葉を毎日浴びながら心をすりへらしたが、下手に反発して機嫌が悪くなると余計めんどくさいので笑ったり、話題をさりげなく変えたり、心を休めたいはずの家でも「いい子」を演じるようになってしまった。
(さっさとひとり立ちすればいいのだが、給料面やメンタル面等の理由でなかなか難しい)

膨大に直面する嫌なことを回避するのにエネルギーを使いまくり、将来のことを考える暇もなく、だんだん寝れなくなってきた。

初めてのカウンセリング

楽しい話題がない。友達に会う前日は寝れない。待ち合わせ場所は処刑場のような気分。そんな状態なのに、暗い話をして嫌われる怖さから、自分の周りに何も相談できない。自殺はしたくないけど、高層ビルの屋上から誰かに突き飛ばされたら黙って受け入れるかも。そのくらい追い詰められた。

最後の賭けで、会社の福利厚生を使いカウンセリングを受けることにした。

「どのようなことで悩んでますか?」

そう声をかけられて、話し始めたら涙が止まらなかった。1回目は顔がぐちゃぐちゃになるほど泣いた。
詳しくは書けないが、生い立ちから家族構成、恋愛についてなど、質問されたことに答える作業を繰り返し行った。カウンセラーってすごいね、ずっと忘れてた昔のことも引き出してしまうんだもん。

あと、「論理的な菩薩のような人間にならなきゃと思ってたんです・・・」とこぼしたら、「そんな人間は地球上にほぼ居ないですよ(笑)」と諭された。わろた。

一つの結論として、「父親のいうことは絶対」のような親のモラハラ気質や差別的言動がかなり影響してそうということだった。あと学校と職場のいじめ。
「普通に」「いい子に」ハンターハンターのイルミの針が私の頭にも刺さっていた。

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HUNTER X HUNTER 21巻 219話『覚醒』

私は自分をこんな風にした父親に憎悪を覚え、徹底的に無視した。
逆らって怒鳴られてもイヤホンをつけて、言葉を聞かないようにした。
SNS離れのためTwitterを退会し、Instagramもごく少数の友人以外はミュートにして、作業みたいに押してた「いいね」をやめた。
退職する同僚や上司のプレゼントの選定作業も辞退した。
仕事で周りの状況を見てから帰る癖もやめた。

長くなったけど、「いい子」を(少し)辞めた結果

・意外と周りの反応や評価は変わらない。
・なんとなく苦手だった友人やグループからは音沙汰が無くなった。仮面を被らないと繋がれない人間関係なんて、用が済んだら結局終わるのだ。
・素の自分って友達少ないんだな・・・という孤独感
・なんでも話せる友人の素晴らしさ。
・だけど、失う恐怖がまだ根強くいる。自分の孤独感をどう飼い慣らしていこうか。。。

現状、カウンセリングを受けても何か成長している実感は湧かないし、信用できる人以外はやはり「いい子」が出てしまう事が多々ある。20数年間かけて染みついた思考回路や心の闇が数か月で劇的に変わるわけない。

だけど、見栄っ張りで、超が付くほど好き嫌いが激しくて、寂しがりやで人を求めてるという自分の本来の性格に目を背けながら、「自分はこんなにいい子にしてるのに・・・」と心の奥で不満タラタラの余生を送らずに済んでよかった。

こんな超監視社会みたいな世界を生き抜くために、仮面の一つや二つみんな持ってると思う。それは全然いいと思う。人間は一人じゃ生きていけないし、仲間を増やすための戦略の一つだから。

だけど、私や多くの「いい子ちゃん」のように、「仮面Aならどう返す?」「コミュニティーBの人たちは自分に何を求めてる?」という思考を先行させすぎて「自分にとって価値のあるもの」をすり減らさないでほしいと思う。手遅れになる前に。

私も今闘いの最中にいる。政府がそろそろ行動制限を解除しようとしているが、うれしい反面、コロナ前のように人にひどいことを言われる確率が上がるようなものだから怖い。人が怖い。傷つくのが怖い。再起不能のダメージを負いそうで怖い。

だが、この感情と嫌なほど向き合い、着地点を見つけたいと思う。余生を誰と関わって過ごすか、どうしたいのか。

私は悩めるすべての「いい子」の味方で居たいです。

P.S. 今現在、父とは話せるようになりました☆私が嫌悪感を露骨に出してたので、私の前では多少話題に気を付けてくれるようになりました。


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